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Oracle Fleet Patching and Provisioningを使用したOracle Grid Infrastructureのデプロイについて

Oracle Fleet Patching and Provisioning(Oracle FPP)は、Oracleホームのプロビジョニングとメンテナンスのためのソフトウェア・ライフサイクル管理方法です。Oracle Fleet Patching and Provisioningにより、データベース、クラスタ、およびユーザー定義ソフトウェア・タイプの標準的な操作環境の一括デプロイメントおよびメンテナンスが可能になります。

ノート:

Oracle Grid Infrastructure 19c以上では、以前は高速ホーム・プロビジョニング(RHP)と呼ばれていた機能がOracle Fleet Patching and Provisioning(Oracle FPP)になりました。

Oracle Fleet Patching and Provisioningにより、クラスタのインストールと、Oracle Grid Infrastructure、Oracle RestartおよびOracle Databaseホームのプロビジョニング、パッチ適用、スケール変更およびアップグレードを行うことができます。サポートされているバージョンは、11.2、12.1、12.2、18cおよび19cです。アプリケーションおよびミドルウェアもOracle Fleet Patching and Provisioningを使用してプロビジョニングできます。

Oracle Fleet Patching and Provisioningは、次のいずれかのモードで使用できるOracle Grid Infrastructureのサービスです。

  • セントラルOracle Fleet Patching and Provisioningサーバー

    Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーは、ゴールド・イメージという標準化されたイメージを格納および管理します。ゴールド・イメージは、データ・センターの任意の数のノードにデプロイできます。デプロイされたホームに新しいクラスタおよびデータベースを作成し、それらを使用して、既存のインストールのパッチ適用、アップグレードおよびスケール変更を行うことができます。

    Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーでは、次のタイプのインストールを管理できます。
    • Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバー自体をホストするクラスタ上のソフトウェア・ホーム。

    • Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)、18cおよび19cを実行しているOracle Fleet Patching and Provisioningクライアント。

    • Oracle Grid Infrastructure 11gリリース2 (11.2)および12cリリース1 (12.1)を実行しているインストール。

    • Oracle Grid Infrastructureなしで実行されるインストール。

    Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーは、新規インストールをプロビジョニングし、既存のインストールに変更を加える必要なく、既存のインストールを管理できます。Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーにより、自動的にピア・サーバー間でゴールド・イメージを共有して、地理的に分散したデータ・センターを持つ企業をサポートできます。

  • Oracle Fleet Patching and Provisioningクライアント

    Oracle Fleet Patching and Provisioningクライアントは、Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーから管理することも、クライアント自体でコマンドを実行することで直接管理することもできます。Oracle Fleet Patching and Provisioningクライアントは、Oracle Grid Infrastructureに組み込まれているサービスであり、Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)以上のリリースで使用できます。Oracle Fleet Patching and Provisioningクライアントは、Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーからゴールド・イメージを取得し、ポリシーに基づいて新しいイメージをアップロードし、メンテナンス操作をそれ自体に適用できます。

Oracle Fleet Patching and Provisioning

Oracle Fleet Patching and Provisioningを使用したOracleソフトウェアのデプロイには、次の利点があります。

  • デプロイされるソフトウェアのゴールド・イメージおよび系統の管理により、標準化および高レベルの自動化が可能になります。

  • アクティブ・データベースまたはクラスタを中断させることなく、アウトオブプレースでイメージ(ゴールド・イメージと呼ばれます)として新しいホームをデプロイすることで、停止時間を最小限に抑えられます。

  • データベース・バージョンおよびデプロイメント・モデル間で一貫性のある単純なAPIを使用して起動される自動化が提供されるため、メンテナンスが簡単になります。

  • 組込みの検証と、操作をテストするテスト実行モードにより、メンテナンス・リスクが低くなります。

  • 予期せぬ問題が発生した場合にコマンドを再開または再起動できるため、メンテナンス操作のリスクが低くなります。

  • 次のような機能により、パッチ適用およびアップグレードの影響が最小限に抑えられ、多くの場合は排除されます。

    • 追加のノードまたは外部ストレージを必要とせずにデプロイメント内で完全に実行される完全自動化アップグレードによる、停止時間ゼロのデータベース・アップグレード。

    • ローリング・パッチ適用中のデータベース・セッションおよびOJVMのアダプティブ管理。

    • 一括デプロイメントの管理オプション。

  • デプロイメントおよびメンテナンス操作により、自動化されたワークフローに環境固有のアクションを含めるようにカスタマイズできます。