最小限のグループ、ユーザーおよびパスの作成例
この例の説明に従って、最小限のオペレーティング・システム認証構成を作成できます。
この構成例では、次を示します。
-
Oracleインベントリ・グループ(
oinstall
)の作成 -
すべてのOracle Grid Infrastructure、Oracle ASMおよびOracle Databaseシステム権限に割り当てる唯一のシステム権限グループとして、単一グループ(
dba
)の作成 -
適切なグループ・メンバーシップを持つOracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者(
grid
)および1つのOracle Database所有者(oracle
)の作成 -
OFA構造に準拠し、正しい権限を持つOracleベースのパスの作成および構成
次のコマンドを入力して、オペレーティング・システム認証の最小構成を作成します。
# mkgroup -'A' id='54421' adms='root' oinstall
# mkgroup -'A' id='54422' adms='root' dba
# mkuser id='54321' pgrp='oinstall' groups='dba' home='/home/oracle' oracle
# mkuser id='54322' pgrp='oinstall' groups='dba' home='/home/grid' grid
# mkdir -p /u01/app/19.0.0/grid
# mkdir -p /u01/app/grid
# mkdir -p /u01/app/oracle
# chown -R grid:oinstall /u01
# chown oracle:oinstall /u01/app/oracle
# chmod -R 775 /u01/
これらのコマンドを実行すると、次のグループとユーザーができます。
-
Oracle中央インベントリ・グループ、つまりoraInventoryグループ(
oinstall
)。プライマリ・グループが中央インベントリ・グループであるメンバーは、oraInventoryディレクトリに書込みできるOINSTALL権限を付与されます。 -
Oracle Grid Infrastructure、Oracle ASMおよびOracle Databaseシステム権限の1つのシステム権限グループ(
dba
)。dba
グループをプライマリまたはセカンダリ・グループとして持つメンバーには、Oracle Clusterware、Oracle ASMおよびOracle Databaseを管理するためのOSASM/SYSASM、OSDBA/SYSDBA、OSOPER/SYSOPER、OSBACKUPDBA/SYSBACKUP、OSDGDBA/SYSDG、OSKMDBA/SYSKM、ASM用のOSDBA/ASM用のSYSDBA、およびASM用のOSOPER/Oracle ASM用のSYSOPERのオペレーティング・システム認証が付与され、Oracle ASMストレージへのSYSASMおよびOracle ASM用のOSOPERアクセスが付与されます。 -
クラスタ用のOracle Grid Infrastructureの所有者、つまりGridユーザー(
grid
)。プライマリ・グループはoraInventoryグループ(oinstall
)、セカンダリ・グループはOSASMグループ(dba
)。Oracleベース・ディレクトリは/u01/app/grid
。 -
Oracle Database所有者(
oracle
)。プライマリ・グループはoraInventoryグループ(oinstall
)、セカンダリ・グループはOSDBAグループ(dba
)。Oracleベース・ディレクトリは/u01/app/oracle
。 -
インストール前は775権限で
grid:oinstall
が所有し、インストール中にroot.sh
スクリプトが実行された後はrootが所有する/u01/app
。この所有権と権限によって、OUIはパス/u01/app/oraInventory
にOracle Inventoryディレクトリを作成できるようになります。 -
インストール前は
grid:oinstall
が所有し、インストール中にroot.sh
スクリプトが実行された後はrootが所有する/u01
。 -
775権限で
grid:oinstall
が所有する/u01/app/19.0.0/grid
。これらの権限はインストールに必要であり、インストール・プロセスで変更されます。 -
775権限で
grid:oinstall
が所有する/u01/app/grid
。これらの権限はインストールに必要であり、インストール・プロセスで変更されます。 -
775権限で
oracle:oinstall
が所有する/u01/app/oracle
。
ノート:
Oracle Grid Infrastructureとその他のOracleインストールの両方に対して、1つのインストール所有者を使用できます。ただし、Oracleソフトウェア・インストールごとに別のインストール所有者アカウントを使用することをお薦めします。