ダウンタイムを発生させないOracle Database 12cリリース1のパッチ適用

この手順では、データベースをダウンさせずに、Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)に最新のパッチを適用する方法について説明します。

始める前に

最新のパッチ・レベルにパッチ適用するOracle Database db12102があることを確認してください。

DB12102_PSUイメージに基づく作業用コピーdb12102_psuに、最新のパッチが含まれていて、利用可能であることを確認してください。

プロシージャ

高速ホーム・プロビジョニング・サーバーから、データベース上のソースと宛先に応じて、次のいずれかのコマンドを実行します。

  1. 高速ホーム・プロビジョニングによって管理されるOracle Databaseホームにパッチを適用する場合で、ソースおよび宛先データベースの作業用コピーが存在する場合は、次のコマンドを実行します。
    rhpctl move database -sourcewc db12102 -patchedwc db12102_psu

    db12102は、パッチが適用されるデータベースのソース作業用コピーです。

    db12102_psuは、パッチが適用されたOracle Databaseソフトウェアの作業用コピーです(イメージDB12102_PSUに基づく)。

  2. 管理対象外のOracle Databaseホームにパッチを適用するには、次のコマンドを実行します(Oracleホームは高速ホーム・プロビジョニングによって管理されないため、ソース作業用コピーは存在しません)。
    rhpctl move database -sourcehome /u01/app/orabase/product/12.1.0.2/dbhome_1
     -patchedwc db12102_psu -targetnode node1

    targetnodeでは、アップグレード対象のデータベースが実行されているノードを指定します(ソースOracle Databaseは12.1.0.2クラスタ上にあるため)。

    /u01/app/orabase/product/12.1.0.2/dbhome_1はアップグレードされるデータベースのパスです

    db12102_psuは、パッチが適用されたOracle Databaseソフトウェアの作業用コピーです(イメージDB12102_PSUに基づく)。

    リリース12cリリース1のすべてのデータベースのパッチ適用を同じパッチ・レベルへと標準化するために、保存されたゴールド・イメージを使用します。
  3. なんらかの理由で、適用されたパッチを管理対象のOracle Databaseホームにロールバックする必要がある場合は、次のコマンドを実行します。
    rhpctl move database -sourcewc db12102_psu 
    -patchedwc db12102 -ignorewcpatches

    db12102は、ロール・バックするパッチが適用されていないデータベースの作業用コピーです。

    db12102_psuは、パッチが適用されたOracle Databaseソフトウェアの作業用コピーです(イメージDB12102_PSUに基づく)。

すべてのOracle Databaseについて、move databaseコマンドでは次の追加オプションも指定できます。

  • -keepplacement: 管理者によって管理されるOracle RACデータベース(Oracle RAC One Nodeデータベースではありません)のために、高速ホーム・プロビジョニングは移動後もサービスを同じノード上に保持します。

  • -disconnect: サービスを停止または再配置する前にすべてのセッションを切断します。

  • -drain_timeout: 計画的なメンテナンス操作のためのリソース排出が完了するまでの許容時間を秒数で指定します。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。このオプションは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降についてのみ使用できます。

  • -stopoption: データベースを停止します。

  • -nodatapatch: 移動するデータベースに対してdatapatchが実行されていないことを確認します。

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