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5.5.1 IPMIを有効化するための要件

IPMI (Intelligent Platform Management Interface)を使用してクラスタ・ノードを管理できるようにするには、次のハードウェアおよびソフトウェアの要件を確認します。

  • このリリースでは、Oracle Grid InfrastructureはIPMIバージョン2.0をサポートします。
  • 各クラスタ・メンバー・ノードにBaseboard Management Controller(BMC)が必要です。これは、IPMI over LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)をサポートするIPMIバージョン2.0と互換性があるファームウェアを実行し、LANを使用したリモート制御に対応するように構成されている必要があります。
  • 各クラスタ・メンバー・ノードに、IPMIドライバがインストールされている必要があります。
  • クラスタに、IPMI用の管理ネットワークが必要です。これは共有ネットワークでも可能ですが、専用ネットワークの構成をお薦めします。
  • BMCで使用する各クラスタ・メンバー・ノードのイーサネット・ポートが、IPMI管理ネットワークに接続されている必要があります。
  • 各クラスタ・メンバーが管理ネットワークに接続されている必要があります。
  • 一部のサーバー・プラットフォームでは、電源を切るとネットワーク・インタフェースが省電力モードになります。この場合には、低いリンク速度(1GBではなく100MBなど)で動作することになります。こうしたプラットフォームの場合、BMCが接続されるネットワーク・スイッチ・ポートで、低い速度に合わせた自動ネゴシエートが可能である必要があります。そうでない場合は、IPMIが正常に動作しません。
  • IPMI 2.0をサポートするには、クラスタの各ノードでサード・パーティ・ツールIPMIをダウンロードする必要があります。IPMIUTILツールは、http://ipmiutil.sourceforge.net/からダウンロードできます。
  • クラスタでOracle Grid Infrastructureを構成し、IPMIUTILユーティリティをインストールした後は、クラスタの各ノードでcrsctl set ipmi binarylocコマンドを使用して、ユーティリティへのパスを設定する必要があります。変更を有効にするには、Oracle Grid Infrastructureスタックを再起動する必要があります。

ノート:

IPMIは、ベースボード管理コントローラ(BMC)のネットワーク・インタフェースを通して物理ハードウェア・プラットフォームに作用します。実際のシステム構成によっては、IPMIによるサーバー再起動が、そのサーバーでホスティングされているすべての仮想環境に影響を及ぼす可能性があります。詳細は、お使いのハードウェアおよびOSのベンダーに問い合せてください。