20 Oracle GoldenGateのベスト・プラクティスの概要
Oracle MAAベスト・プラクティスを使用してOracle GoldenGateを構成し、Oracle GoldenGateデプロイメントから最高の可用性とパフォーマンスを引き出します。
Oracle GoldenGateには次のような利点があります。
- 単方向または双方向のレプリケーションで、任意のレプリケートされたデータベースの読取りおよび更新が可能です。
- データの移動がリアルタイムで行われ、レイテンシが低減されます。
- レプリケートされたデータベースは、異なるハードウェア・プラットフォーム、データベース・バージョンおよび異なるデータベースまたはアプリケーション構成で実行できるため、オンライン移行が可能です。この柔軟性により、オンラインでのデータベースおよびアプリケーションのアップグレードも可能になります。
- ソースおよびターゲットのレプリケート・データベースはオンラインであるため、停止中および計画メンテナンス・アクティビティの間に停止時間ゼロのアプリケーション・スイッチオーバーが可能です。透過的アプリケーション・コンティニュイティなどの組込み機能を使用するのではなく、アプリケーションのスイッチオーバーをカスタマイズする必要があることに注意してください。
- MAA Oracle GoldenGate Hub (MAA GGHub)では、GoldenGateソフトウェアおよびプロセスをExadataデータベース・サーバーから移動することで、複雑さとシステム・リソースの使用率を軽減できます。
- 地理的に異なる複数の場所にわたりデータをレプリケートすることによる、信頼できる障害時リカバリ・ソリューション。これにより、リージョンの停止またはデータ・センターの問題が発生している間のフェイルオーバーが可能になり、リカバリ時間目標(RTO)を最小限に抑え、リカバリ・ポイント目標(RPO)を達成することができるようになります。
様々なOracle GoldenGate構成のベスト・プラクティスとMAA Platinumのベスト・プラクティスを、次の表に示します。
表20-1 Oracle GoldenGateのユースケースおよびベスト・プラクティス
ユースケース | Oracle GoldenGateのベスト・プラクティス |
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Oracle CloudまたはExadataプラットフォームへのデータベースの移行 |
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停止時間が最小またはゼロであることを必要とするデータベース移行 クロス・プラットフォームまたは異なるデータベース・バージョンが含まれるデータベース移行 |
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ハブ構成のデータベース・サーバーからのOracle GoldenGateのデプロイ |
リージョン内のクラウド: MAA Platinumの場合のOracle GoldenGate Hubの構成 |
Oracle RACデータベース・サーバーまたはExadataデータベース・システムへのOracle GoldenGateの直接インストールと構成 |
Cloud: Oracle Exadata Database ServiceでのOracle GoldenGate Microservices Architectureの構成のベスト・プラクティス |
MAA Platinumの実装またはOracle Active Data Guardを使用したOracle RACデータベース・サーバーへのOracle GoldenGateの直接インストールと構成 |
Oracle Cloud:
オンプレミスのシステム: |
Oracle GoldenGateのアプリケーション・フェイルオーバー・オプション |
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Oracle GoldenGate双方向レプリケーションと自動競合検出および解決 |
Oracle Cloud Serviceの場合: Oracle Cloud Infrastructure GoldenGateドキュメント オンプレミスの場合: 最新のOracle GoldenGateドキュメント これらのOracle GoldenGateまたはPlatinum MAAアーキテクチャの場合、アクティブ-アクティブ・レプリケーションでは、競合検出および解決が必要になります。これには、自動競合検出および解決(自動CDR)、または競合検出および解決のための手動による方法であるCompareCols/ResolveConflict (CC/RC)が含まれます。Oracle GoldenGateドキュメントで自動競合検出および解決および手動による競合検出および解決も参照してください。 |
Oracle GoldenGateのドキュメント(https://docs.oracle.com/en/middleware/goldengate/core/21.1/)も参照してください
Oracle GoldenGateとサポート・テクノロジの概要
データベース間でデータをレプリケートするために必要なテクノロジは、Oracle GoldenGateと、様々な障害が発生した後に確実にレプリケーションを再開するためのサポート・テクノロジ(Oracle Grid Infrastructure Agent、ACFSまたはDBFS、GoldenGateハブなど)です。ここでは、Oracle GoldenGateとサポート・テクノロジの概要について説明します。
Oracle GoldenGate
Oracle GoldenGateは、同種システムと異種システム間で、リアルタイムのログベースの変更データの取得と配信を提供します。このテクノロジにより、コスト効率が高く影響の少ないリアルタイムのデータ統合と継続的な可用性ソリューションを構築できます。
Oracle GoldenGateはトランザクションの整合性を維持し、既存のインフラストラクチャのオーバーヘッドを最小限に抑えて、コミットされたトランザクションからデータをレプリケートします。このアーキテクチャは、1対多、多対多、カスケード、双方向など、複数のデータ・レプリケーション・トポロジをサポートしています。その幅広いユースケースには、リアルタイムのビジネス・インテリジェンス(クエリのオフロード、停止時間ゼロのアップグレードと移行、データ分散、データ同期、高可用性のためのアクティブ/アクティブ・データベース)が含まれます。
Oracle GoldenGate Microservices ArchitectureはREST対応サービスを提供します。REST対応サービスでは、HTML5 Webページ、コマンドライン・インタフェースおよびAPIを介して、リモート構成、管理および監視を提供します。
推奨されるOracle GoldenGate 21c (および、それ以降のリリース)では統合ビルド・サポートが導入されているため、単一のソフトウェア・インストールで、レプリケートされたデータの取得と複数の主要なOracle Databaseバージョン(11gリリース2から21c)への適用がサポートされます。これが可能になるのは、Oracle GoldenGateインストールに必要なOracle Databaseクライアント・ライブラリが含まれており、別途データベースORACLE_HOME
をインストールする必要がないためです。
Oracle Grid Infrastructure Agent
Oracle Grid Infrastructure Agent (XAG)は、エージェント管理インタフェースであるAGCTLを介して管理されるアプリケーション・リソースとリソース・タイプに高可用性(HA)フレームワークを提供する、Oracle Grid Infrastructureコンポーネントです。このフレームワークは、完全なアプリケーションHAのためにアプリケーションを統合するための、事前定義されたOracle Grid Infrastructureリソース構成とエージェントを含む、すぐに使用できる完全なソリューションを提供します。
Oracle Grid Infrastructure Agentは、Oracle GoldenGate、Siebel、Oracle PeopleSoft、JD Edwards、Oracle WebLogic Server、ApacheおよびMySQLアプリケーション用に事前定義されたOracle Clusterwareリソースを提供します。Oracle GoldenGateのエージェントを使用すると、ソース・データベースとターゲット・データベース、アプリケーションVIPおよびファイル・システム(ACFSまたはDBFS)マウント・ポイントへの依存性の作成が簡素化されます。エージェント・コマンドライン・ユーティリティ(AGCTL)は、Oracle GoldenGateの起動と停止に使用します。また、クラスタ内のノード間でOracle GoldenGateを再配置するために使用することもできます。
Oracle Database File System(DBFS)
Oracle DBFSを使用すると、Oracle GoldenGateファイルを格納できます。
Oracle Database File System (DBFS)は、データベースに格納されるファイルへのファイル・システム・インタフェースを作成します。DBFSはローカルのファイル・システムのように見える共有ネットワーク・ファイル・システムを提供するという点でNFSと似ています。データはデータベースに格納されるため、ファイル・システムはOracle Databaseが提供する高可用性とディザスタ・リカバリ機能をすべて継承します。
DBFSでは、サーバーはOracle Databaseです。ファイルはSecureFiles LOBとして格納されます。PL/SQLプロシージャは、作成、オープン、読取り、書込み、リスト・ディレクトリなど、ファイル・システム・アクセスのプリミティブを実装します。データベース内のファイル・システムの実装は、DBFS SecureFilesストアと呼ばれます。DBFS SecureFilesストアを使用すると、ユーザーはクライアントがマウントできるファイル・システムを作成できます。各ファイル・システムには、ファイル・システム・コンテンツが保持されるシステム専用の表があります。
Oracle Advanced Cluster File System (ACFS)
Oracle ACFSを使用すると、Oracle GoldenGateファイルを格納できます。
Oracle Advanced Cluster File System (Oracle ACFS)は、マルチプラットフォームのスケーラブルなファイル・システムであり、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)の機能を拡張して、すべてのカスタマ・ファイルをサポートするストレージ管理テクノロジです。
Oracle ACFSは、クラスタ・メンバーシップの状態遷移とリソースベースの高可用性にOracle Clusterwareを利用します。Oracle ACFSはOracle Grid Infrastructure (GI)にバンドルされているため、データベース、リソース、ボリュームおよびファイル・システムの統合され最適化された管理を可能にします。