インストール後におけるスタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureバイナリの変更

インストール後に、opatchautoフラグを含むOPatch使用してバイナリにパッチ適用しない場合、スタックを停止し、ソフトウェアを変更してから、スタックを再起動する必要があります。

最初にOracle Restartスタックを停止してGridホームにインストールされたソフトウェアを変更する必要があります。たとえば、個別パッチを適用するか、Oracle RestartまたはOracle ASMで使用されるダイナミック・リンク・ライブラリ(DLL)を変更するには、スタックを手動で停止し、ソフトウェアを変更してから、スタックを再起動する必要があります。

ただし、OPatchユーティリティをautoオプション付きで、つまりopatchautoを実行する場合は、OPatchによりソフトウェア・スタックが停止および起動されます。OPatchをapplyオプション付きで、つまりopatch applyを実行する場合は、スタックを手動で停止して再起動する必要もあります。

オペレーティング・システムのパッチを適用したときやオペレーティング・システムのアップグレードをした後は毎回、Oracle RestartとOracle ASMのバイナリを再リンクする必要があります。

注意:

実行可能ファイルを再リンクする前に、Oracleホーム・ディレクトリで実行されている、再リンク対象の実行可能ファイルをすべて停止する必要があります。また、Oracle共有ライブラリにリンクされているアプリケーションも停止してください。

スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureバイナリの変更

  1. スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者ユーザーとしてログインし、ディレクトリをパスGrid_home/binに移動します(ここで、Grid_homeは、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureホームへのパスです)。

    $ cd Grid_home/bin
  2. 次のコマンドを使用して、Oracle Restartスタックを停止します。

    $ crsctl stop has -f
  3. rootとしてログインし、Gridホームのロックを解除します。

    # cd Grid_home/crs/install 
    # roothas.sh -unlock
  4. opatch applyを使用して、パッチを適用します。

  5. バイナリを再リンクします。

    $ export ORACLE_HOME=Grid_home
    $ Grid_home/bin/relink
  6. Gridホームをロックします。

    # cd Grid_home/crs/install 
    # roothas.sh -lock
  7. 次のコマンドを入力して、Oracle Restartスタックを再起動します。

    $ crsctl start has

Oracle RestartおよびOracle ASMのバイナリの再リンク

  1. rootとしてログインし、Gridホームのロックを解除します。
    # cd Grid_home/crs/install 
    # roothas.sh -unlock
  2. gridユーザーとしてログインし、バイナリを再リンクします。
    $ export ORACLE_HOME=Grid_home
    $ Grid_home/bin/relink
  3. 再度rootとしてログインし、次のステップを実行します。
    # cd Grid_home/rdbms/install/ 
    # ./rootadd_rdbms.sh 
    # cd Grid_home/crs/install 
    # roothas.sh -lock

    注意:

    Oracle Database 12c リリース1 (12.1.0.2)以上では、Oracle Grid Infrastructureホームのroothas.plスクリプトはroothas.shスクリプトに置き換わりました。