Oracle拡張クラスタについて
Oracle拡張クラスタは、サイトと呼ばれる複数の場所に配置されるノードで構成されます。
Oracleスタンドアロン・クラスタをデプロイする場合、クラスタをOracle拡張クラスタとして構成することを選択することもできます。2つ以上の地理的に離れたサイトに、それぞれに固有の記憶域を備え付けてOracle RACクラスタを拡張できます。サイトの1つに障害が発生した場合、他のサイトがアクティブ・スタンバイとして機能します。
Oracle ASMとOracle Databaseスタックの両方が、通常は、データ・センター内のエンタープライズクラスの共有記憶域を使用するように設計されています。ただし、ファイバ・チャネル・テクノロジによって、コンピュート・リソースおよび記憶域リソースを2つ以上のデータ・センターに分散させ、Ethernetケーブルおよびファイバ・チャネルを介してコンピュートおよび記憶域の必要に応じてそれらをそれぞれ接続できます。
Oracle Grid Infrastructureのインストール時にOracle拡張クラスタを構成できます。また、これは、インストール後にConvertToExtended
スクリプトを使用して行うこともできます。CRSCTLを使用してOracle拡張クラスタを管理します。
ノードおよび障害グループをサイトに割り当てることができます。サイトには障害グループが含まれ、障害グループにはディスクが含まれます。
Oracle拡張クラスタの冗長レベルを選択するとき、次の条件が適用されます。
表9-2 データ・サイトが2つあるOracle拡張クラスタのOracle ASMディスク・グループ冗長レベル
冗長レベル | OCRおよび投票ファイル・ディスク・グループの障害グループの数 | OCRバックアップおよびGIMRディスク・グループの障害グループの数 |
---|---|---|
標準冗長性 | データ・サイトごとに1つの障害グループ、1つの定数障害グループ | データ・サイトごとに1つの障害グループ |
フレックス冗長性 | データ・サイトごとに1つの障害グループ、1つの定数障害グループ | データ・サイトごとに1つの障害グループ、1つの定数障害グループ |
拡張冗長性 | 2つのデータ・サイトごとに3つの障害グループ、2つのデータ・サイト以外に1つの定数障害グループ | 2つのデータ・サイトごとに3つの障害グループ、2つのデータ・サイト以外に1つの定数障害グループ |
高冗長性 | サポートされていません | サポートされていません |