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Oracleソフトウェア・インストール・ユーザーのリソース制限の確認

各インストール・ソフトウェア所有者ユーザー・アカウントについて、インストールのリソース制限を確認します。

Oracle Linuxシステムでは、オペレーティング・システムを構成してlimits.confファイルにリソース制限を設定するといったインストール前要件を満たすためにOracle Database Preinstallation RPMをインストールすることをお薦めします。

次の範囲を、標準インストールでのOracleソフトウェア・インストール所有者へのリソース割当てのガイドラインとして使用してください。

表6-1 標準インストールでのOracleソフトウェア・インストール所有者のリソース制限に関する推奨範囲

リソース・シェル制限 リソース ソフト制限 ハード制限

オープン・ファイル記述子数

nofile

1024以上

65536以上

単一ユーザーが使用可能なプロセス数

nproc

2047以上

16384以上

プロセスのスタック・セグメントのサイズ

stack

10240KB以上

10240KB以上、32768KB以下

ロックされたメモリーの最大上限 memlock 制限なし 制限なし

次の範囲を、役割区分でのOracle Grid Infrastructureソフトウェア・インストール所有者へのリソース割当てのガイドラインとして使用してください。

表6-2 役割区分でのOracle Grid Infrastructureソフトウェア・インストール所有者のリソース制限に関する推奨範囲

リソース・シェル制限 リソース ソフト制限 ハード制限

オープン・ファイル記述子数

nofile

1024以上

65536以上

単一ユーザーが使用可能なプロセス数

nproc

2047以上

16384以上

プロセスのスタック・セグメントのサイズ

stack

10240KB以上

10240KB以上、32768KB以下

ロックされたメモリーの最大上限 memlock 制限なし 制限なし

リソース制限を確認するには:

  1. インストール所有者としてログインします。
  2. ファイル記述子設定の弱い制限および強い制限を確認します。結果が推奨範囲内であることを確認します。たとえば:
    $ ulimit -Sn
    1024
    $ ulimit -Hn
    65536
  3. ユーザーが使用可能なプロセス数の弱い制限および強い制限を確認します。結果が推奨範囲内であることを確認します。たとえば:
    $ ulimit -Su
    2047
    $ ulimit -Hu
    16384
  4. スタック設定の弱い制限を確認します。結果が推奨範囲内であることを確認します。たとえば:
    $ ulimit -Ss
    10240
    $ ulimit -Hs
    32768
  5. Oracleソフトウェア・インストール所有者ごとに、この手順を繰り返します。

必要な場合、インストール所有者に関する/etc/security/limits.conf構成ファイルのリソース制限を更新します。ただし、構成ファイルはディストリビューション固有である場合があります。配布固有の構成ファイルの情報については、システム管理者に問い合せてください。

ノート:

Oracleインストール・ユーザー・アカウントに変更を行い、そのユーザー・アカウントがログインしている場合、これらのユーザーをログアウトしてログインしなおすまで、limits.confファイルの変更内容は有効になりません。これらのアカウントを使用してインストールを行う前に、変更内容を有効にする必要があります。