Oracleソフトウェア所有者の環境の構成手順

各Oracleインストール所有者ユーザー・アカウント環境を構成します。

  1. インストールを実行するサーバーでX端末セッション(xterm)を開始します。
  2. 次のコマンドを入力して、X Windowアプリケーションをシステムに表示できることを確認します(ここで、hostnameは、サーバーにアクセスするローカル・ホストの完全修飾名です)。
    $ xhost + hostname
  3. ソフトウェア所有者ユーザーでログインしていない場合は、構成するソフトウェア所有者に切り替えます。たとえば、ユーザーgridの場合は次のようになります。
    $ su - grid
    suコマンドを実行できないシステムでは、かわりにsudoコマンドを使用します。
    $ sudo -u grid -s
  4. 次のコマンドを入力して、ユーザーのデフォルトのシェルを確認します。
    $ echo $SHELL
  5. テキスト・エディタでユーザーのシェル起動ファイルを開きます。
    • Bashシェル(bash):
      $ vi .bash_profile
    • Bourneシェル(sh)またはKornシェル(ksh):
      $ vi .profile
    • Cシェル(cshまたはtcsh):
      % vi .login
  6. 次のように行を入力または編集して、デフォルトのファイル・モード作成マスクの値に022を指定します。
    umask 022
  7. 環境変数 ORACLE_SIDORACLE_HOMEまたはORACLE_BASEがファイルに設定されている場合は、そのファイルからこれらの行を削除します。
  8. ファイルを保存して、テキスト・エディタを終了します。
  9. シェル起動スクリプトを実行するには、次のいずれかのコマンドを入力します。
    • Bashシェル:
      $ . ./.bash_profile
    • Bourne、BashまたはKornシェル:
      $ . ./.profile
    • Cシェル:
      % source ./.login
  10. 次のコマンドを使用してPATH環境変数をチェックします。
    $ echo $PATH
    すべてのOracle環境変数を削除します。
  11. ローカル・システムにソフトウェアをインストールしていない場合は、次のコマンドを入力してXアプリケーションをローカル・システムに表示します。
    • Bourne、BashまたはKornシェル:
      $ export DISPLAY=local_host:0.0
    • Cシェル:
      % setenv DISPLAY local_host:0.0
    この例で、local_hostは、インストーラを表示するためのシステム(ご使用のワークステーションまたは他のクライアント)のホスト名またはIPアドレスです。
  12. /tmpディレクトリの空き領域が1GB未満である場合は、1GB以上の空き領域があるファイル・システムを特定し、そのファイル・システムの一時ディレクトリとしてTMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

    ノート:

    Oracle RACのインストール用の一時ファイル・ディレクトリ(通常、/tmp)の場所として、共有ファイル・システムは使用できません。共有ファイル・システムに/tmpを配置すると、インストールは失敗します。

    1. df -hコマンドを使用して、十分な空き領域を持つ適切なファイル・システムを選択します。
    2. 必要に応じて、次のようなコマンドを入力し、識別したファイル・システム上に一時ディレクトリを作成し、そのディレクトリに適切な権限を設定します。
      $ sudo - s
      # mkdir /mount_point/tmp
      # chmod 775 /mount_point/tmp
      # exit
    3. 次のようなコマンドを入力し、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

      Bourne、BashまたはKornシェル:

      $ TMP=/mount_point/tmp
      $ TMPDIR=/mount_point/tmp
      $ export TMP TMPDIR

      Cシェル:

      % setenv TMP /mount_point/tmp
      % setenv TMPDIR /mount_point/tmp
  13. 環境設定が正しく行われたかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
    $ umask
    $ env | more
    umaskコマンドによって値22022または0022が表示されること、およびこの項で設定した環境変数に正しい値が指定されていることを確認します。