Oracleメンバー・クラスタのメンバー・クラスタmanifestファイルの作成

グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ(GIMR)、グリッド・ネーミング・サービス、Oracle ASMストレージ・サーバー、および高速ホーム・プロビジョニング構成のためのOracleメンバー・クラスタ構成を指定するには、メンバー・クラスタmanifestファイルを作成します。

Oracleメンバー・クラスタは、Oracleドメイン・サービス・クラスタのOracle ASMストレージを使用します。GNS仮想IPアドレス(VIP)を接続に使用できるように、ゾーン委任のないグリッド・ネーミング・サービス(GNS)を構成する必要があります。
  1. (オプション) Oracleメンバー・クラスタが直接または間接Oracle ASMストレージにアクセスする場合、ディスク・グループへのアクセスを有効化します。SYSASMユーザーとして任意のOracle ASMインスタンスに接続し、次のコマンドを実行します。
    ALTER DISKGROUP diskgroup_name SET ATTRIBUTE 'access_control.enabled' = 'true';
  2. Oracleドメイン・サービス・クラスタ上のGridホームから、メンバー・クラスタmanifestファイルを作成します。
    cd Grid_home/bin
    ./crsctl create member_cluster_configuration member_cluster_name
    -file cluster_manifest_file_name -member_type database|application 
    [-version member_cluster_version
    [-domain_services [asm_storage local|direct|indirect][rhp] [acfs]]

    member_cluster_nameはクライアント・クラスタ名です。

    -fileは資格証明をエクスポートするxmlファイルのフルパス、-versionは、ストレージ・サーバー・バージョンと異なる場合には5つの数字のクライアント・クラスタ・バージョン(18.0.0.0.0など)を指定します。ストレージ・サーバー・バージョンは、-versionが指定されていない場合に使用されます。

    -domain_servicesのオプションで、rhpを指定すると、RHPクライアント・クラスタの資格情報と構成が生成され、asm_storageを指定すると、Oracle ASMクライアント・クラスタの資格情報と構成が生成されます。directは、指定されている場合には直接ストレージ・アクセス、指定されていない場合は間接ストレージ・アクセスを意味します。

    このコマンドを実行すると、Oracleメンバー・クラスタのグリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ(GIMR)、記憶域サービスおよび高速ホーム・プロビジョニングに関する構成の詳細を含むメンバー・クラスタmanifestファイルが作成されます。

  3. Oracleメンバー・クラスタで動的ネットワークが使用され、かつサーバー・クラスタにゾーン委任を伴うGNSがある場合は、GNSクライアント・データが必要です。GNSクライアント・データを次のように指定します。
    1. rootまたはgridユーザーとして、前に作成したメンバー・クラスタmanifestファイルにグリッド・ネーミング・サービス(GNS)のクライアント・データをエクスポートします。
      srvctl export gns -clientdata manifest_file_name -role CLIENT
      GNS構成が、メンバー・クラスタmanifestファイルに追加されます。
  4. manifestファイルをOracleメンバー・クラスタ上の場所にコピーし、Oracleメンバー・クラスタのインストール時と構成時に、このファイルを選択します。