3.6 Oracle Cluster Health Advisorリポジトリの管理

Oracle Cluster Health Advisorリポジトリには、クラスタ・ホストの問題、データベースの問題および関連するメトリックの兆候の履歴レコードがモデルとともに格納されます。

Oracle Cluster Health Advisorリポジトリは、定期的に発生する問題の診断およびトリアージに使用されます。デフォルトでは、リポジトリは16個のターゲット(ノードおよびデータベース・インスタンス)のデータを72時間保存できるサイズに指定されています。ターゲットの数が増えると、自動的に保存時間が減少します。Oracle Cluster Health Advisorでは、保存時間が72時間を下回ると警告メッセージが生成され、保存時間が24時間を下回ると監視が停止されて、重大なアラートが生成されます。

CHACTLコマンドを使用して、リポジトリを管理し、最大保存時間を設定します。

  1. リポジトリの詳細を取得するには、次のコマンドを使用します。

    $ chactl query repository
    たとえば、前述のコマンドを実行すると、次の出力が表示されます。
    specified max retention time(hrs) : 72
    available retention time(hrs)     : 212
    available number of entities      : 2
    allocated number of entities      : 0
    total repository size(gb)         : 2.00
    allocated repository size(gb)     : 0.07
  2. 現在の監視対象のターゲット数に基づいて、最大保存時間を時間単位で設定するには、次のコマンドを使用します。

    $ chactl set maxretention -time number_of_hours
    次に例を示します。
    $ chactl set maxretention -time 80
    max retention successfully set to 80 hours
    

    ノート:

    maxretention設定により、リポジトリに保存される最も古いデータが制限されますが、監視対象のターゲット数が増えたときに維持されるとはかぎりません。この場合、監視対象のターゲットと時間数の組合せが十分でないときは、Oracle Cluster Health Advisorリポジトリのサイズを増やします。

  3. Oracle Cluster Health Advisorリポジトリのサイズを増やすには、chactl resize repositoryコマンドを使用します。

    たとえば、現在設定されている最大保存時間を使用して32個のターゲットをサポートするようにリポジトリをサイズ変更するには、次のコマンドを使用します。

    $ chactl resize repository –entities 32
    repository successfully resized for 32 targets