Oracle® Enterprise Manager

Cloud Controlリリース・ノート

13cリリース3 for AIX-Based Systems

E98552-04(原本部品番号:F19150-01)

2019年6月

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3は、ITインフラストラクチャ全体に対して、集中化されたモニタリング機能、管理機能およびライフサイクル管理機能を提供する管理ソリューションです。このリリース・ノート・ドキュメントは、リリースに関する情報の他、Enterprise Manager Cloud Controlまたは管理エージェント13cリリース3 (あるいはその両方)のインストールまたはアップグレードに役立つ情報を提供します。このドキュメントの内容は次のとおりです。

インストールおよびアップグレードに関するドキュメントの検索場所

次のドキュメントは、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3のインストールまたはこのリリースへのアップグレード(あるいはその両方)に関連するドキュメントです。

これらのドキュメントはすべて、次のURLのEnterprise Manager Cloud Controlドキュメント・ライブラリからダウンロードできます。

http://docs.oracle.com/en/enterprise-manager/

このリリースに含まれる新機能

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3には、多くの新機能と機能拡張が含まれています。この最新リリースの新機能の詳細は、『Enterprise Manager Cloud Control概要 13c』ガイドのEnterprise Manager 13c新機能に関する項を参照してください。

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlでは次のプラグインはデフォルトでデプロイされます。

  • Enterprise Manager for Zero Data Loss Recovery Appliance (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Database (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Big Data Appliance (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Virtualization (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Cloud Services Management (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Consolidation Planning and Chargeback (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Fusion Middleware (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Cloud (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Siebel (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Exadata (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Storage Management (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Cloud Framework (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Systems Infrastructure (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Virtual Infrastructure (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Fusion Applications (13.3.1.0.0)

  • Enterprise Manager for Oracle Audit Vault and Database Firewall (13.3.1.0.0)

Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3のインストールまたはアップグレード・プロセス中に、最新のプラグインをデプロイできます。インストール中にプラグインをデプロイするには、『Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』「高度な構成によるインストール」の章で説明する手順に従ってください。

Enterprise Manager Cloud Control 13.3.2.0.0のデータベース・プラグインをアップグレードするには、JDBCパッチをインストールする必要があります。

プラグインを13.3.2.0.0リリースにアップグレードする前に、顧客がOracle Management Server (OMS)で、MOSノート2476468.1にリストされているEnterprise Manager 13.3.1.0.xプラグイン・システム・バンドル・パッチを適用している場合、Bug 29132445の13.3.0.0.0バージョンの個別パッチを適用する必要があります。

ReplicationおよびL2ARCの一部として、次のものに追加のモニタリング機能およびメトリックが追加されています。
  • 方向ごとのレプリケーション統計

  • レイテンシごとのレプリケーション操作数

  • プロジェクト・レプリケーション統計

  • レイテンシごとのIO操作数

  • L2ARC統計

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3では、プロジェクトの記憶域統計に、ユーザー・インタフェースを介したZFSサーバー・ターゲットの予約および検出も提供されています。

Oracle Enterprise Manager SIプラグインでは、次のOracle ZFS Storage Applianceモデルがサポートされています。

  • zfs7110

  • zfs7120

  • zfs7320

  • zfs7420

  • zs3-1

  • zs3-2

  • zs3-4

  • zs3-ES

  • zs4-4

ソフトウェアの取得

インストール・ソフトウェアを、製品のDVDまたは次のOracle Technology Network(OTN)から取得できます。

http://www.oracle.com/technetwork/oem/enterprise-manager/downloads/index.html

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアの入手方法の詳細は、『Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアの購入に関する項を参照してください。

注意:

ダウンロードしたインストール・ソフトウェアのファイル・サイズがOracle Technology Network(OTN)に表示されているファイル・サイズと一致することを確認してください。ソフトウェアをダウンロードした後、ダウンロードしたファイルに対してcksumコマンドを実行し、ダウンロードしたソフトウェアのファイル・サイズがOTNでのファイル・サイズと同じであることを確認します。

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3のインストール

この説明は、Oracle Management Repositoryを構成できる、既存の動作保証されたOracle Databaseを使用して、完全なEnterprise Manager Cloud Controlシステムをインストールすることを前提としています。

インストールおよびインストール後の構成の詳細は、『Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド 13c』「Enterprise Managerシステムのインストール」の章を参照してください。

追加のOracle Management Serviceのインストール

Cloud Controlを高可用性のために構成する場合は、既存のEnterprise Manager Cloud Control環境に追加のOracle Management Service (OMS)インスタンスをインストールできます。

追加のOMSインスタンスのインストールに関する前提条件および手順の詳細は、『Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』「追加のOracle Management Serviceの追加」の章を参照してください。

追加の管理エージェントのインストール

使用している環境に追加の管理エージェントをインストールできます。このリリースでは、管理エージェント・デプロイメントの各種オプションがサポートされています。

推奨される「ホストの追加」ウィザード手法(以前のEMリリースではエージェント・プッシュとも呼ぶ)の使用手順については、『Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』エージェント・デプロイ・ウィザードを使用したOracle Management Agentのインストールに関する項を参照してください。

インストールの既知の問題

この項では、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3のインストールに関連する問題について説明します。

UDPおよびTCPカーネル・パラメータの検証

Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3には、固有のAIXのオペレーティング・システム要件があります。TCP/IPポートおよびUDP/IPポートの下限を11000以上に設定し、Well KnownポートとEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース3で使用されるポートを避けてください。TCP/IPポートとUDP/IPポートの上限は65000以下に設定します。

次のコマンドを使用して、エフェメラル・ポートの現在の範囲を確認します。

# /usr/sbin/no -a | fgrep ephemeral
     tcp_ephemeral_low = 11000
     tcp_ephemeral_high = 65000
     udp_ephemeral_low = 11000
     udp_ephemeral_high = 65000

前述の例では、TCPとUDPのエフェメラル・ポートはEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース3の要件の範囲に設定されています。

前述の出力で、「low」の値が'11000より小さく「high」の値が65000より大きい範囲が出力されている場合、次のコマンドをAIXスーパー・ユーザーで実行する必要があります。

# /usr/sbin/no -p -o tcp_ephemeral_low=11000 -o tcp_ephemeral_high=65500
# /usr/sbin/no -p -o udp_ephemeral_low=11000 -o udp_ephemeral_high=65500

(Oracle Bug#22242359)

SYSMANユーザー・アカウントのパスワードの作成

SYSMANアカウント・パスワードは文字で始まる必要があります。大文字または小文字、数字および$、#、_などの文字のみ使用できます。

有効なパスワードの例:

Yourpw1、oracle_User

無効なパスワードの例:

Welcome!、123oracle、#Oracle

(Oracle Bug#22879000)

プラグインのインストールの問題

/etc/hostsファイルのlocalhost行にoms-host-nameを手動で追加する必要があります。oms-host-nameは、Oracle VBox EMテンプレート付属の証明書のCN、DNと一致する必要があります。

(Oracle Bug#25159503)

ゴールド・イメージを使用したWindowsでのエージェント・デプロイメントが失敗する

Enterprise Manager 13cリリース3のゴールド・イメージを使用したWindowsへのエージェント・デプロイメントは失敗します。現在、この問題に回避策はありません。

(Oracle Bug#28178280)

エージェント・ホームページに適用されたパッチが表示されない

Enterprise Manager 13cリリース3のエージェント側のパッチの詳細が、Opatchの更新後にエージェントのホーム・ページに表示されません。現在、この問題に回避策はありません。

(Oracle Bug#28224832)

IBswitchファームウェア・バージョン2.2.7以上におけるNm2userの制限

Enterprise Manager 13c リリース3では、IBSwitch (FW 2.2.7以上)がnm2userとして検出された場合、次のメトリックによりメトリック収集エラーがスローされ、これらのメトリックは収集されません。

  • スイッチ・インフィニバンドPKey-GUIDメンバーシップ

  • スイッチ・インフィニバンドPKey構成

  • ネットワーク・データリンク

前述のメトリックのデータを取得するには、ilom-adminユーザーを使用する必要があります。

(Oracle Bug#27880372)

T7/M7/S7/T8/M8ベース・システムでldmpowerが予期した結果を返すことに失敗する

S11.3、SRU 29以上を持つT7/M7/S7/T8/M8ベース・システムでは、LDomsレイヤーにおいてPMがデフォルトで無効になっています。これらのシステムでは、Enterprise Manager Cloud ControlはOracle VM Server for SPARCにおける電力消費量をモニターしません。

こうしたシステムにEMエージェントをデプロイする際に、前提条件チェックによって「Enterprise ManagerはOracle VM Server for SPARCの電力消費量をモニターしません」という警告が表示されます。これは、エージェントのデプロイ・プロセスおよび残りのOracle VM Serverメトリックのモニターには影響しません。

(Oracle Bug#28561189)

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3へのアップグレード

既存のEnterprise Manager 10g Grid Controlリリース5 (10.2.0.5.0)、Enterprise Manager 11g Grid Controlリリース1 (11.1.0.1.0)、Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース2 (12.1.0.2)、Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース3 (12.1.0.3)またはEnterprise Manager Cloud Control 12cリリース4 (12.1.0.4)をアップグレードするには、Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース5 (12.1.0.5)またはEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース1またはEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース2にアップグレードしてからEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース3にアップグレードする必要があります。

Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース4 (10.2.0.4.0)以下のリリースがインストールされている場合、先にEnterprise Manager 10g Grid Controlリリース5 (10.2.0.5.0)またはEnterprise Manager 11g Grid Controlリリース1 (11.1.0.1.0)にアップグレードしてから、新しいリリースにアップグレードします。

開始する前に、Oracle Management Service (OMS)のOracleホーム、管理エージェントのOracleホーム、Oracle Inventoryディレクトリおよびソフトウェア・ライブラリをバックアップすることをお薦めします。また、リポジトリへのアップグレードによる変更をロール・バックできないため、管理リポジトリ・データベースもバックアップする必要があります。詳細は、『Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』「Enterprise Managerのバックアップ」の章を参照してください。

アップグレードの前提条件および手順については、『Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド』を参照してください。

注意:

アップグレード・プロセスでは、管理リポジトリ(sysman)のスキーマのみがアップグレードされ、新しいメタデータ・サービス(sysman_mds)のスキーマがデータベース内に作成されます。データベース内のその他のデータへの影響はありません。それでも、データベースのバックアップをとることをお薦めします。

 Microsoft Edgeブラウザの場合、エンジニアリング・システム・ターゲットを表示する際に、ブラウザ固有の問題が発生する場合があります。Internet Explorer、Firefox、ChromeまたはSafariのWebブラウザを使用することをお薦めします。

アップグレードに関する既知の問題

この項では、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3へのアップグレードに関連する問題について説明します。

管理エージェントの更新後、Oracle Homeデータが正しく収集されない

Oracle Homeデータが、ゴールド・イメージとしてデプロイされている管理エージェント用に正しく収集されず、プラグインまたはパッチが適用された後、ゴールド・イメージ構成と一致しなくなりました。

Oracle Homeコレクションを手動で実行するか、Oracle Homeコレクションが自動で実行されるまで待つことによって問題に対処できます。

(Oracle Bug#21757085)

リポジトリのアップグレードが失敗する

リポジトリのアップグレードがPS4 HA EM 13.2のアップグレードでORA-21700で失敗した場合、EMのアップグレード中にRAC DBを単一インスタンスのDBにして、実行中のインスタンスをバウンスする必要があります。

EMのアップグレード中にRAC DBを単一インスタンスのDBにして、実行中のインスタンスをバウンスするステップを次に示します。

  1. sysとして1つのインスタンス以外のすべてのインスタンスにそれぞれの接続記述子を使用してログインし、次のコマンドを実行してインスタンスを停止します。

    SQL*Plusで'shutdown immediate'を実行します

  2. sysとして実行中のインスタンスにログインし、次のコマンドを実行してこれをバウンスします。

    SQL*Plusで 'shutdown immediate', 'startup'を実行します

アップグレードを開始していない場合、前述のステップに従って、EMインストーラのインタビューページで実行中のインスタンスのそれぞれの接続記述子またはRACの接続記述子を使用します。

(Oracle Bug#23532666)

Enterprise Managerの前のバージョンからアップグレードした後、透過的データ暗号化ページが使用できない

Enterprise Manager Cloud Controlリリース3 (12.1.0.3)またはEnterprise Manager Cloud Controlリリース4 (12.1.0.4)のいずれかからEnterprise Managerリリース13cにアップグレードした後、ターゲット・データベースでは「セキュリティ」メニューにあるTransparent Data Encryption (TDE)機能を表示またはアクセスできなくなります(特に、バージョン11.1.0.7)。

データの透過的な暗号化ホーム・ページにアクセスするには、次のステップを実行します。

  1. 「Oracleデータベース」ページから、「Oracleデータベース」ホーム・ページの「セキュリティ」を選択して「セキュリティ」ホーム・ページにナビゲートします。

  2. 「セキュリティ」メニューで、「ホーム」を選択します。

  3. 「セキュリティ」ホーム・ページで、「暗号化、リダクションおよびマスキング」セクションにスクロール・ダウンします。

    このセクションでは、透過的データ暗号化に関する上位レベルの情報が得られます(キーストアが事前構成済の場合)。

  4. キーストアが構成されていない場合、「Oracle Advanced Security」セクションでホーム・アイコンをクリックして「TDE」ホームページにナビゲートします。

    「TDE」ホーム・ページが表示されます。

この問題は主としてターゲット・データベースのバージョン11.1.0.7で発生します。

(Oracle Bug#22231728)

Enterprise Managerリリース13cでエージェントがアップグレードされた後、ターゲットが破損する

Enterprise Managerリリース13cアップグレードの後、管理エージェントがアップグレードされた後に破損コード512でターゲットの一部が破損します。その結果、破損ターゲットはモニターできません。

この問題を回避するには、Enterprise Managerリポジトリをホストするインスタンスをバウンス(停止して起動)します。

(Oracle Bug#21496075)

SYSMANユーザー・アカウントのパスワードの作成

SYSMANアカウント・パスワードは文字で始まる必要があります。大文字または小文字、数字および$、#、_などの文字のみ使用できます。

有効なパスワードの例:

Yourpw1、oracle_User

無効なパスワードの例:

Welcome!、123oracle、#Oracle

(Oracle Bug#22879000)

IOCPステータスの設定

AIXプラットフォームでEnterprise Manager 13cリリース3にアップグレードする際に、I/O完了ポート(IOCP)のステータスが「使用可能」として表示されていることを確認する必要があります。

IOCPステータスを確認するには、次のコマンドを実行します。

/usr/sbin/lsdev -c iocp -F status

IOCPステータスが「使用可能」でない場合、「I/O完了ポート(IOCP)設定の確認」を参照してステータスを変更します。

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlのアンインストール

グラフィック・モードまたはサイレント・モードで既存のEnterprise Manager Cloud Controlコンポーネントをアンインストールできます。

アンインストールの詳細は、『Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアのアンインストールに関する項 を参照してください。

ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社のアクセシビリティへの取組みの詳細は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docaccを参照してください。

Oracleサポートへのアクセス

サポートをご契約のお客様には、My Oracle Supportを通して電子支援サービスを提供しています。詳細は、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=infoまたはhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs (聴覚障害者向け)を参照してください。


Oracle Enterprise Manager Cloud Controlリリース・ノート, 13cリリース3 for AIX-Based Systems

E98552-04

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