メッセージング・プリファレンス

デフォルトのメッセージング・チャネルは、メール・アドレスです。フィルタが定義されていない場合、システム管理者が共有資格証明を構成していて、メッセージングのデフォルトとしてメールが選択されていれば、サブスクリプションのみで通知をトリガーできます。

アプリケーション・オブジェクトにサブスクライブすると、そのオブジェクトが変更されたときにメールで通知を受け取れるようになります。このとき、追加の構成は必要ありません。

ただし、電話を介して、または別のメール・アドレスから通知を受け取る必要がある場合、メッセージ・プリファレンスを使用して、メッセージング・チャネルを構成し、Oracle User Messaging Serviceから生成されたメッセージのメッセージング・フィルタを定義できます。

  • メッセージング・チャネルとは、メッセージ、通知およびアラートをOracle User Messaging Serviceから受信するチャネルです。チャネルにはメールと携帯端末用メッセージがあります。メッセージ、通知およびアラートは、Oracle Oracle User Messaging Serviceに登録されたサービスから生成されます。

  • メッセージング・フィルタは、メッセージのソート条件を定義し、条件を満たすメッセージを送信するチャネルを指定します。たとえば、特定のユーザーからのメッセージは携帯端末用メッセージとして受信し、特定のサービスからのメッセージは電子メールで受信するように指定できます。

メッセージング・チャネルとフィルタを構成および管理するには、次の手順を実行します。

  1. 「メッセージング」ページで、「構成の管理」をクリックし、「ユーザー・メッセージング・プリファレンス」ログイン・ページを開きます。

    注意:

    「構成の管理」ボタンは、WebCenter PortalでBPELサーバーが構成されている場合にのみアクティブになります。BPELサーバーがない場合、このボタンはグレー表示になり、デフォルトのメッセージング・チャネルであるメールが通知に使用されます。BPELサーバーには通知機能が用意されているため、システム管理者がBPELサーバーのかわりにメール・サーバーを通知に使用することを選択していても、「構成の管理」ボタンはアクティブである場合があります。複数のBPEL接続が登録されている環境では、すべての接続がメッセージング・プリファレンス・リポジトリを共有します。1つのBPEL接続に対して設定したメッセージング・プリファレンスが、すべての接続に適用されます。

  2. ユーザー・メッセージング・サーバーにログインし、「メッセージング・プリファレンス」パネルを開きます。
    • 「メッセージング・チャネル」タブには、メッセージング・チャネルを作成および管理するためのコントロールと、構成済のすべてのメッセージング・チャネル(「電子メール」、「SMS」など)のビューがあります。電子メール・チャネルは、常に使用できます。デフォルトでは、LDAPアイデンティティ・ストアにある電子メール・アドレスが使用されます。

    • 「メッセージング・フィルタ」タブでは、通知を受け取る条件を概説し、定義した条件のセットにメッセージング・チャネルを割当てできます。

メッセージング・チャネルの設定

メッセージング・チャネルの設定には、通知を送信するチャネルの選択と、そのチャネルに応じた配信アドレスの指定が必要になります。

メッセージング・チャネルを設定するには:

  1. 「メッセージング・チャネル」タブで、「作成」アイコンをクリックして、「チャネルの追加」ダイアログを開きます。
  2. 「名前」フィールドに、チャネルの表示名を入力します。

    たとえば、MyPhoneと入力します。

  3. 「タイプ」リストから、通知の送信に使用するチャネルを選択します。

    ヒント:

    あるチャネルが存在するかどうかはシステム管理者が決定します。この管理者が、チャネルをデプロイして使用できるようにします。

    • 電子メール: メールによる通知の送信を指定します

    • SMS: テキスト・メッセージとして、電話への通知の送信を指定します

  4. 「アドレス」フィールドに、選択したタイプに応じたアドレスを入力します。
    • EMAILの場合、通知の送信先のメール・アカウントのアドレスを入力します。たとえば、my.name@example.comです。

    • 「SMS」の場合は、通知の送信先にする電話番号を、<country_code><area_code><number>の形式で入力します。たとえば、14154444444です。

  5. 「デフォルト」チェック・ボックスについては、次のとおりです。
    • 通知の送信に使用するデフォルト・チャネルとして、1つ以上のチャネルを指定する場合に選択します。

      デフォルト・チャネルは、定義したいずれのフィルタリング条件も満たしていないすべての通知を送信するために使用するチャネルです。

    • 選択しているチャネルをデフォルトとして使用しない場合は、選択を解除します。

  6. 「OK」をクリックして、変更内容を保存し、ダイアログを終了します。

メッセージング・フィルタの作成と適用

メッセージング・フィルタを使用すると、受け取る通知のタイプを制限して、興味のない通知を排除できます。さらに、フィルタを使用すると、特定のタイプの通知を選択したメッセージング・チャネルに関連付けることもできます。たとえば、通知が複数のメッセージング・チャネルを使用するようにシステム管理者が構成した場合は、メッセージング・フィルタを使用すると、ポータルの更新に関するすべての通知をメールで受け取り、イベントの変更に関するすべての通知を電話で受け取るように指定できます。

メッセージング・フィルタの設定について、理解しておく必要のある2つの重要な事項があります。

  • フィルタリング条件に含まれるテキスト値は、大文字と小文字が区別されます。たとえば、メッセージング・フィルタでは、Eventeventが区別されます。

  • 複数の語については、個別に条件を作成します。たとえば、SubjectAri gave feedbackが含まれている場合には、それぞれの語に1つずつ3つのフィルタリング条件を作成します。

メッセージング・フィルタを作成して適用するには:

  1. 「メッセージング・フィルタ」タブで、「作成」アイコンをクリックして、フィルタ作成ページを開きます。
  2. 「名前」フィールドに、フィルタの表示名を入力します。
  3. 必要に応じて、「説明」フィールドにフィルタの説明を入力します。
  4. 「一致」リストから、次の項目を選択します。
    • 次の条件のすべて: 指定したすべての条件が満たされる必要があります

    • 次の条件のいずれか: 指定した条件の1つ以上が満たされる必要があります

  5. 「フィルタ条件の追加」リストから、次の項目を選択します。
    • 件名: メッセージの件名に含まれる単語を条件の基準にします

      多くの場合、最も役立つフィルタ条件のオプションは、Subjectです。通知メッセージの件名は、標準化されているため予測可能です。そのため、件名はフィルタリング条件の設定にとって最適になります。標準の通知メッセージの件名と、フィルタ条件の例については、2番目の表を参照してください。

    • 送信者: メッセージの送信者を条件の基準にします

      すべての通知メッセージは、同一のエンティティから送信されます(システム管理者が構成したエンティティ)。

    • 日付: メッセージが作成された日付を条件の基準にします

      DateTimeのオプションは、非定型の状況で役立つことがあります。たとえば、イベントの日付に配信されたイベントに関する通知が直接電話に送信されるようにする必要がある場合などです。

    • 時間: メッセージが生成された時刻を条件の基準にします

    注意:

    「フィルタ条件の追加」リストから選択できるすべてのフィルタ条件(SubjectFromDate、およびTime)は、「通知」で生成されるメッセージのタイプに関連して作用するオプションです。その他のオプションは、効果がありません。

  6. 2番目の「フィルタ条件の追加」リストから、条件に対する演算子を選択します。

    属性の「件名」「送信者」「日付」、および「時間」に関連する演算子のアルファベット順の一覧は、下の表を参照してください。

  7. 「クリックして新しいフィルタ条件を追加する」アイコンをクリックします。
  8. 「メッセージング・オプション」リストから、次の項目を選択します。
    • メッセージを送信しない: 定義したフィルタ条件に対応する通知を除外します

    • 選択したすべてのチャネルにメッセージを送信: 「通知チャネルの追加」リストから選択したすべてのチャネルを通じて通知を送信します

    • 最初の使用可能なチャネルに送信: 選択したすべてのチャネルのうち最初のオープン・チャネルを通じて通知を送信します

  9. 「通知チャネルの追加」リストから、定義したフィルタ条件を満たす通知メッセージを送信するチャネルを選択して、「クリックしてこのフィルタにチャネルを追加する」アイコンをクリックします。

    「通知チャネルの追加」リストには、「メッセージング・チャネル」タブで定義されたチャネルが移入されています。複数のチャネルを順番に追加できます。

  10. 「OK」をクリックし、メッセージング・フィルタを保存して適用します。

    ヒント:

    定義したフィルタリング条件と受信した通知が一致していない場合、ユーザー・メッセージング・サーバーが、デフォルト・チャネルとして指定しているすべてのチャネルで通知を送信している可能性があります。

属性の「件名」「送信者」「日付」および「時間」に関連する演算子のアルファベット順の一覧と、それらの属性に必要な値の説明は、次の表を参照してください。

表9-2 「件名」、「送信者」、「日付」および「時間」に関連する演算子

演算子 値(1) 属性

Between

フィールドの指定内容:

  • 「日付」の場合は、フィルタ適用の開始日と終了日を入力します

  • 「時間」の場合は、フィルタ適用の開始時刻(時間および分)と終了時刻を選択します

日付、時間

Contains

メッセージの件名または返信アドレス(送信者)に含まれている必要のある文字列を入力します

複数の値は、カンマで区切ってください。

件名、送信者

isEqual

メッセージの件名、日付、時間または返信アドレス(送信者)に使用されている必要のあるリテラル値を入力します

件名、送信者、日付、時間

isGreaterThan

メッセージ配信の日付を入力すると、この日付よりも後にフィルタが適用されます

日付

isGreaterThanOrEqual

メッセージ配信の日付を入力すると、この日付から後にフィルタが適用されます

日付

isLessThan

メッセージ配信の日付を入力すると、この日付から前にフィルタが適用されます

日付

isLessThanOrEqual

メッセージ配信の日付を入力すると、この日付でフィルタが適用を停止します

日付

isNotEqual

メッセージの件名、日付、時間または返信アドレス(送信者)で無視する必要のあるリテラル値を入力します

件名、送信者、日付、時間

isWeekday

値は必要がありません。この演算子は、平日に送信されたメッセージに適用されます。

日付

isWeekend

値は必要がありません。この演算子は、週末に送信されたメッセージに適用されます。

日付

NotContains

メッセージの件名または返信アドレス(送信者)から除外する必要のある文字列を入力します。

複数の値は、カンマで区切ってください。

件名、送信者

脚注 1 文字列値は、大文字と小文字が区別されます。文字列内の複数の値は、カンマで区切る必要があります。

次の表に、標準の通知メッセージの件名と、条件式の例の一覧を示します。

ヒント:

メッセージング・フィルタは、大文字・小文字を区別します。たとえば、Eventeventが区別されます。

各アイテムには、個々の条件を作成する必要があります。たとえば、Ari gave feedbackをフィルタ処理する場合には、それぞれの語に1つずつ、3つの条件を作成します。

表9-3 標準の通知メッセージの件名

標準化された通知の件名 フィルタ条件の例

userNameによりコネクションに招待されました

  • Subject Contains connection

  • Subject Contains Ari

    ユーザー名を含む件名について、指名したユーザーに関連するすべてのメッセージを、ルーティングまたは無視する基準アクションを設定できます。

userNameは、メッセージ・ボードにメッセージを投稿しました

  • Subject Contains message

  • Subject Contains board

userNameは、メッセージ・ボードの投稿にコメントを付けました

Subject Contains commented

userNameは、メッセージ・ボードの投稿をお気に入りに登録しました

Subject Contains likes

userNameはフィードバックを返しました

  • Subject Contains gave

  • Subject Contains feedback

ポータル・メンバーシップ変更

Subject isEqual Portal Membership Change

userNameは、フォーラムforumNameを作成しました

  • Subject Contains Monty

  • Subject Contains created

  • Subject Contains forum

userNameは、イベントeventNameを作成しました

  • Subject Contains Java

  • Subject Contains Summit

userNameは、イベントeventNameを変更しました

  • Subject Contains Java

  • Subject Contains Summit

  • Subject Contains changed

userNameは、イベントeventNameを削除しました

  • Date isEqual 5/31/10

  • Subject Contains event

  • Subject Contains Java

  • Subject Contains Summit

イベントの日付でのJava Summitイベントに関するすべての通知が、選択したチャネルにルーティングされます。語eventを省略し、他の関連通知を受信できます。