読取り専用の表領域を使用したアップグレードの実行
アップグレード中にスキーマベースの表領域をオフラインに設定するには、-Tオプションを指定してパラレル・アップグレード・ユーティリティを使用します。
Oracle Databaseでは以前のリリースで作成されたファイル・ヘッダーを読み取ることができるため、アップグレード時にそれらに対して処理を行う必要はありません。READ ONLY表領域のファイル・ヘッダーは、それらがREAD WRITEに変更されたときに更新されます。
アップグレードで致命的なエラーが発生し、その結果アップグレードで表領域をオンラインに戻すことができなくなった場合、アップグレード・ログ・ファイルを参照してください。ログ・ファイルには、表領域を使用可能にするために必要な実際のSQL文が含まれています。表領域をオンラインに戻すには、データベースにログ・ファイルのSQL文を実行するか、PDBごとにログ・ファイルを実行する必要があります。
アップグレード・ログ・ファイルの表領域コマンドの表示
致命的なアップグレードの失敗が発生した場合は、ログ・ディレクトリ(Oracle_base/cfgtoologs/dbua)に移動してログ・ファイルのコマンドを手動で実行して表領域を表示させることができます。表領域コマンドは次のログ・ファイルで表示できます。
-
非CDBのアップグレード:
catupgrd0.log -
PDBデータベース:
catupgrdpdbname0.log(pdbnameはアップグレードするPDBの名前です)。
各ログ・ファイルの先頭で、次のようなSQL文が見つかります。これは、表をREAD ONLYに設定する文です。
SQL> ALTER TABLESPACE ARGROTBLSPA6 READ ONLY;
Tablespace altered.
SQL> ALTER TABLESPACE ARGROTBLSPB6 READ ONLY;
Tablespace altered.各ログ・ファイルの末尾近くには、表をREAD WRITEに再設定するSQL文が見つかります。
SQL> ALTER TABLESPACE ARGROTBLSPA6 READ WRITE;
Tablespace altered.
SQL> ALTER TABLESPACE ARGROTBLSPB6 READ WRITE;
Tablespace altered.関連項目:
データベース間での表領域の転送の詳細は、Oracle Database管理者ガイドを参照してください。