Oracle Databaseインストールのサーバー構成のチェックリスト

このチェックリストを使用して、Oracle Databaseインストールのサーバー構成の最小要件を確認します。

表1-3 Oracle Databaseのサーバー構成のチェックリスト

チェック内容 タスク

/tmpディレクトリに割り当てるディスク領域

/tmpディレクトリに1GB以上の領域。

RAMに対して相対的なスワップ領域割当(Oracle Database)

1GBから2GB: RAMのサイズの1.5倍
2GBから16GB: RAMのサイズに等しい
16GBより大きい: 16GB
注意: LinuxサーバーでHugePagesを有効にする場合は、スワップ領域を計算する前に、HugePagesに割り当てられるメモリー分を使用可能なRAMから差し引く必要があります。

RAMに対して相対的なスワップ領域割当(Oracle Restart)

8GBから16GBの場合: RAMと同じサイズ
16GBを超える場合: 16GB
注意: LinuxサーバーについてHugePagesを有効化する場合は、スワップ領域を計算する前に、HugePagesに割り当てられるメモリー分を使用可能なRAMから差し引く必要があります。

Oracleインベントリ(oraInventory)およびOINSTALLグループの要件

  • アップグレードの場合は、Oracle Universal Installer (OUI)によって/etc/oraInst.locファイルから既存のoraInventoryディレクトリが検出され、既存のoraInventoryが使用されます。

  • 新規インストールで、oraInventoryディレクトリを構成していない場合、ソフトウェアのインストール時にoraInventoryディレクトリを指定すると、Oracle Universal Installerではソフトウェア・ディレクトリが設定されます。OracleインベントリはOracleソフトウェア・インストールでOracleベースの1つ上のレベルのディレクトリで、Oracleインベントリ・グループとしてインストール所有者のプライマリ・グループを指定します。指定したoraInventoryパスが、Oracle Optimal Flexible Architectureの推奨事項に準拠していることを確認してください。

Oracleインベントリ・ディレクトリは、システムにインストールされているOracleソフトウェアの中央インベントリです。プライマリ・グループがOracle Inventoryグループであるユーザーは、中央インベントリに書込みできるOINSTALL権限が付与されます。

OINSTALLグループは、サーバー上のすべてのOracleソフトウェア・インストール所有者のプライマリ・グループである必要があります。Oracleインストール所有者によって書込み可能である必要があります。

グループおよびユーザー インストールを開始する前に、セキュリティ計画に必要なグループおよびユーザー・アカウントを作成することをお薦めします。インストール所有者には、リソース制限設定などの要件があります。グループおよびユーザーの名前には、ASCII文字のみを使用する必要があります。
ソフトウェア・バイナリに対するマウント・ポイント・パス ご使用のプラットフォームの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』のOptimal Flexible Architectureに関する説明に記載されている、Optimal Flexible Architecture構成を作成することをお薦めします。
Oracleホーム(Oracle Databaseに対して選択するOracleホーム・パス)にASCII文字のみが使用されていることの確認

ASCII文字の制限には、ホームのパスによってはデフォルト名に使用されるインストール所有者ユーザー名に加えて、パスに選択する可能性があるその他のディレクトリ名も含まれます。

Oracleソフトウェアの環境変数の設定を解除します。

既存のOracleソフトウェア・インストール環境があり、同じユーザーを使用して今回のインストールを行う場合は、環境変数$ORACLE_HOME$ORA_NLS10および$TNS_ADMINの設定を削除します。

環境変数に$ORA_CRS_HOMEを設定した場合は、インストールまたはアップグレードを開始する前に、その設定を削除します。Oracleサポートによって指示されないかぎり、$ORA_CRS_HOMEをユーザー環境変数として使用しないでください。

インストールのスーパーユーザー(root)権限委任オプションの決定

データベースまたはグリッド・インフラストラクチャのインストール時に、rootユーザーとして構成スクリプトを実行するよう求められます。

グリッド・インフラストラクチャのインストール時に、プロンプトに従ってrootとしてこれらのスクリプトを手動で実行することも、root権限委任オプションを使用して構成情報およびパスワードを指定することもできます。

rootスクリプトを自動的に実行するには、インストール時に「構成スクリプトを自動的に実行」を選択します。

  • rootユーザーの資格証明を使用

    クラスタ・メンバー・ノード・サーバーのスーパーユーザー・パスワードを指定します。

  • Sudoを使用

    sudoはUNIXおよびLinuxのユーティリティで、sudoersリスト権限のメンバーは、個々のコマンドをrootとして実行できます。sudoersのメンバーであり、各クラスタ・メンバー・ノードでsudoを実行する権限を持つオペレーティング・システム・ユーザーのユーザー名およびパスワードを指定します。

    Sudoを有効にするには、適切な権限を持つシステム管理者がsudoersリストのメンバーであるユーザーを構成し、インストール時の求めに応じてユーザー名とパスワードを指定します。

ロケールの設定(必要な場合)

Oracleコンポーネントを使用する言語および地域(ロケール)を指定します。ロケールとはシステムやプログラムを実行する言語的および文化的環境のことです。NLS (National Language Support)パラメータによって、サーバーとクライアントの両方でのロケール固有の動作が決定します。コンポーネントのロケール設定により、そのコンポーネントのユーザー・インタフェースに使用される言語、および日付と数値書式などのグローバリゼーション動作が決まります。

共有メモリー・ファイル・システム・マウントの確認

デフォルトで、オペレーティング・システムは、/dev/shmをマウントするために/etc/fstabにエントリが含まれています。ただし、クラスタ検証ユーティリティ(CVU)またはOracle Universal Installer (OUI)のチェックが失敗した場合、/dev/shmマウント領域のタイプがtmpfsであり、次のオプションを使用してマウントされていることを確認してください。

  • rwおよびexec権限が設定されている

  • noexecまたはnosuidが設定されていない

注意:

これらのオプションは、通常、オペレーティング・システムによってデフォルトの権限として設定されているため、表示されない可能性があります。