- Grid Infrastructureインストレーションおよびアップグレード・ガイド
- Oracle Grid Infrastructureのインストール
- 新規クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストール
- Oracleスタンドアロン・クラスタのインストール
Oracleスタンドアロン・クラスタのインストール
Oracleスタンドアロン・クラスタ用にOracle Grid Infrastructureソフトウェアをインストールするには、この手順を実行します。
grid
ユーザーとして、Oracle Grid Infrastructureのイメージ・ファイルをダウンロードし、そのファイルをGridホームに展開します。次に例を示します。mkdir -p /u01/app/19.0.0/grid chown grid:oinstall /u01/app/19.0.0/grid cd /u01/app/19.0.0/grid unzip -q download_location/grid.zip
grid.zip
はOracle Grid Infrastructureイメージのzipファイルの名前です。ノート:
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このzipイメージ・ソフトウェアは、Gridホームを配置するディレクトリに展開する必要があります。
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Oracle Grid Infrastructureのイメージ・ファイルをダウンロードし、ローカル・ノードにのみコピーします。インストール中に、ソフトウェアはクラスタの他のすべてのノードにコピーおよびインストールされます。
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grid
ユーザーとしてログインし、次のコマンドを実行して、Oracle Grid Infrastructureインストーラを起動します。/u01/app/19.0.0/grid/gridSetup.sh
インストーラが起動し、構成オプションの選択ウィンドウが表示されます。- 「新規クラスタ用のOracle Grid Infrastructureの構成」オプションを選択して、「次へ」をクリックします。「クラスタ構成の選択」ウィンドウが表示されます。
- 「Oracleスタンドアロン・クラスタの構成」を選択し、「次へ」をクリックします。「拡張クラスタとして構成」オプションを選択して、Oracle RACクラスタを、それぞれに独自のストレージを備えた、2つまたはそれ以上の別個のサイトにまたがるように拡張します。グリッド・プラグ・アンド・プレイ情報ウィンドウが表示されます。
- クラスタ名およびSCAN名フィールドに、エンタープライズ・ネットワーク全体で一意のクラスタおよびクラスタ・スキャンの名前を入力します。
このマニュアルで説明されているとおりに、GNSが対応するサブドメインに対する名前解決リクエストを、GNSの仮想IPアドレスに送信するようドメイン・ネーム・サーバー(DNS)を構成している場合は、GNSの構成を選択できます。
クラスタ・メンバー・ノードのパブリックおよびVIPネットワーク・アドレスには、構成しているクラスタの種類に応じて必要な情報を指定します。
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GNSを介して構成および解決されるDHCPアドレスによる自動クラスタ構成を使用する場合、指定する必要があるのはDNSで構成されているGNS VIP名のみです。
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DNSで構成および解決される固定IPアドレスによる手動クラスタ構成を使用する場合は、クラスタのSCAN名、各クラスタ・メンバー・ノードのパブリック名およびVIP名を指定します。たとえば、ノード名の共通の接頭辞を元にした名前を選択できます。クラスタ名は
mycluster
に、クラスタSCAN名はmycluster-scan
にできます。
「次へ」をクリックします。「クラスタ・ノード情報」ウィンドウが表示されます。 -
- クラスタ・ノードの表の「パブリック・ホスト名」列に、
node1.example.com
などのローカル・ノードが表示されます。次に、ノードIPアドレスに関する追加情報を示します。
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ローカル・ノードの場合のみ、OUIによってパブリックおよびVIPフィールドが自動的に書き込まれます。システムでベンダーのクラスタウェアが使用されている場合は、OUIにより追加のフィールドが書き込まれることがあります。
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ホスト名および仮想ホスト名は、ドメイン修飾されません。インストール中にアドレス・フィールドにドメインを入力すると、そのドメインは、OUIによってアドレスから削除されます。
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プライベートIPアドレス用にプライベートとして指定したインタフェースは、パブリック・インタフェースとしてアクセスできないようにする必要があります。キャッシュ・フュージョンにパブリック・インタフェースを使用すると、パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。
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パブリック・ノード名の入力には、各ノードのプライマリ・ホスト名を使用します。この名前は、
/bin/hostname
コマンドによって表示される名前です。
- 「追加」をクリックして、他のノードをクラスタに追加します。
- 2番目のノードのパブリック名(
node2
)および仮想IP名(node2-vip
)を入力して、「OK」をクリックします。すべてのクラスタ・ノードに対して、仮想IP (VIP)ホスト名を指定するか、何も指定しないようにします。クラスタ・ノード情報ウィンドウに戻ります。クラスタ・ノードの表にすべてのノードが表示されます。 - すべてのノードが選択されていることを確認して、ウィンドウ下部にある「SSH接続」ボタンをクリックします。ウィンドウの下部パネルに、「SSH接続」情報が表示されます。
- Oracleソフトウェア所有者(
grid
)に対するオペレーティング・システムのユーザー名およびパスワードを入力します。ノード間にSSH接続を構成した場合は、ユーザー・ホームに存在する秘密キーと公開キーを再利用するオプションを選択します。「設定」をクリックします。ノード間のSSH接続の構成に数分かかる可能性があること示すメッセージ・ウィンドウが表示されます。しばらくすると、クラスタ・ノード間にパスワード不要のSSH接続が確立したことを示す別のメッセージ・ウィンドウが表示されます。「OK」をクリックして続行します。 - クラスタ・ノード情報ウィンドウに戻ったら、「次へ」をクリックして続行します。
ネットワーク・インタフェースの使用方法の指定ウィンドウが表示されます。 -
- 表示される各ネットワーク・インタフェースの使用方法を選択します。各インタフェースに正しいインタフェース・タイプが関連付けられていることを確認します。Oracle Clusterwareで使用しないネットワーク・インタフェースがある場合、ネットワーク・インタフェース・タイプを「使用しない」に設定します。たとえば、2つのネットワーク・インタフェースのみがある場合、パブリック・インタフェースの「用途」値を「パブリック」に設定し、プライベート・ネットワーク・インタフェースの「用途」値を「ASMおよびプライベート」に設定します。「次へ」をクリックします。記憶域オプション情報ウィンドウが表示されます。
- Oracle Cluster Registry (OCR)および投票ファイルの記憶域オプションを選択します。
- OCRおよび投票ファイルをOracle ASMディスク・グループに格納するには、「OracleフレックスのASMを記憶域として使用」を選択します。
- OCRおよび投票ファイルを共有ファイル・システムに格納するには、「共有ファイル・システムの使用」を選択し、「次へ」をクリックします。「グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ・オプションの作成」ウィンドウが表示されます。
- Oracleスタンドアロン・クラスタ・インストール用のグリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリを作成するかどうかを選択し、「次へ」をクリックします。このウィンドウで「はい」を選択すると、「グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ・オプション」ウィンドウが表示されます。それ以外の場合は、「ASMディスク・グループの作成」ウィンドウが表示されます。
- グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリを別個のOracle ASMディスク・グループに保存するかどうかを選択し、「次へ」を選択します。ASMディスク・グループの作成ウィンドウが表示されます。
- Oracle ASMディスク・グループの名前および仕様を指定してください。
- 「ディスク・グループ名」フィールドに、ディスク・グループの名前を入力します(たとえば、DATA)。
- このディスク・グループの冗長レベルを選択します。「標準」が推奨オプションです。
- 「ディスクの追加」セクションで、このディスク・グループに追加するディスクを選択します。
ディスク・グループの情報を入力し終わったら、「次へ」をクリックします。 - GIMRに異なるディスク・グループを使用するよう選択した場合、「グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ・オプション」ウィンドウが表示されます。GIMRディスク・グループの名前および仕様を指定してください。
- 「ディスク・グループ名」フィールドに、ディスク・グループの名前を入力します(たとえば、DATA)。
- このディスク・グループの冗長レベルを選択します。「標準」が推奨オプションです。
- 「ディスクの追加」セクションで、このディスク・グループに追加するディスクを選択します。
ディスク・グループの情報を入力し終わったら、「次へ」をクリックします。ASMパスワードの指定ウィンドウが表示されます。 - Oracle ASM SYSおよびASMSNMPアカウントに同じパスワードを選択するか、または各アカウントに異なるパスワードを指定して、「次へ」をクリックします。障害の分離のサポート・ウィンドウが表示されます。
- オプション「Intelligent Platform Management Interface (IPMI)を使用しない」を選択し、「次へ」をクリックします。管理オプションの指定ウィンドウが表示されます。
- エンタープライズにEnterprise Manager Cloud Controlがインストールされている場合、オプション「Enterprise Manager (EM) Cloud Controlへの登録」を選択し、EM構成情報を指定します。エンタープライズにEnterprise Manager Cloud Controlがインストールされていない場合は、「次へ」をクリックして続行します。「権限のあるオペレーティング・システム・グループ」ウィンドウが表示されます。
- Oracle ASM管理用のデフォルトのオペレーティング・システム・グループ名を受け入れ、「次へ」をクリックします。インストール先の指定ウィンドウが表示されます。
- Oracle Grid InfrastructureインストールのOracleベースに使用するディレクトリを指定し、「次へ」をクリックします。OracleベースのディレクトリはOracleホームのディレクトリとは別である必要があります。ステップ1で指示されたとおりにOracle Gridホーム・ディレクトリにOracle Grid Infrastructureインストール・ファイルをコピーしている場合、Oracleベース・ディレクトリのデフォルトの場所が
/u01/app/grid
として表示されます。このコンピュータにOracleソフトウェアを一度もインストールしたことがない場合は、インベントリの作成ウィンドウが表示されます。 - 必要に応じて、インベントリ・ディレクトリのパスを変更します。その後、「次へ」をクリックします。このマニュアルの例と同じディレクトリ名を使用している場合は、値は
/u01/app/oraInventory
となります。oraInventory
ディレクトリのグループ名は、oinstall
となります。「rootスクリプトの実行構成」ウィンドウが表示されます。 - 「構成スクリプトを自動的に実行」するオプションを選択します。rootユーザーまたはsudoアカウントの資格証明を入力し、「次へ」をクリックします。その他の方法として、インストール・プロセスの最後にインストーラで求められたときに、
root
ユーザーとしてスクリプトを手動で実行できます。「前提条件チェックの実行」ウィンドウが表示されます。 - ステータスが「失敗」のチェックがあり「修正可能」ではない場合は、この問題を手動で修正する必要があります。問題を修正した後、「再チェック」ボタンをクリックしてインストーラで要件を再確認し、ステータスを更新できます。すべてのチェックのステータスが「成功」になるまで必要な回数繰り返します。「次へ」をクリックします。
「サマリー」ウィンドウが表示されます。
- サマリー・ウィンドウの内容を確認して「インストール」をクリックします。 進捗インジケータが表示され、インストール・プロセスを監視できます。
- rootスクリプトの自動化を構成しなかった場合は、「構成スクリプトの実行」ウィンドウで指定された適切なスクリプトを
root
ユーザーとして実行する必要があります。すべてのスクリプトを実行するまで、「OK」をクリックしないでください。そのスクリプトをすべてのノードで、表示された順序で指示どおりに実行します。たとえば、Oracle Linux上では次のステップを実行します(この例では、説明をわかりやすくするために、プロンプトの現在のユーザー、ノードおよびディレクトリを示しています)。
-
node1
でgrid
ユーザーとして、端末ウィンドウを開き、次のコマンドを入力します。[grid@node1 grid]$ cd /u01/app/oraInventory [grid@node1 oraInventory]$ su
-
root
ユーザーのパスワードを入力し、次のコマンドを入力して最初のスクリプトをnode1
で実行します。[root@node1 oraInventory]# ./orainstRoot.sh
-
node1
でorainstRoot.sh
スクリプトが終了した後、別の端末ウィンドウを開き、grid
ユーザーとして次のコマンドを入力します。[grid@node1 grid]$ ssh node2 [grid@node2 grid]$ cd /u01/app/oraInventory [grid@node2 oraInventory]$ su
-
root
ユーザーのパスワードを入力し、次のコマンドを入力して最初のスクリプトをnode2
で実行します。[root@node2 oraInventory]#./orainstRoot.sh
-
node2
でorainstRoot.sh
スクリプトが終了した後、このステップのパートaで開いた端末ウィンドウに移動します。node1
でroot
ユーザーとして次のコマンドを入力し、2番目のスクリプトであるroot.sh
を実行します。[root@node1 oraInventory]# cd /u01/app/19.0.0/grid [root@node1 grid]# ./root.sh
プロンプトに対して[Enter]キーを押してデフォルト値のままにします。
ノート:
最初のノードで
root.sh
スクリプトを実行し、完了するまで待機する必要があります。スクリプトを実行した最後のノードを除いて、他のすべてのノードでroot.sh
スクリプトを同時に実行できます。最後のノードでは、最初のノードと同様に、root.sh
スクリプトを個別に実行する必要があります。 -
node1
でroot.sh
スクリプトが終了した後、このステップのパートcで開いた端末ウィンドウに移動します。node2
のroot
ユーザーとして、次のコマンドを入力します。[root@node2 oraInventory]#cd /u01/app/19.0.0/grid [root@node2 grid]#./root.sh
root.sh
スクリプトが終了した後、orainstRoot.sh
およびroot.sh
スクリプトの実行を求められたOracle Universal Installerのウィンドウに戻ります。「OK」をクリックします。ソフトウェア・インストールの監視ウィンドウが表示されます。
-
- 「終了」ウィンドウが表示されるまで、インストールの監視を続けます。次に、「閉じる」をクリックし、インストール・プロセスを完了してインストーラを終了します。
警告:
インストールの完了後、Oracleソフトウェアがサーバーで動作している間は、/tmp/.oracle
または/var/tmp/.oracle
ディレクトリ、またはそれらのディレクトにあるファイルを手動またはcron
ジョブの実行によって削除しないでください。これらのファイルを削除すると、Oracleソフトウェアが断続的に停止する場合があります。Oracle Clusterwareのインストールが失敗し、次のエラーが表示されることがあります。
CRS-0184: CRSデーモンと通信できません。
Oracle Grid Infrastructureのインストールが完了した後、高可用性のためにOracle Databaseをクラスタ・ノード上にインストールするか、またはOracle RACをインストールできます。
関連項目:
Oracle Databaseのインストールの詳細は、ご使用のプラットフォーム用の『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド』または『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』