12.2 クラスタへのスタンドアロン・グリッド・インフラストラクチャ・サーバーの移行

Oracle Restart (スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureインストール)を使用するOracle Databaseインストールがあり、そのサーバーをクラスタ・メンバー・ノードとして再構成する場合は、次の作業を行います。

  1. 次の構文でサーバー制御(SRVCTL)ユーティリティを使用してOracle Restart構成を調べます。db_unique_nameはデータベースの一意の名前、lsnrnameはデータベースのリスナー名です。
    srvctl config database -db db_unique_name
    srvctl config service -db db_unique_name
    srvctl config listener -listener lsnrname
    この後の手順でサーバーの構成情報が必要になるため、この情報を記録します。
  2. 手順1で調べたすべてのデータベース、サービスおよびリスナーを停止します。
  3. 存在する場合は、すべてのOracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)ファイルシステムをアンマウントします。
  4. 管理者ユーザーとしてログインし、Grid_home\crs\installディレクトリに移動します。Grid_homeはOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)ディレクトリの場所です。次に例を示します。
    C:\> cd app\18.0.0\grid\crs\install
  5. 次のコマンドを使用して、スタンドアロン・サーバー(Oracle Restart)に対するOracle Grid Infrastructureインストールの構成を解除します。
    C:\..\install> roothas.bat -deconfig -force
  6. このマニュアルの第2章から第7章の説明に従って、Oracle Clusterware構成のためにサーバーを準備します。また、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureを、Oracle Restartと同じ場所にインストールするか、または別の場所にインストールするか、選択します。
    オプション 説明

    Oracle Restartと同じ場所にインストールする場合

    手順7に進みます。

    Oracle Restartと異なる場所にインストールする場合

    Oracle Grid Infrastructureソフトウェアを新しいGridホーム・ソフトウェアの場所にセットアップし、手順7に進みます。

  7. 環境変数を次のように設定します。
    export oracle_install_asm_UseExistingDG=true or false  
    export oracle_install_asm_DiskGroupName=disk_group_name  
    export oracle_install_asm_DiskDiscoveryString=asm_discovery_string 
    export oracle_install_asm_ConfigureGIMRDataDG=true or false
    export oracle_install_asm_GIMRDataDGName=disk_group_name
  8. Oracle Grid InfrastructureのOracleインストール・ユーザーとして、インストーラを実行します。

    インストールを対話的に実行できます。サイレント・インストールを実行する場合は、レスポンス・ファイルを保存およびステージングします。レスポンス・ファイルを保存したら、次のコマンドを実行します。-responseFileパラメータには、レスポンス・ファイルを保存したフル・パス名を次のように指定します。

    C:\> Grid_home\gridSetup.bat -silent -responseFile C:\Users\dba1\scripts\GI.rsp
  9. Oracle Restartで使用されるOracle ASMディスク・グループをマウントします。
  10. Oracle RestartでOracle ACFSを使用する場合は、次の手順を実行します。
    1. Oracle ASM Configuration Assistant (ASMCA)を起動します。volenableコマンドを実行し、すべてのOracle Restartディスク・グループ・ボリュームを有効にします。
    2. すべてのOracle ACFSファイル・システムを手動でマウントします。
  11. 手順1で記録した情報を使用して、Oracle ACFSリソースをOracle Clusterwareホームに戻します。
    次のようなコマンドを使用して、Oracle ACFSリソースを登録します。
    C:\> cd app\grid\product\18.0.0\grid\bin
    C:\..bin> srvctl add filesystem -device \\.\ORCLDATADISK4
    -diskgroup ORestartData -volume db1 
    -mountpointpath C:\app\grid\prodcut\18.0.0\dbhome1 -user grid
  12. 手順1で記録した構成情報を使用して、クラスタ用Oracle Grid InfrastructureでサポートされるようにOracle Databaseを追加します。次のコマンド構文を使用します(db_unique_nameはノード上のデータベースの一意の名前、nodenameはノードの名前)。
    srvctl add database -db db_unique_name -spfile -pwfile -oraclehome %ORACLE_HOME% -node
    nodename
    1. 最初に%ORACLE_HOME%環境変数にデータベース・ホーム・ディレクトリの場所が設定されていることを確認します。
    2. データベース名mydbを追加するには、次のコマンドを入力します。
      srvctl add database -db mydb -spfile -pwfile -oraclehome %ORACLE_HOME% -node node1
    3. srvctl add serviceコマンドを使用して、各サービスをデータベースに追加します。次に例を示します。
      srvctl add service -db mydb -service myservice
  13. 必要に応じて、Oracle Grid Infrastructureインストーラを使用してノードをクラスタに追加します。

    関連項目: