はじめに

Oracle RightNowアダプタは、Oracle Cloudの統合されたクロスチャネル・サービス・ソリューションのためにWeb、ソーシャル・ツールおよびコンタクト・センター・エクスペリエンスを結合し、組織による売上げの向上、顧客の獲得、信頼の構築、リレーションシップの強化、コストと作業の削減を可能にします。RightNow Cloud Serviceエンタープライズ・プラットフォームによって、透過的な信頼性、最高レベルのセキュリティ、およびミッション・クリティカルな顧客サービスとサポートの最適な提供が実現します。これは、Oracle RightNow製品ファミリのキー・コンポーネントです。

現在、全世界の異なる業種にわたる何千ものエンタープライズの顧客が、Oracle RightNow Cxを使用して、Web、コンタクト・センター、ソーシャルなどの複数のチャネルを通じて優れたカスタマ・エクスペリエンスを提供しています。

これらのチャネルによって、顧客は、どこからでもWebを通じて問題を簡単に自己解決し、Facebookなどのソーシャル・チャネルを通じて製品に関するサポート問題をコラボレーションし、(最も重要なこととして)チャネルのすべてを通じてインシデントの適切なタイミングでの解決策を管理できます。

エンタープライズでは、SaaSアセットのROIを最大化するため、その個々のSaaSサプリケーションおよび社内アプリケーションのデータが正確かつ最新で、統合されていることを確認する必要があります。

たとえば、エンタープライズでは、業務を効率化し、Field Serviceと社内アプリケーションまたはSaaSアプリケーション(E-Business SuiteやTOA ETADirectなど)との統合、および他のSaaSアプリケーションとの統合を通じて現場の技術者にサービスのリアルタイム・スケジュールを配信することで、Oracle Sales CloudやSalesforce.comによってエンタープライズの販売担当者が自分の顧客や見込顧客と会話するときに、カスタマ・エクスペリエンスを完全に視覚化することができます。同様に、JiraやBugzillaなどの不具合追跡アプリケーションとの統合によって、顧客がレポートした問題のエンドツーエンドの解決策を最初から最後まで管理できます。

Oracle RightNow Cxによって、デスクトップ拡張性、データ統合およびWeb統合のための様々な統合機能が公開されます。Oracle RightNow Cxのデータ統合機能によって、データのリアルタイム・アクセスと、他のSaaSアプリケーションおよび社内アプリケーションとの同期が可能になります。Oracle RightNow Cxは、Oracle Cloud Connect Web Services for SOAPと呼ばれるWebサービス・プラットフォーム(Oracle RightNow Cxプラットフォームに格納されたデータに安全にアクセスして変更するために使用できるSOAPベースの一連のサービス)を公開しています。これは、顧客とパートナがWSDL 1.1やSOAP 1.1などの業界標準を使用してOracle RightNow Cxプラットフォームと統合できるようにする、下位互換性のある公開APIです。これによって、様々な言語、プラットフォームおよびツールが広くサポートされます。

Oracle RightNowアダプタでは、このWebサービス・プラットフォームを利用し、Oracle RightNow Cxとのシームレスな接続と簡易な統合を実現します。Oracle RightNowアダプタとSOA Suiteプラットフォームを使用することで、顧客は、他のアプリケーションとのポイント・ツー・ポイント統合をカスタム開発する場合の開発、QA、メンテナンスおよびアップグレードに要するコストを抑えることができます。

Oracle RightNowアダプタでは、Oracle RightNowアプリケーションのカスタム属性のサポートを利用するために、ビジネス・オブジェクトのカスタム属性(新しいRightNowコンセプトのカスタム属性とカスタム・フィールドおよびデフォルトcパッケージ)をサポートします。次の詳細に注意してください。

  • カスタム属性とカスタム・フィールドは、マッパーに階層構造で表示されます。たとえば、統合を作成し、アダプタ構成ウィザードの「リクエスト」ページでContactビジネス・オブジェクトを選択するとします。マッパーに移動してContact要素を展開すると、ContactCustomFieldsという要素が表示されます。この要素を展開すると、カスタム属性が階層構造でツリーに表示されます。カスタム属性は、マッパーのカスタム・パッケージの一部としても表示されます。

  • 現在カスタム属性がサポートされているビジネス・オブジェクトを含む、以前のリリースのOracle Integration Cloud Serviceから統合を事前に作成していた場合、それらの属性は、統合のアーティファクトを再生成した後、マッパーに表示されます。ただし、それらの属性は階層構造で表示されず、以前のリリースのフラット構造で(パッケージの下でなく)表示されます。

  • カスタム属性は、ダウンロードできる生成されたアーティファクトにも表示できます。

Oracle RightNowアダプタでは、QueryCSVを使用したデータの問合せをサポートするRightNow Object Query Language (ROQL)をサポートします。これにより、表形式でデータを取得できます。