アップグレード前情報ツールの実行

システムおよびデータベースをチェックしてアップグレードの準備が完了しているかどうかを確認するには、アップグレード前情報ツール(preupgrade.jar)を使用します。

アップグレード前情報ツールは新しいリリースのOracleホームのファイル・パスであるORACLE_HOME/rdbms/admin/preupgrade.jarにあります。Oracleは新しいOracle Databaseリリースに必要なシステム・チェックを付けてこれを構成してきました。ただし、ツールが実行するチェックは以前のリリースのOracle Databaseホームで実行されます。以前のリリースのOracleホームをポイントするように、Oracleユーザー環境関数を設定します。

以前のリリースのOracleホームではJavaバージョンを使用して、アップグレード前情報ツールを実行します。マルチテナント・アーキテクチャ(CDBおよびPDB)のアップグレードでは、ツールを実行する前に、ツールで分析するすべてのPDBをオープンします。

ユーザー・アカウントの環境変数を設定して、以前のリリースのORACLE_HOME、ORACLE_BASEおよびORACLE_SIDをポイントするようにします。

アップグレード前情報ツールの場所

preupgrade.jarファイルは新しいOracleホームにあります。

New_release_Oracle_home/rdbms/admin/preupgrade.jar

また、選択したパスにpreupgrade.jarバイナリをコピーできます。次に例を示します。

/tmp/preupgrade.jar

アップグレード前情報ツールの構文

$Earlier_release_Oracle_home/jdk/bin/java -jar $New_release_Oracle_home
/rdbms/admin/preupgrade.jar [FILE|TERMINAL] [TEXT|XML] [DIR output_dir] 

例2-4 ソースOracleホームの非CDBの例

  1. 以前のリリースのOracleホームをポイントするようにユーザー環境変数を設定します。

    $ export ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/12.1.0/dbhome_1
    $ export ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
    $ export ORACLE_SID=sales01
    $ export PATH=.:$ORACLE_HOME/bin:$PATH
    
  2. 以前のリリースのOracleホームに設定した環境設定を使用して、以前のリリースのOracle Databaseサーバーで新しいリリースのOracle Databaseのアップグレード前情報ツールを実行します。

    $ORACLE_HOME/jdk/bin/java -jar /u01/app/oracle/product/18.0.0/dbhome_1/rdbms/admin/preupgrade.jar TERMINAL TEXT