Oracle® Fusion Middleware
Oracle Unified Directoryバンドル・パッチReadme
12c (12.2.1.3.180626)
F13035-01(原本部品番号:E93981-02)
2018年7月
このドキュメントでは、Oracle Unified Directoryのバンドル・パッチ12cリリース(12.2.1.3.180626)について説明しています。
このドキュメントでは、Oracle Unified Directory 12cのベース・インストールが必要です。内容は次のとおりです。
バンドル・パッチ
バンドル・パッチは、Oracle Unified Directoryに対するOracleの公式パッチです。バンドル・パッチ・リリース文字列の5桁目は、バンドル・パッチ番号を示していました。2015年11月、バージョン番号の形式が変更されました。新しい形式では、バンドル・バージョンの5桁目の数値は、「YYMMDD」形式のリリース日付に置換されます。
-
YYは西暦年の下2桁です。
-
MMは数値形式の月です(2桁)。
-
DDは数値形式の日付です(2桁)。
各バンドル・パッチには、1つ以上のフィックスを実装するために再構築されたライブラリおよびファイルが含まれます。バンドル・パッチ内のフィックスはすべてテストされ、相互の動作が保証されています。各バンドルは累積されます。つまり、最新のバンドル・パッチには、同じリリース用の以前のバンドル・パッチのすべてのフィックスが含まれます。
パッチ・セットの例外
バンドル・パッチとは異なり、パッチ・セット例外は、単一のコンポーネントの1つの問題にのみ対処していました。各パッチ・セット例外は、正式なOracleパッチですが、完全な製品ディストリビューションではなく、すべてのコンポーネント用のパッケージは含まれていませんでした。パッチ・セット例外には、特定のコンポーネントの特定の修正を実装するために再構築されたライブラリおよびファイルのみが含まれていました。
パッチ・セット
パッチ・セットは、十分にテストされ統合された製品の修正を提供するメカニズムです。パッチ・セットには、新機能が含まれる場合があります。各パッチ・セットには、不具合の修正(および存在する場合は新機能)を実装して再構築されたライブラリおよびファイルが含まれます。ただし、パッチ・セットは完全なソフトウェア配布ではない場合もあり、すべてのプラットフォームのすべてのコンポーネント用のパッケージが含まれていないことがあります。パッチ・セットのすべての修正はテスト済であり、指定されたプラットフォームで互いに機能することが動作保証されています。
バンドル・パッチの要件
この項では、今回のリリースのOUDバンドル・パッチ要件について説明します。
バンドル・パッチを適用または削除する前に、次の要件を満たしていることを確認します。
-
OUIインベントリを確認します。
OPatchは、パッチを適用するために有効なOUIインベントリにアクセスする必要があります。次のコマンドで、OUIインベントリを確認してください。
UNIX
$ opatch lsinventory
Windows
opatch.bat lsinventory
コマンドでエラーが発生した場合は、続行する前にOracleサポートに連絡してインベントリ設定を検証および確認します。
-
実行可能ファイルがシステム
PATH
に表示されることを確認してください。UNIX
$ which opatch
Windows$ which unzip
where opatch.bat
where unzip
コマンドでエラーが発生した場合は、続行する前にOracleサポートに連絡してインベントリ設定を検証および確認します。これらの実行可能ファイルのいずれも
PATH
に表示されない場合、続行する前に問題を修正してください。 -
解凍されたパッチを格納する場所を作成します。この場所は、この後ドキュメント内で
PATCH_TOP
と示されます。
バンドル・パッチの適用前
この項では、バンドル・パッチを適用する前の要件について説明します。
このバンドル・パッチを適用する前に、次の要件を満たしている必要があります。
-
OUDSMにパッチを適用するため、アプリケーション・サーバー・インスタンスを準備します。
WebLogicで、管理サーバー(OUDSM用のWebLogicドメイン)を停止します。
注意:
このバンドル・パッチを適用する前に、「ドキュメントの更新」の「OUDSMの自動再デプロイメントの手順」を確認しておく必要があります。 -
stop-ds
コマンドを使用してすべてのディレクトリ・サーバー・インスタンスを停止します。次に例を示します。UNIX
$ [ORACLE_HOME]/<dsInstanceName>/OUD/bin/stop-ds
Windows
[ORACLE_HOME]\<dsInstanceName>\OUD\bat\stop-ds.bat
-
ORACLE_HOME環境変数をORACLE HOMEディレクトリに設定します次に例を示します。
UNIX
$ [ORACLE_HOME]
Windows
[ORACLE_HOME]
バンドル・パッチの適用
ORACLE_HOME
にすでにインストールされているソフトウェアとの競合がないことを確認します。OPatchでは、競合を次の2種類に分類します。
-
ORACLE_HOME
にすでに適用されているパッチとの競合。この場合、パッチのインストールを中止して、Oracleサポート・サービスにお問い合せください。
-
ORACLE_HOME
にすでに適用されているサブセット・パッチとの競合。この場合、新しいパッチには
ORACLE_HOME
の既存のパッチの修正がすべて含まれているので、インストールを続行してください。
ファイル・ベース・アクセス制御ログ
・パブリッシャの作成
この手順はオプションです。ACI評価を診断するためにファイル・ベース・アクセス制御ログ・パブリッシャを作成できます。このパブリッシャはサーバー・パフォーマンスに影響を与えるため、診断が終了したらただちに無効化する必要があります。
注意:
このパブリッシャが作成されると、サーバーは起動できなくなるため、このパッチのアンインストールは不可となります。ファイル・ベースのアクセス制御ログ・パブリッシャを作成するには、サーバー管理者が、すでに稼働中であるサーバー・インスタンスに対して次のdsconfig
コマンドを呼び出す必要があります。
dsconfig create-log-publisher \ --publisher-name "ACI logger" \ --type file-based-access-control \ --set enabled:true \ --set log-file:logs/acilog \ --hostname serverHostName --port 4444 \ --trustAll --bindDN cn=Directory\ Manager \ --bindPasswordFile passwordFile \ --no-prompt
次のエントリは、サーバー構成ファイルconfig.ldif
で作成されます。
dn: cn=ACI logger,cn=Loggers,cn=config objectClass: ds-cfg-log-publisher objectClass: ds-cfg-access-control-log-publisher objectClass: ds-cfg-file-based-access-control-log-publisher objectClass: top ds-cfg-enabled: true ds-cfg-java-class: org.opends.server.loggers.accesscontrol.TextAccessControlLogPublisher ds-cfg-asynchronous: true cn: ACI logger ds-cfg-log-file-permissions: 640 ds-cfg-log-file: logs/acilog
12cリリース(12.2.1.3.180626)で解決済の問題
このバンドル・パッチを適用すると、表にリストされている問題が解決されます。
表1-1 12cリリース(12.2.1.3.180626)で解決された問題
バグ番号 | 説明 |
---|---|
28074093 |
ONE OFF BUILD FAILED FOR PLATFORM_VERSION IN 12C APRIL BP |
27689317 |
LDAPSEARCH WITH DYNAMICALLY LINKED USER AS UNIQUE MEMBER DOES NOT DISPLAY DESCR |
27782271 |
HIGHLY COMPLEX SEARCH FILTERS DO NOT RETURN RESULTS AND SLOW DOWN SERVER |
27822171 |
PATCH 27782271 WORKS ONLY UPTO 100 NESTED FILTERS |
27538880 |
OUD APRIL'18 BP ( 27491238) ISSUE |
27460616 |
OUD RETURNS A ROOT DSE ENTRY OF A REMOTE LDAP SERVER AS ITS OWN ROOT DSE ENTRY |
27768179 |
ROUTINE RESTART OF OUD SERVER MAKES OUD UNRESPONSIVE |
27585207 |
ERROR WHEN CHECKING THE COMPATIBILITY OF THE DSEE CONSUMER |
27309834 |
REBUILD-ALL INDEXES IN BETWEEN THE DELETE AND THE PURGE RESULT TOMBSTONES ISSUE |
27195037 |
REPLICATION INFO MISSING ON ODSM REPLICATION TOPOLOGY TAB WHEN REPLICA OFFLINE |
26828546 |
OUD | ORCLSOURCEMODIFYTIMESTAMP ATTRIBUTE ALLOWS DUPLICATE ENTRIES |
27151076 |
REGRESSSION OF UPDATES ON SINGLE VALUED ATTRIBUTES ARE NOT REPLICATED PROPERLY |
27147081 |
OUD USER RESOURCE LIMITS NOT ENFORCED ON SEARCHES USING PROXY-AUTH |
27116703 |
OUD SERVER IN DIFFERENT LOCATIONS-REMOTE HOST CLOSED CONNECTION DURING HANDSHAKE |
26969822 |
STOP-DS SLOW WHEN REPLICATION IS ENABLED |
12cリリース(12.2.1.3.180322)で解決済の問題
リリース(12.2.1.3.180322)で解決された問題を次の表に示します。
表1-2 12cリリース(12.2.1.3.180322)で解決された問題
バグ番号 | 説明 |
---|---|
27337656 |
OVD OBJECTCLASS MAPPER PLUGIN IN OUD |
27027834 |
SUPPORT COMPLEX FILTER FOR TOKENIZE-ATTRIBUTE TRANSFORMATION |
26616633 |
FMW_DIAG_IMPROVEMENT - HANDLING EMPTY CATCH BLOCKS IN WORKFLOWELEMENT |
26579516 |
LDIF IMPORT VIA ODSM CONSOLE SHOWING INCORRECT STATUS |
25556682 |
FMW_DIAG_IMPROVEMENT - HANDLING EMPTY CATCH BLOCKS IN REPLICATION |
27337538 |
SAML XASP PLUGIN THROUGH OUD |
26878832 |
ISMEMBEROF QUERY SLOW FOR COMPLEX SEARCHES INVOLVING STATIC GROUPS |
27036003 |
ODE CORRECTION ON THE TRANSACTION OF BASE BUG 26828755 |
27337446 |
COORDINATORADAPTER THROUGH UNION WFE IN OUD |
27337617 |
DYNAMICGROUPS PLUGIN THROUGH OUD |
26557145 |
DEBUG WARNING LOG MESSAGE IS REQUIRED TO HELP DEBUGGING |
26389404 |
REPLICATION EXIT WITHOUT WRITING ANY LOG IN DEBUG LOG WHEN ENTRYUUID NOT FOUND |
26051378 |
PWDRESET FLAG DOES NOT SYNC PROPERLY BETWEEN REPLICATED OUD SERVERS |
25659967 |
OUD DELETED REFERENCE ENTRIES ARE NOT REPLICATING TO OTHER SERVERS |
24912151 |
REPLICATION OUT OF SYNC AT ATTRIBUTE LEVEL AFTER STRESS TEST |
26651161 |
DPS2OUD FAILS WITH ERROR "FATAL ERROR DURING THE PROCESSING OF THE DPS CONFIG" |
25543336 |
OUD PROXY DOESN'T RETURN AD ENTRIES WITH DUPLICATE DSCOREPROPAGATIONDATA |
26397668 |
OUD SEARCH BEHAVIOR WITH WHITESPACE AND WILDCARD (*) IN THE SEARCH FILTER |
25524876 |
USERCERTIFICATE;BINARY ATTRIBUTE IS NOT SHOWED RIGHT |
27421407 |
LDAPSEARCH RESULTS IN DIFFERENT ATTRIBUTES RETURNED BY LDAPSEARCH WRT OVD |
27638073 |
UNION LDAPSEARCH WITH SEARCHFIRSTMATCH TRUE AUTOTUNESEARCHOPTION TRUE FAILS |
27621150 |
OBJECTCLASS MAPPER TRANSFO:FILTER-ATTRIBUTE NOT APPLIED FOR LDAPSEARCH,COMPARE |
27567476 |
LDAPSEARCH WITH DYNAMIC GROUPS PLUGIN CHANGES CASE OF O IN OUD OVD RETAINS IT |
27499608 |
LDAPSEARCH ISSUES WITH DYNAMIC GROUPS PLUGIN |
27716604 |
OUD 12C APR'18 BP - DIFS OBSERVED IN DYNAMIC GROUPS PLUGIN TESTING. |
27456961 |
LDAPSEARCH WITH ANONYMOUS ACCESS NEEDS TO DISPLAY NO ENTRY WITH SAML XASP PLUGIN |
27428553 |
LDAPSEARCH IN OUD DOES NOT RETURN RESULTS WITHOUT OBJECTCLASS IN FILTER |
27537121 |
LDAPSEARCH WITH FETCH-BOTH-STATIC-DYNAMIC DOES NOT WORK FOR DYNAMIC GRP PLUGIN |
27622404 |
TOKENIZE ATTRIBUTE TRANSFORMATION - LDAPSEARCH RETURNS INVALID RESULTS |
27451993 |
LDAPSEARCH RETURNS ALL ATTRIBUTES REGARDLESS OF ATTRIBUTE NAME IN SEARCH CRITERI |
既知の問題と回避策
この項では、現在のリリースでの既知の問題について説明します。
Oracle Unified Directoryリリース(12.2.1.3.180626)の既知の問題およびその回避策は、『Oracle Identity Managementリリース・ノート』ドキュメントOracle Unified Directoryの章に記載されています。このリリース・ノート・ドキュメントには、次のURLのOracle Identity Managementドキュメント・ライブラリからアクセスできます。
https://docs.oracle.com/middleware/12213/idmsuite/IDMRN/toc.htm
このOUDバンドル・パッチ・リリース(12.2.1.3.180626)のリリース後にドキュメント化された問題については、https://support.oracle.comにあるMy Oracle Supportドキュメント2378916.1を参照してください。
OPatchの問題の詳細は、My Oracle Supportを参照し、製品に提供されているOPatchバージョンを使用してください。
ドキュメントの更新
この項では、このリリースのドキュメントの更新について説明します。
注意:
次のURLで、Oracle Unified Directoryの管理用REST APIを参照してください。https://docs.oracle.com/middleware/12213/oud/OUDRT/index.htmlOUDSMの自動再デプロイメントの手順
oudsm.ear
ファイルは、すべてのOUDバンドル・パッチ(bppatchnumber/files/oracle.idm.oud.odsm/12.2.1.3.0/oracle.idm.oud.odsm.symbol/odsm/oudsm.ear)
に付属しています。新規oudsm.ear
ファイルは、リリース12.2.1.3.180626のバンドル・パッチに含まれ、次の場所にパッチ適用されます。
$ORACLE_HOME/oud/odsm/oudsm.ear
パッチの適用後サーバーを初めて再起動すると、新しいoudsm.ear
ファイルが自動的に再デプロイされます。このため、サーバーの再起動が遅くなる場合があります。oudsm.ear
ファイルのデプロイメントに関連するログを確認する必要があります。
何らかの理由で、サーバーの最初の再起動中にoudsm.ear
ファイルのデプロイメントが失敗した場合、ファイルを手動で再デプロイする必要があります。
関連ドキュメント
詳細は、次のリソースを参照してください。
-
Oracle Fusion Middlewareドキュメント
ここには、すべてのOracle Fusion Middleware 12c製品のドキュメントが含まれています。
-
このサイトには、ドキュメント・ライブラリに含まれていない追加のドキュメントが含まれています。
ドキュメントのアクセシビリティについて
Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
を参照してください。
Oracle Supportへのアクセス
サポートを購入したオラクル社のお客様は、My Oracle Supportを介して電子的なサポートにアクセスできます。詳細情報は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
)か、聴覚に障害のあるお客様は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
)を参照してください。
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