Oracle VSSライターは、Oracle Databaseインスタンスとは独立して実行されます。データベースの観点からすると、VSSライターは単なるOCIクライアントです。
Oracle VSSライター・インスタンスは、インスタンスの設定時に自動的に作成されます。インスタンスを設定するoradim.exe
ユーティリティも、Oracle VSSライター・ユーティリティを開始して、指定されたOracleインスタンスを管理するためのVSSライター・インスタンスを設定します。さらに、Oracle VSSライターには、ライター・サービスをインストールおよびアンインストールするためのコマンドライン・オプションがあります。/user
オプションが使用され、/password
オプションが使用されない場合、oravssw
はstdin
を介してパスワードを待ちます。インストール時に、サービスを起動するためのWindowsアカウントを指定できます。ライターでは、データベース・インスタンスに接続する際にオペレーティング・システム認証が使用されます。したがって、Windowsユーザーは、ライター・サービスにより管理されるOracle DatabaseインスタンスにSYSDBA
としてログインできる必要があります。
Oracle VSSは、Oracle Databaseによってサポートされているのと同じオペレーティング・システムでサポートされています。サポートされているオペレーティング・システムのリストは、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。
Oracle VSSライターのコマンドライン構文は、次のとおりです。
oravssw {/q [/start | /stop | /status]}| oravssw {SID [/tltrace_level
] [/tftrace_file
]}| oravssw {SID [/i {/user:userid
/password:password
}]}| oravssw {SID
[/d]}
注意:
ユーザーIDとパスワードは、「サービス」スナップインを使用して変更できます。
表9-1 Oracle VSSライターのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
SID |
サービスの接続先となるOracleインスタンスのSID 。 |
/i {/user: |
指定したSID 用のOracle VSSライター・サービスをインストールします。 |
|
Oracle VSSライター・サービスを問い合せます。ただし、 |
|
すべてのOracleライター・サービスの現在のステータスを表示します。 |
|
すべてのOracle VSSライター・サービスを起動します。 |
|
すべてのOracle VSSライター・サービスを停止します。 |
|
指定した |
|
指定した |
|
指定した |
「Oracle VSSライターのインストール」では、prod1
インスタンスに接続するサービスをインストールします。
注意:
Oracle VSSライターの操作時のエラーは、すべてWindowsシステム・イベント・ロギングAPIを通じてレポートされます。これらのエラーは、Windowsのイベント ビューアを使用して確認できます。
Oracle Database 10gリリース2でOracle VSSスナップショットをサポートするのは、Oracle VSSライター11g以上が10.2データベースを管理するように構成されている場合のみです。9iおよび10gデータベースで使用するOracle VSSライターのインストールの詳細は、My Oracle Supportノート580558.1 (https://support.oracle.com)を参照してください。
例9-1 Oracle VSSライターのインストール
oravssw prod1 /i