H.1 Oracle Big Data Applianceリリース4.12での変更点

リリース4.12には、次のソフトウェア更新情報と新機能が含まれています。

更新されたソフトウェア

  • 新しいクラスタ用のOracle Linux 7 with UEK4 (および、クラスタ・アップグレード用のOracle Linux 6 with UEK2の継続的なサポート)。

  • Cloudera Enterprise 5.14 (CDH 5.14.2、Cloudera Manager 5.14.3およびKey Trustee 5.14.0など)

  • Oracle NoSQL Database Enterprise Edition 18.1.7

  • Oracle Big Data Connectors 4.12

  • MySQL Enterprise Edition 5.7.21

  • Java JDK 8u171

  • Oracle R Advanced Analytics for Hadoop (ORAAH) 2.8.0 

  • OracleのR Distribution (ORD) 3.3.0

  • Oracle NoSQL Community Edition 18.1.7

その他のソフトウェア

  • Big Data SQL 3.2

  • Oracle Big Data Spatial & Graph 2.5

  • ODI Agent 12.2.1.3.0

  • Perfect Balance 2.10.0

    注意:

    Perfect Balanceは、このリリースのOracle Big Data Applianceでは非推奨であり、将来のリリースではサポートされなくなります。

専用Oracle Big Data Applianceノード上のkafkaクラスタ

Oracle Big Data Applianceでは、ClouderaのCDK Powered By Apache Kafka 3.0を使用する専用Kafkaクラスタがサポートされるようになりました。

各クラスタは、固有のCloudera Managerインスタンスによって管理されます。この方法でCDHからKafkaを分離すると、柔軟性が向上し、管理が容易になります。

Oracle Big Data Appliance構成生成ユーティリティを使用して、Kafkaクラスタを構成できます。

Kafkaクラスタは、イーサネットまたはインフィニバンドを使用するように構成できます。セキュリティについては、AD KerberosとMIT Kerberosの両方がオプションです。

注意:

このリリースでは、クラスタ拡張(./mammoth -e)はKafkaクラスタに使用できません。

Oracle Big Data Manager

Oracle Big Data Managerは、企業全体のデータを管理するための広範な機能を提供する、ブラウザベースのツールです。これを使用すると、サポート対象のOracleおよびOracle以外の幅広いデータ・ストレージ・プロバイダ(Oracle Database、Oracle Object Store、MySQL、Hadoop、S3、GitHubなど)に接続および相互接続できます。ストレージ・プロバイダをBig Data Managerに登録すると、データのプレビューや、(各ストレージ・プロバイダのアクセシビリティに応じて)それらの間でのデータの比較、コピーおよび移動ができます。Hadoopストレージ・プロバイダでは、HDFS内での内部的なデータ移動、Apache Zeppelinによるデータのインポート/エクスポートおよび分析、およびHive表へのデータのインポートもできます。ローカル・コンピュータから、選択したストレージ・プロバイダにデータをアップロードすることもできます。

現時点では、Oracle Big Data Managerは、Oracle Big Data Applianceの外部にあるキー配布センター・ホストを使用してデプロイされた場合は、Active Directory KerberosまたはMIT Kerberosによって保護されたクラスタではサポートされません。

Oracle Linux 7上のすべてのクラスタ

新しいラックがOracle Linux 7に付属するようになりました。

新しいOracle Linux 7ベース・イメージは、X3–2LからX6–2Lまでのサーバーのイメージ変更に使用できます。

注意:

  • 現時点では、Oracle Linux 6からOracle Linux 7にサーバーをアップグレードするためのかわりの手順はありません。

  • Sun Fire X4270 M2サーバーをOracle Linux 7にイメージ変更することはできません。

詳細は、My Oracle Support (support.oracle.com)でOracle Big Data Appliance Patch Set Master Note (Doc ID 1485745.1)を参照してください。

ジャーナル・ノード・メタデータおよびZookeeperデータの格納に使用されるOracle Big Data Appliance X7–2 SSD

このデータは、ディスク上ではなく、2つのX7–2 SSDに格納されるようになりました。これにより、高負荷のマスター・ノードのパフォーマンスが向上します。

Kafkaクラスタ用のHue、Sentry、Hive MetastoreおよびAD Kerberosの高可用性

Oracle Big Data Appliance 4.12に、HA (高可用性) Hue、SentryおよびHive Metastoreが含まれるようになりました。

また、Hueサービスを実行する各ノードにHue Load Balancerサービスが追加されます。アップグレード後は、Hueサービスに直接接続するユーザーは、かわりにHue Load Balancerに接続するように求められます。

注意:

Oracle Big Data Applianceリリース4.12へのMammothアップグレードで、クラスタに非HA Sentryがすでに存在していることが検出された場合は、ローリング・アップグレードを選択したか従来のアップグレードを選択したかに関係なく、SentryのHAを有効にするにはすべてのSentry依存サービスを短時間停止する必要があることを通知するメッセージが表示されます。プロンプトが表示されたときにローリング・アップグレード・オプションを選択することもできますが、ローリング・アップグレードでは、Sentryおよび関連サービスの十分な可用性を維持することはできません。

Hive MetastoreのHAを有効にするために、「Hive Metastore Server Default Group」がorg.apache.hadoop.hive.thrift.DBTokenStoreに変更されます。

Big Data Discovery 1.6のサポート

Big Data Discovery 1.6がサポートされるようになりました。インストール・ファイルは、Oracle Software Delivery Cloud (eDeliveryとも呼ばれる)からダウンロードできます。

Oracle Big Data ApplianceでBig Data Discoveryをインストールおよびアップグレードする手順は、リリース1.6では変更されていません。インストール手順については、このガイドのOracle Big Data Discoveryのインストールを参照してください。(この手順は、Oracle Big Data Discoveryインストレーション・ガイドで説明されているものとは異なります)。

アップグレードの場合は、Oracle Big Data Discoveryアップグレード・ガイドの手順に従います。

その他の変更点

3台のNTPサーバーの推奨

Oracle Big Data Applianceのネットワーク・プロパティを構成する場合は、3台以上のNTPサーバーを追加することをお薦めします(ただし必要はありません)。その理由は次のとおりです。

  • NTPサーバーが1台しかなく、それに障害が発生した場合は、クラスタで他の問題が発生する可能性があります。

  • サーバーが2台ある場合に、それらが同期されない可能性があります。

  • サーバーが3台の場合、2台以上が一致という可能性が高まります。そのような理由から、3台使用する必要があります。

関連項目: