A.4 レスポンス・ファイルの機能
レスポンス・ファイルは、複数のコンピュータに複数回Oracle製品をインストールする際に役立ちます。
インストーラの起動時にレスポンス・ファイルを使用して、Oracleソフトウェアのインストールと構成を完全にまたは部分的に自動実行できます。インストーラはレスポンス・ファイルに含まれる値を使用して、一部またはすべてのインストール・プロンプトに応答します。
通常、インストーラは対話型で、つまりGraphical User Interface(GUI)画面で情報の入力を求めながら動作します。この情報をレスポンス・ファイルで提供する場合は、次のいずれかのモードで、コマンド・プロンプトからインストーラを起動します。
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サイレント・モード
レスポンス・ファイルにすべてのプロンプトへの応答を含め、インストーラの起動時に
-silent
オプションを指定すると、インストーラはサイレント・モードで動作します。サイレント・モードでのインストール中、インストーラは画面上に何も表示しません。かわりに、起動時に使用した端末に進捗情報が表示されます。 -
レスポンス・ファイル・モード
レスポンス・ファイルに一部またはすべてのプロンプトへの応答を含めて、
-silent
オプションを指定しないと、インストーラはレスポンス・ファイル・モードで動作します。レスポンス・ファイル・モードでのインストール中は、レスポンス・ファイルで情報を指定した画面も、レスポンス・ファイルに必要な情報を指定しなかった画面も含めて、インストーラはすべての画面を表示します。
サイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードでインストールするための設定は、レスポンス・ファイルにリストされた変数に値を入力して定義します。たとえば、Oracleホームの名前を指定するには、次のように、ORACLE_HOME
変数に適切な値を入力します。
ORACLE_HOME=C:\app\oracle\product\18.0.0\dbhome_1
レスポンス・ファイルの変数設定を指定するもう1つの方法は、インストーラの起動時にコマンドライン引数として渡す方法です。次に例を示します。
-silent directory_path
このコマンドでは、directory_pathは、DVDのdatabaseディレクトリのパス、またはハード・ドライブのディレクトリのパスのいずれかです。
変数とその設定は、必ず二重引用符で囲むようにします。
- サイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードを使用する判断
インストーラをサイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードで実行するいくつかの理由があります。 - データベース・ファイルとしてOracle ASMを使用するデータベースのサイレント・モードでの作成
Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)を記憶域として使用するOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースの作成は複数ステップのプロセスになります。 - レスポンス・ファイルの使用
次に、インストーラをサイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードで使用して、Oracle製品をインストールおよび構成する一般的なステップを示します。
関連項目:
レスポンス・ファイルの詳細は、Oracle Universal Installer (OUI)ユーザーズ・ガイドを参照してください。