Experian QAS APIの拡張構成

次に示す機能は、Experian QASの上級ユーザーまたはEDQ管理者のみの使用を想定しています。これらの機能は、QASインストールに含まれるQAWorld.ini構成ファイルの編集を伴います。また、Experian QAS Batch APIのカスタマイズに習熟している必要があります。

これらの変更を有効にするためにはサーバーでEDQアプリケーション・サービスを再起動する必要があることに注意してください。

独自のレイアウトの作成

Experian QAS Batch APIで使用するために独自のレイアウトを作成できます。たとえば、Experian QASから新たに購入したデータ・セットに対してAPIを使用するため、またはAPIから返される住所の形式を変更するためです。最も簡単な方法は、QAWorld.iniファイルにある既存のファイルをコピーし、そのコピーを編集することです。新しいレイアウトには新しい名前を付けてください。また、住所行の数が指定した住所行の数と一致し、出力属性マッピングの数が住所行の数と一致することを確認します。

住所行の数は変更できます。これは、選択した情報のみを出力する場合や、住所の要素を1行にまとめる場合に対応します。この例では、住所の要素P22、P21、P12およびP11が同じ属性について出力されます。これらの住所要素以外の要素がレコードに含まれている場合、同じ住所行に表示されます(例: Unit1, Cornwall House)。

APIによって出力される住所行の要素のコードや意味は、Experian QAS Batch APIのドキュメントを参照してください。

ユーザー作成レイアウトの例:

[GBR ADD STAND]
CountryBase=GBR
CleaningAction=Address
AddressLineCount=7
AddressLine1=W40,P22,P21,P12,P11
AddressLine2=W40,S11
AddressLine3=W40,L41
AddressLine4=W40,L31
AddressLine5=W40,L21
AddressLine6=W40,L11
AddressLine7=W40,C11
SeparateElements=Yes
ElementSeparator={, } C11{ ^ } P11{, ^ } P21{, ^ } X11{ ^ } A11{ ^ }
CapitaliseItem=L21

複数の国が含まれるデータの使用

Experian QAS APIを使用して、複数の国が含まれるデータの住所を複数の国別住所ファイルに対してチェックする場合、[ALL]セクションの各行から最初の文字を削除してQAWorld,iniファイルの既存の[ALL]レイアウトを使用できます。あるいは、独自の国際レイアウトを作成することもできます。

国際レイアウトでは、CountryBase行に、対応する国の3文字のISOコードを表示する必要があります。

[ALL]

CountryBase=NUL GBR DEU LUX ESP DNK NLD FRA

初期コードNULを使用すると次のように暗黙に指定されます。

表1-132 複数の国が含まれるデータの使用方法

CountryBaseでのNULの使用 入力行でのISO表示 結果 構成の用途

いいえ

いいえ

CountryBaseに定義された最初のISOコードを使用します。

データの大半が1つの国のものである(この国を最初に表示する必要があります)が、データセットに他の国のデータも含まれる場合

いいえ

はい

入力ISOコードを使用します。

はい

はい

入力ISOコードを使用します。

ISO国コードを含む複数の国のデータの場合

はい

いいえ

EDQによってその国のデータが見つからず、MatchCode「D」が返されます。