43 OAMスナップショット・ツールの概要
この項では、OAMスナップショット・ツールの概要について説明します。
スナップショットとは、ポリシー、構成、証明書およびデータベース・スキーマを構成するOAMシステム・バックアップを指します。
OAMスナップショット・ツールとは、カスタマイズ可能なスクリプトcreateSnapShot.sh
およびapplySnapshot.sh
のセットを指し、これにより、OAMドメイン構成全体のバックアップおよびリストア操作を実行できるようになります。
これらのスクリプトは、OAM 12c PS4バンドル・パッチ2 (12.2.1.4.200327)インストールの一部として入手でき、$MW_HOME/idm/oam/server/upgrade/script
ディレクトリにあります。
ノート:
即時利用可能なスクリプトには、ドメイン・パスやDBパスなどのデフォルト値があります。スクリプトを実行する前に、カスタマイズした要件に基づいてパスを確認して更新してください。詳細は、「OAMスナップショット・ツールのパスのカスタマイズ」を参照してくださいOAMスナップショット・ツールを使用して、たとえば、別のインフラストラクチャ上に別の同一のOAMシステムを作成したり、サービスを中断することなく既存の旧バージョンのOAM (12c PS3)から新バージョンのOAM (12c PS4)にアップグレードしたり、OAMドメインとデータベース・スキーマを別のインフラストラクチャに移行できます。詳細は、「OAMスナップショット・ツールの使用」を参照してください
スナップショット・ツールの詳細は、ドキュメントID 2663163.1 (https://support.oracle.com)も参照してください。
OAMスナップショット・ツールでサポートされる操作タイプ
OAMスナップショット・ツールは、次の操作をサポートします:
ノート:
操作タイプは、カスタマイズ可能なスクリプトへの入力として提供される<backup/restore>.properties
ファイル内で指定されます。
- この操作によって、OAMドメインのバックアップ(スナップショット)を取得できます。
- 操作タイプは、
backup.properties
ファイルのパラメータOPERATION=BACKUP
を使用して指定されます。 createSnapshot.sh <path>/backup.properties
を実行して、OAMドメインのバックアップを作成できます。- 詳細な手順は、「OAMデプロイメントのバックアップ」を参照してください。
- この操作により、作成されたバックアップ(スナップショット)を使用して、新しいインフラストラクチャにOAMドメインをリストアできます。
- 操作タイプは、
restore.properties
ファイルのパラメータOPERATION=RESTORE
を使用して指定されます。 applySnapshot.sh <path>/restore.properties
を実行して、新しいインフラストラクチャにOAMドメインをリストアできます。- 「OAMデプロイメントの再構築 - ドメインのみ」を参照してください
- この操作により、ソース・インフラストラクチャからOAMドメインおよびデータベース・スキーマのバックアップを取得し、ターゲット・インフラストラクチャにリストアできます。
- 操作タイプを指定するには、
backup.properties
ファイル(ソース・インフラストラクチャ上)のパラメータOPERATION=MIGRATE
と、restore.properties
ファイル(ターゲット・インフラストラクチャ上)のOPERATION=MIGRATE
を使用します。 - ソース・インフラストラクチャで
createSnapshot.sh <path>/backup.properties
を実行できます。これにより、内部的に次のスクリプトが順番に呼び出されます:moveToDB.sh
datapump_exp.sh
スクリプトでは、OAMドメインのバックアップに加えて、ソース・インフラストラクチャにデータベースの
*.dmp
ファイルを作成します。これらのデータベースの*.dmp
ファイルは、ソースのDATA_PUMP_DIR
からターゲットのDATA_PUMP_DIR
に手動でコピーする必要があります。 - ターゲット・インフラストラクチャで
applySnapshot.sh <path>/restore.properties
を実行できます。これにより、内部的に次のスクリプトが順番に呼び出されます:datapump_imp.sh
extract_from_db.sh
- 詳細な手順は、「OAMドメインおよびデータベース・スキーマの移行」を参照してください。