Oracleクラスタ・ドメインおよびOracleドメイン・サービス・クラスタについて

Oracleクラスタ・ドメインは、Oracle Clusterware 12cリリース2で導入された新しいクラスタのデプロイメント・アーキテクチャの選択肢です。

Oracleクラスタ・ドメインを使用すると、プライベート・データベース・クラウドに応じて、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)デプロイメントを標準化、一元化および最適化できます。複数のクラスタ構成は、管理のためにOracleクラスタ・ドメインの下でグループ化され、そのOracleクラスタ・ドメイン内で使用可能な共有サービスを利用します。Oracleクラスタ・ドメイン内のクラスタ構成には、Oracleドメイン・サービス・クラスタおよびOracleメンバー・クラスタが含まれます。

Oracleドメイン・サービス・クラスタによって、Oracleクラスタ・ドメイン内の他のクラスタに対して一元化されたサービスが提供されます。これには次のサービスが含まれます。

  • 一元化されたグリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ(Oracleクラスタ・ドメイン内の各クラスタに対してMGMTDBを保管します)

  • トレース・ファイル・アナライザ(TFA)サービス(Oracle ClusterwareおよびOracle Databaseのターゲット指定された診断データ収集用)

  • Oracle ACFSの使用など、統合されたOracle ASM記憶域管理サービス。

  • オプションの高速ホーム・プロビジョニング(RHP)サービスにより、クラスタのインストールと、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseホームのプロビジョニング、パッチ適用およびアップグレードを行います。Oracleドメイン・サービス・クラスタを構成すると、高速ホーム・プロビジョニング・サーバーの構成を選択できます。

Oracleドメイン・サービス・クラスタによって、これらの一元化されたサービスがOracleメンバー・クラスタに提供されます。Oracleメンバー・クラスタでは、これらのサービスを一元的な管理に使用して、そのローカル・リソース使用率を削減します。

図9-1 Oracleクラスタ・ドメイン

図9-1の説明が続きます
「図9-1 Oracleクラスタ・ドメイン」の説明