24.1 通知プロバイダについて

Oracle Identity Managerで発生したイベントに関する情報は、リクエスタ、受益者、管理者などの様々なユーザーに送信する必要があります。このイベントに関する情報は、通知電子メール・メッセージ形式の通知サービスを使用して送信されます。通知サービスを使用してすべての通知関連操作を実行できます。

イベントとは、Oracle Identity Managerで発生する操作で、ユーザー作成、リクエスト開始またはユーザーが作成した任意のカスタム・イベントなどが含まれます。イベントは、ビジネス操作の一部として、またはエラー生成を介して生成されます。イベント定義は、イベントを記述するメタデータです。イベントのメタデータを定義するには、機能コンポーネントでサポートされるすべてのイベント・タイプを識別することが重要です。たとえば、スケジューラ・コンポーネントの一部として、スケジュール済ジョブ実行の失敗とスケジューラの停止に対してメタデータを定義できます。ジョブの失敗またはスケジューラの停止のたびにイベントが発生し、イベントに関連付けられている通知が送信されます。

イベントで使用可能なデータを使用して、通知のコンテンツが作成されます。イベントに定義された様々なパラメータにより、システムは適切な通知テンプレートを選択できます。イベントに定義されている各種のパラメータは、テンプレート設計時に使用可能にできるイベント変数をシステムが決定する際に役立ちます。

通知テンプレートは、通知を送信するために使用されます。これらのテンプレートには、より詳細な通知を提供するために、使用可能なデータを参照する変数が含まれています。通知が送信されるチャネルは、通知プロバイダと呼ばれます。このようなチャネルの例には、電子メール、インスタント・メッセージ(IM)、ショート・メッセージ・サービス(SMS)、ボイスなどがあります。これらの通知プロバイダを使用するために、Oracle Identity ManagerではOracle User Messaging Service (UMS)が使用されます。

バックエンドでは、通知エンジンが通知の生成と通知プロバイダを利用した通知の送信を担当します。