バイナリを削除せずに行うOracle Clusterwareの構成解除

rootcrs.shコマンドにフラグ-deconfig -forceを指定して実行すると、インストール済のバイナリを削除しなくても、1つ以上のノードでOracle Clusterwareを構成解除できます。

この機能は、あるノードでオペレーティング・システム・パッケージの欠落など、インストール時にroot.shコマンドを実行する際、1つ以上のクラスタ・ノードでエラーが発生した場合に役立ちます。インストール・エラーが発生するノードでrootcrs.sh -deconfig -forceを実行することによって、それらのノードでOracle Clusterwareを構成解除し、エラーの原因を修正した後、再度root.shを実行できます。

ノート:

Oracle Clusterwareを構成解除する前に、インストールおよび実行されている可能性のあるデータベース、サービスおよびリスナーを停止してください。さらに、Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)をディスマウントし、Oracle Automatic Storage Management Dynamic Volume Manager (Oracle ADVM)ボリュームを無効にします。

警告:

この項で使用するコマンドでは、クラスタ全体のOracle Grid Infrastructureインストールが削除されます。個々のノードからインストールを削除する場合は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

Oracle Clusterwareの構成を解除するには:

  1. エラーが発生したノードでrootユーザーとしてログインします。

  2. Grid_home/crs/installディレクトリに移動します。次に例を示します。

    # cd /u01/app/18.0.0/grid/crs/install
     
  3. -deconfigおよび-forceフラグを指定してrootcrs.shを実行します。次に例を示します。

    # ./rootcrs.sh -deconfig -force
    

    必要に応じて他のノードで繰り返します。

  4. クラスタ内のすべてのノードでOracle Clusterwareの構成を解除する場合は、最後のノードで次のコマンドを入力します。

    # ./rootcrs.sh -deconfig -force -lastnode
    

    -lastnodeフラグを指定すると、OCRおよび投票ファイルを含むクラスタの構成解除が完了します。

    ノート:

    ハブ・ノードでrootcrs.sh -deconfig -force -lastnodeコマンドを実行します。-lastnodeフラグでコマンドを実行する前に、すべてのリーフ・ノードの構成を解除します。