Webサーバーをデプロイするためのユーザー・アクションの作成

高速ホーム・プロビジョニングのユーザー・アクションを使用して、任意のタイプのソフトウェアをインストールし、構成できます。次に示すのは、高速ホーム・プロビジョニングを使用してApache Webサーバーのデプロイメントを自動化するための手順です。

高速ホーム・プロビジョニングは、すべてのタイプのソフトウェアをデプロイ・管理するためのワークフロー作成をサポートしています。
  1. Apache Webサーバーをインストールするためのスクリプトを作成します。
    1. 高速ホーム・プロビジョニング・サーバー上で、Apache Webサーバーのインストール・キットをダウンロードし、抽出します。
    2. Apache Webサーバーをインストール、構成、起動するためのスクリプトを作成します。
  2. スクリプトをユーザー・アクションとして高速ホーム・プロビジョニングに登録します。高速ホーム・プロビジョニング・サーバーから次のコマンドを実行します。
    rhpctl useraction -useraction apachestart 
    -actionscript /user1/useractions/apacheinstall.sh 
    -post -optype ADD_WORKINGCOPY -onerror ABORT

    このコマンドにより、指定されたディレクトリに格納されているアクション・スクリプト用のapachestartユーザー・アクションが追加されます。指定されたプロパティに応じて、ADD_WORKINGCOPY操作の後にユーザー・アクションが実行され、エラーが発生した場合には操作が中止されます。

  3. イメージ・タイプを作成し、そのイメージ・タイプにユーザー・アクションを関連付けます。
    rhpctl add imagetype -imagetype apachetype -basetype SOFTWARE 
    -useraction "apachestart"

    このコマンドにより、apachetypeという新しいイメージ・タイプが作成されます。これは、ユーザー・アクションapacherstartが関連付けられた、基本イメージ・タイプSOFTWAREのデリバティブです。

  4. イメージ・タイプのゴールド・イメージを作成します。
    rhpctl import image -image apacheinstall -path /user1/apache2219_kit/ 
    -imagetype apachetype

    このコマンドでは、先に作成したimagetypeに基づいて、Apache Webサーバー・インストール用のスクリプトを使用したゴールド・イメージapacheinstallが、指定されたパスに作成されます。

    このイメージのプロパティを表示するには、rhpctl query image -image apacheinstallコマンドを実行します。
  5. ゴールド・イメージの作業用コピーをターゲットにデプロイします。
    rhpctl add workingcopy -workingcopy apachecopy -image apacheinstall 
    -path /user1/apacheinstallloc -sudouser user1 
    -sudopath /usr/local/bin/sudo -node node1 -user user1 
    -useractiondata "/user1/apachehome:1080:2.2.19

    高速ホーム・プロビジョニングは、ソフトウェアをターゲットにプロビジョニングし、ユーザー・アクションで指定されたスクリプトapachestartを実行します。Apache Webサーバーの構成詳細(ポート番号など)は、useractiondataオプションを使用して指定します。ターゲットが高速ホーム・プロビジョニング・クライアントである場合は、sudo資格証明を指定する必要はありません。

高速ホーム・プロビジョニングを使用して他のユーザー・アクションを作成し、ソフトウェア・ホームのインストールと構成を自動化できます。