Oracle® Enterprise Data Quality

リリース・ノート

12c (12.2.1.3.0)

E91973-02(原本部品番号:E97547-01)

2018年7月

Oracle Enterprise Data Qualityリリース・ノート

このドキュメントには、Oracle Enterprise Data Quality (EDQ) 12c (12.2.1.3.0)のリリース情報が含まれており、次のセクションがあります。

製品をインストールまたは使用する前に、このドキュメントを確認することをお薦めします。

新機能と改善点

この項では、このリリースで導入された新機能と、改善点について説明します。

新規のプロセッサ

EDQは、このリリースで次に説明する2つの新しいプロセッサを提供します。

属性の抽出

このリリースで提供される「属性の抽出」という名前の新しいプロセッサは、文字列を入力として受け取り、そこから情報の個別の要素を抽出します。詳細は、Oracle Enterprise Data Qualityドキュメント(http://docs.oracle.com/en/middleware/)にあるOracle Enterprise Data Quality Online Helpプロセッサ・ライブラリに関する項を参照してください。

属性の配列の作成

このリリースで提供される「属性の配列の作成」」という名前の新しいプロセッサは、1つ以上の文字列入力に対してラベルおよび値の配列を構築し、ラベルと値の配列の単一のペアを作成します。詳細は、Oracle Enterprise Data Qualityドキュメント(http://docs.oracle.com/en/middleware/)にあるOracle Enterprise Data Quality Online Helpプロセッサ・ライブラリに関する項を参照してください。

製品データ・サービス

製品データ・サービス・パックは、EDQ製品の最上位に構築されたツール、プロセスおよびサービスのセットで、製品データのプロファイリング、標準化、照合に使用できます。顧客がこの作業を開始する出発点として設計されており、データの内容と構造に対する変更を常に必要とします。詳細は、Oracle Enterprise Data Qualityドキュメント(http://docs.oracle.com/en/middleware/)のOracle Enterprise Data Quality Product Data Services User's Guideを参照してください。

非推奨に関する注意点

Rhino (JavaScriptエンジン)はリリース12.2.1.0.0で非推奨になり、EDQの次の主要リリースで削除されます。外部WebサービスのコールなどにRhinoのE4X機能(一般的にXMLの構築に使用)を使用するカスタム・スクリプトでは、可能な場合にEDQ 12.2.1.1.0へのアップグレード後にリライトする必要があります。

解決済の問題

この項では、このリリースで解決された問題について説明します。

表 - 解決済の問題

問題 注意

集計を含むケース管理レポートがドリルダウンと一貫性がない

一部のレポートの一貫性および重複の問題が注目されました。これらの問題は、このリリースで修正されました。

イベント・ログの'EventId'列の削除により、EDQ 9.0アップグレードの問題が発生する可能性がある

EDQのバージョン9のユーザーは、表示するためにすべてのイベント・ログ列(EventIdを含む)を選択し、この選択を保存していた可能性があります。

EventIdは使用されなくなりました。以前のリリースのユーザーが余分に保存した列を含むイベント・ログをロードしようとするとアプリケーションが停止すると報告しました。

この条件は、今回のリリースで修正されています。

ケース管理のフィルタを使用する場合のクライアント/サーバー・タイムゾーンの問題

タイムスタンプの競合(サーバーとクライアント)が解決しました。

CDS標準化アドレスの'ビルディング識別子の抽出'パーサーを開くことができません

記号データのロードにより、ディレクタが状況によって遅く実行されました。この問題は解決されました。

ケース管理の垂直データ・ビューが表示されません

垂直ビューのアラートの適切な表示が妨げられる問題がこのリリースで修正されました。

CDS実行プロファイルのキー生成エクスポート名が正しくありません

正しくないキー生成エクスポート名が検出され、このリリースで修正されました。

重複したユーザー表示名を含むジョブの電子メール・アイコンのIndexOutOfBoundsExceptionエラー

ユーザーがジョブの電子メール・アイコンをクリックしたとき、重複する表示名によってエラーが表示されました。問題がこのリリースで解決され、ジョブ通知の電子メールがエラーなしで生成されます。

HTTPSが有効でHTTPが無効な場合にWebServiceパブリッシングに失敗する

EDQの管理対象サーバーが構成され、主要なリスニング・ポートが無効でSSLリスニング・ポートが有効だった場合、エラーが発生しました。この問題はこのリリースで解決されました。

英語以外の言語のオンライン・ヘルプの再有効化

以前のリリースで、オンライン・ヘルプは英語でのみ使用可能でした。このリリースでは、10個の言語(英語を含む)を使用できます。

コントリビュート比較からのデータのみの一致オプションが保存されません

コントリビュート比較からのデータのみおよびコントリビュート複合比較からのデータのみの一致オプションが保存されないことがわかりました。このリリースで修正されました。

ダウンロード・タスクがプロキシ・サーバーを介したHTTPSをサポートしません

ダウンロード・タスクでHTTPS URLを使用すると、タスクがプロキシを介して渡された場合にエラーが発生しました。この問題はこのリリースで解決されました。

フラグ・キーの変更がケース・ソースのインポート中に反映されない

フラグ・キーの変更がインポート後に表示されない問題が報告されました。問題はこのリリースで解決されました。

一致クラスタ制限警告がHTMLジョブ・ログ・レポートに誤って提供されました

一致クラスタ制限警告がイベント・ログのジョブ・メッセージHTML出力に誤って提供された問題がこのリリースで解決されました。

runjobを実行する場合に正しいエラー・ステータスが戻らない

runjobを実行する場合、エラー・ステータスが正しく報告されませんでした(エラーが戻らない)。この問題は修正され、エラーが正しく報告されるようになりました。

電子メール通知がSMTP認証をサポートしない

認証を必要とするSMTPサーバーが使用された場合に電子メール通知機能が動作しない問題が報告されました。エラーが対処され、通知はこのリリースで適切に動作します。

ファイルのアップロードが組込みSFTPサーバーで動作しない

内部SFTPサーバーに接続すると、ファイルのアップロードにより、エラー(ハンドルを取得できませんでした)を戻しました。この問題は、今回のリリースで修正されています。

一括で生成されたキーの長さがステージング表の列サイズを超える可能性がある

EDQが生成したキーの長さが表の列の幅を超えた場合にエラーが発生した問題が(顧客データ・サービス・パックで)報告されました。この問題に対処するため、キーが切り捨てられています。

ケース管理レポートがフィルタの値ではなく存在するすべての値を使用する

ケース管理レポートは、フィルタで要求されたデータ以外に、フィルタで要求されない値のプレースホルダ(行/列)を誤って使用しました。この問題は、このリリースで修正されています。

サーバーの再起動までケース管理一時ファイルが削除されない

サーバーが再起動される(この時点で一時ファイルが削除される)まで、一時ファイルが事前に保持されました。アプリケーションを閉じるときに一時ファイルが消去されるように、アプリケーションが更新されました。

LDAP userdisplaynameが構成される場合に発行の電子メール通知が動作しない

userdisplaynameの存在が発行の電子メール通知を干渉していました。問題が解決され、userdisplaynameの存在によって問題は発生しません。

LDAP userdisplaynameが構成される場合にジョブの電子メール通知が動作しない

userdisplaynameの存在がジョブの電子メール通知を干渉していました。問題が解決され、userdisplaynameの存在によって問題は発生しません。

集計を含むケース管理レポートからのExcelエクスポートに<nobr>タグが含まれる

<nobr>および</nobr>タグがMicrosoft Excelにエクスポートされた一部のケース管理レポートに表示されました。この問題は解決されました。

一方向WebサービスがWebサービス・テスターを使用して'解決できないエラー'を戻す

Webサービス・テスターを使用して一方向Webサービスをテストする場合、エラー・メッセージが表示されました(解決できないエラー)。このリリースには、この問題の修正が含まれます。

ジョブを比較する場合に構成分析がnullポインタ例外を生成する

ジョブの比較時に構成分析を使用する場合にユーザーがnullポインタ例外を受け取る問題が報告されました。このリリースではこの問題に対処し、監視されなくなります。

ユーザーの表示名のケース管理'状態変更者'フィルタが動作しない

状態変更者を使用してフィルタを作成する場合、ユーザーは表示名に基づいてユーザーをフィルタできます。

Lucene索引の更新が個別のケースのユーザー更新にコミットされません

ユーザーにより、索引再作成が行われるまでケースまたはアラートで更新された属性を検索できないと報告されました。機能が更新され、索引の再作成なしで更新された属性を検索できます。

デバッグ目的のためにケース管理レポート・リクエストをログに記録するオプション

すべてのユーザー・ケース管理レポート・リクエストの追加のデバッグ・ログを提供する手順:

  1. 実行中のEDQサーバーのJConsoleで次の新しいEDQ MBeanにアクセスします。

    edq | ログ | ケース管理フィルタ実行

  2. FINEとともにsetLevel操作を起動します。

    推奨されていませんが、次の行をlogging.propertiesに追加し、EDQを再起動して、この設定を永続的に行うことができます。

    com.datanomic.director.casemanagement.search.level = fine

メモリー問題を回避するために非常に大きいケース管理レポートの実行を防ぐ

デフォルトでは、いずれかの軸に1000以上のエントリを含むケース管理レポートの実行が拒否され、エラー・メッセージが表示されます。この制限のサイズは構成可能で、5000に変更するoverride.propertiesの次の新しいパラメータなどを使用して設定できます。

casemanager.maxReportWidth = 5000

週の粒度を含む日付フィールドを使用した一部のCMレポートが終了しない

の粒度を含む実行中のCMレポートでレポートが完了できないループが発生している問題が報告されました。この問題はこのリリースで解決されました。

既知の問題と回避策

この項では、このリリースの既知の問題および回避策について説明します。

Apple OSXでサーバー・パッケージ・ファイルを開くとエラーが発生する

ユーザーがプロジェクト・ブラウザ(ディレクタ内)でサーバー・ノードを右クリックしてサーバー・パッケージ・ファイルを開くとnullポインタ例外を受け取る問題が報告されました。この問題は対処されています。一方で、次の方法でサーバー・パッケージ・ファイルを開くこともできます。

  • ファイル > パッケージ・ファイルを開く。次に、プロジェクト要素を含むDxiファイルに移動し、ファイルをインポートします。これをプロジェクト・ブラウザにコピーできます。

    または

  • ドラッグ・アンド・ドロップします。

アップグレードに関する考慮事項

この項では、12c (12.2.1.1.0)にアップグレードする主要な考慮事項について説明します。

Oracle WebLogic Server環境でのアップグレード
  • Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.1.0).へのアップグレードの準備のためのガイドラインについては、『Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニング』を参照してください。このドキュメントには、12c環境に移行するために理解する必要のある技術的な変更についての説明も含まれています。

  • 現在のEDQバージョンが11.1.1.7以降であり、かつOracle Universal Installer (OUI)を使用してインストールされた場合、アップグレード・アシスタントを使用して、直接12c (12.2.1.1.0)にアップグレードできます。

  • すべてのEDQコンポーネントは、アップグレード手順の最後に開始を求められるまで、停止したままである必要があります。WebLogic Serverコンソールは、アップグレード手順中に停止を求められるまで、実行したままである必要があります。

すべてのアップグレード・シナリオで、Enterprise Data Qualityのインストールと構成WebLogic ServerでのEDQのアップグレードに関する項を参照してください。

Apache Tomcat環境でのアップグレード

EDQのバージョン12cへの直接のアップグレードは、Tomcatバージョン8からのみ実行できます。Tomcat 6を実行している場合、EDQのアップグレードを続行する前に、Tomcatをバージョン7にアップグレードする必要があります。次に示す、Apache Tomcatのドキュメントを参照してください。

http://tomcat.apache.org

12c (12.2.1.1.0)にアップグレードするには、Enterprise Data Qualityのインストールと構成Tomcat ServerでのEDQのアップグレードに関する項を参照してください。

関連ドキュメント

EDQの詳細は、Enterprise Data Qualityドキュメント・セットの次のドキュメントを参照してください。

EDQドキュメント・ライブラリ

次の刊行物がEDQのインストールおよび使用に役立てるために提供されます。

次の場所で、これらのガイドおよびすべてのOracle製品ドキュメントの最新バージョンを検索してください。

http://docs.oracle.com

オンライン・ヘルプ

すべてのEnterprise Data Qualityユーザー・アプリケーションについてオンライン・ヘルプが提供されています。各アプリケーションで、[F1]キーを押すか、「ヘルプ」アイコンをクリックすることで表示できます。Directorプロジェクトのブラウザの主なノードには、ヘルプ・ページへの統合されたリンクが含まれています。それらにアクセスするには、ノードを選択して[F1]を押すか、またはプロジェクト・ブラウザでオブジェクトを右クリックして「ヘルプ」を選択します。Directorのツール・パレットのEDQプロセッサにも、統合されたヘルプ・トピックが含まれています。これにアクセスするには、キャンバスでプロセッサを右クリックして「プロセッサ・ヘルプ」を選択するか、キャンバスかツール・パレットでプロセッサを左クリックして[F1]を押します。

ドキュメントのアクセシビリティについて

Oracleのアクセシビリティへの取り組みについては、Oracle Accessibility ProgramのWebサイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc)にアクセスしてください。

Oracleサポートを利用できるアクセス

サポートをご購入のOracleのお客様は、My Oracle Supportにアクセスして電子サポートを受けることができます。詳細は、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=infoまたはhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs(聴覚障害者向け)を参照してください。

表記規則

このマニュアルでは次の表記規則を使用します。

規則 意味

太字

太字は、操作に関連するGraphical User Interface要素、または本文中で定義されている用語および用語集に記載されている用語を示します。

イタリック

イタリックは、ユーザーが特定の値を指定するプレースホルダ変数を示します。

固定幅フォント

固定幅フォントは、段落内のコマンド、URL、サンプル内のコード、画面に表示されるテキスト、または入力するテキストを示します。


Oracle Enterprise Data Qualityリリース・ノート、12c (12.2.1.3.0)

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