57 WebRootの使用

戻る WebCenter Sitesヘルプ

WebRootは、バニティURLの解釈方法を制御するために使用します。WebRootはアセットに似ています。WebRootを配信システムで使用するには、構成した後に宛先にパブリッシュする必要があります。

WebRootsには、絶対および相対の2つの形態があります。絶対WebRootは、URL接頭辞全体(ホストおよびポート情報など)を含んでいる必要があり、また、オプションでPATH接頭辞を含む場合もあって、すべてのサーバーに固有です。相対WebRootは、PATHに関連する情報のみを含んでおり、ホストまたはポートに関する情報は一切含みません。両方のURLとも、WebCenter Sitesによって同様に処理されますが、相対WebRootでは、複数の環境(たとえば開発環境、ステージング環境および本番環境)でも単一のWebRootのみが必要です。絶対WebRootでは、これらの環境の各々が固有のWebRootを持ちます。

この制限を除去するために、VirtualRootの概念がサポートされています。VirtualRootを使用するには、wcs_properties.jsonファイルに環境識別子(sites.environment)を設定して、指定の環境で有効であることを識別する必要があります。パラメータが存在しない場合、WebRootが使用されます。絶対ルートと相対ルートを同時に定義しておくと便利な場合があるため、WebRootsのタイプを特定および理解しておくことは重要です。

次の表では、これらのタイプのWebRootの長所と短所をリストします。

表57-1 WebRootの各タイプの利点と欠点

WebRootのタイプ 利点 欠点

絶対WebRoot

  • コンテンツ・コントリビュータに対してURL全体が表示される

  • すべての環境に固有のURLが必要

  • 仮想ルートを使用するためにWebCenter Sitesのプロパティを設定する必要がある。

  • パブリッシュの前にバニティURLをテストすることは困難。

相対WebRoot

  • すべてのシステムを通じて1つのWebRootで動作する

  • パブリッシュの前にバニティURLを簡単にテストできる

  • コンテンツ・コントリビュータには、URL全体ではなく、パスのみが表示される。

  • 場合によってはURLをリライトするステップを実行する必要がある

両方を併用

  • コンテンツ・コントリビュータに対してURL全体が表示される

  • すべてのシステムを通じて1つのWebRootで動作する

  • パブリッシュの前にバニティURLを簡単にテストできる

  • 使用するURLの数が増え、それらを格納/パブリッシュする必要がある。

  • コンテンツ・コントリビュータには相対WebRootと絶対WebRootの両方のURLが表示される。URLの数が増えるので、コンテンツ・コントリビュータが混乱する可能性がある。