ファイアウォール経由でのリモート接続に使用するポートの管理

Oracle GoldenGateのターゲットの場所でファイアウォールを使用している場合、リモートOracle GoldenGateプロセスからの動的TCP/IP通信を受信するには、ターゲット・システムに追加のポートが必要です。具体的には次のポートです。

  • リモートのオンラインExtractプロセスから伝播されたトランザクション・データを受信するためにローカルのManagerが起動するCollectorプロセス用に1ポート。Extractプロセスがターゲットにデータを送信すると、ターゲットのManagerが専用のCollectorプロセスを起動します。

  • ローカルのManagerがリモート・タスクの一環として起動するReplicatプロセス用に1ポート。リモート・タスクは初期ロードに使用されるもので、RMTTASKパラメータで指定します。このポートは、リモートExtractプロセスからの着信リクエストを受信するために使用されます。詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンス』RMTTASKに関する項を参照してください。

  • ローカルOracle GoldenGate構成の拡張に必要な場合は、追加で数ポート。

  • 他のOracle GoldenGate製品がOracle GoldenGateのローカル・インスタンスとやり取りする場合は、その製品用のポート(各製品のドキュメントを参照)。

これらのポートを指定するには、Managerパラメータ・ファイルのDYNAMICPORTLISTパラメータを使用します。次のガイドラインに従ってください。

  • 次の形式を自由に組み合せて、最大5000のポートを指定できます。

    7830, 7833, 7835
    7830-7835
    7830-7835, 7839
    
  • 予約されていない制限なしのポートである必要があります。

  • システム上のManagerインスタンスごとに異なるポート・リストを使用する必要があります。

必須パラメータではありませんが、最高のパフォーマンスを得るためにDYNAMICPORTLISTを使用することを強くお薦めします。Collectorプロセスの役割は、使用可能なポートを見つけてバインドすることですが、有効なポートの既知のリストがあれば、このプロセスが迅速化されます。DYNAMICPORTLISTがない(または、DYNAMICPORTLISTに十分な数のポートが指定されていない)場合、Collectorはポート7840を使用してリモート・リクエストを行おうとします。7840が使用できない場合、Collectorは使用可能なポートが見つかるまで番号を1ずつ増やします。これが原因で、リモート・リクエストの受入れが遅れる可能性があります。CollectorがDYNAMICPORTLISTリスト内のポートを使い果すと、次の処理が発生します。

  • Managerは、プロセス・レポートおよびOracle GoldenGate ggserrログにエラーを記録します。

  • Collectorは、Oracle GoldenGate tcperrsファイルのルールに基づいて再試行します。tcperrsファイルの詳細は、「TCP/IPエラーの処理」を参照してください。

詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンス』DYNAMICPORTLISTに関する項 を参照してください。