Oracle Grid Infrastructureホーム・パスの変更

クラスタ用Oracle Grid Infrastructure(クラスタ用に構成されているOracle ClusterwareおよびOracle ASM)をインストールした後、Gridホームのパスを変更する必要がある場合は、次の例に従って、既存のGridホームでデタッチして、新しいGridホームをアタッチします。

注意:

Gridホームを変更する前に、再リンクしているGridホーム・ディレクトリで実行されるすべての実行可能ファイルを停止する必要があります。また、Oracle共有ライブラリにリンクされているアプリケーションも停止してください。

  1. Oracle Grid Infrastructureインストール所有者(grid)としてログインします。

  2. Grid_home/binディレクトリに移動し、rootとして、コマンドcrsctl stop crsを実行します。次に例を示します。

    $ cd /u01/app/18.0.0/grid/bin
    $ ./crsctl stop crs
    
  3. gridユーザーとして、次のコマンドを実行し、既存のGridホームをデタッチします。/u01/app/18.0.0/gridは既存のGridホームの場所です。

    $ /u01/app/18.0.0/grid/oui/bin/runInstaller -silent -waitforcompletion\
    -detachHome ORACLE_HOME='/u01/app/18.0.0/grid' -local
    
  4. rootとして、古いGridホームの場所から新しいGridホームの場所にグリッド・バイナリを移動します。たとえば、古いGridホームが/u01/app/18.0.0/gridで、新しいGridホームが/u01/app/18cの場合は次のようにします。

    # mkdir /u01/app/18c
    # cp -pR /u01/app/18.0.0/grid /u01/app/18c
    
  5. 移動先のGridホームのロックを解除します。

    # cd /u01/app/18c/grid/crs/install
    # ./rootcrs.sh -unlock -dstcrshome /u01/app/18c/grid
  6. 『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』の説明に従ってOracle Grid Infrastructureインストールをクローニングします。

    Grid_home/clone/binディレクトリに移動してclone.plスクリプトを実行するときに、新しいGridホームにパス情報を提供する入力パラメータに値を指定します。

    Oracle Grid Infrastructureインストールをクローニングする際、Oracle ClusterwareおよびOracle ASMのバイナリが再リンクされます。

  7. 再度rootで次のコマンドを入力し、新しいホームの場所で起動します。

    # cd /u01/app/18c/grid/crs/install
    # ./rootcrs.sh -move -dstcrshome /u01/app/18c/grid
  8. 各クラスタ・メンバー・ノードで、ステップ1から8を繰り返します。

注意:

クローニングする際、Oracleホームのベースを変更しないようにしてください。変更すると移動操作は失敗します。