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ファイルI/Oの拡張

Oracle Databaseでは、64ビットのファイルI/Oをサポートするため、4GBを超えるサイズのファイルを使用できます。

さらに、Windows上でOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)をサポートし、最大限のパフォーマンスが必要な場合に備え、データファイル、ログ・ファイルおよび制御ファイルとして物理および論理RAWファイルがサポートされています。

オペレーティング・システム・カーネルのNFSクライアントを使用するかわりに、Oracle内部のDirect NFSクライアントを使用して直接NFS V3サーバーにアクセスするようOracle Databaseを構成できます。この統合を通じて、OracleとNFSサーバー間のI/Oパスが最適化されるため、パフォーマンスが大幅に向上します。また、ダイレクトNFSクライアントにより、データベース・ワークロード用のNFSクライアント構成が簡素化および最適化されます。

Direct NFSクライアントは、WindowsスタイルとUNIXスタイル両方のNFSパスも含め、広く普及しているすべてのNFSパス形式をサポートします。

ダイレクトNFSクライアントを構成せずに、CIFSによってマウントされたボリュームをOracle Databaseファイルの保存に使用することはできません。データベース書込みに必要なアトミック書込み要件は、CIFSプロトコルでは保証されていません。したがって、CIFSは、コピーや移動などのオペレーティング・システム・レベルのコマンド用にのみ使用できます。

現在、ダイレクトNFSクライアントでは、スケーラビリティと高可用性を実現するために最大4つのパラレル・ネットワーク・パスがサポートされます。ダイレクトNFSクライアントにより、指定したすべてのパスでリクエストが自動的に負荷分散され、パフォーマンスが最適化されます。いずれかのネットワーク・パスに障害が発生すると、ダイレクトNFSクライアントにより残りのパスを通じてコマンドが再送信されるため、フォルト・トレランスと高可用性が保証されます。

Direct NFSクライアントが有効な場合にOracleプロセスによってキューに入れることができる非同期I/O操作の数を制御するために、dnfs_batch_sizeという新しいパラメータが追加されました。このパラメータは、ダイレクトNFSクライアントがNFSサーバーまたはネットワークで過剰である場合にのみ設定します。このパラメータにより、ユーザーはダイレクトNFSクライアントを生成できる負荷を管理できます。通常の環境では、このパラメータを設定する必要はありません。このパラメータのデフォルト値は4096です。ダイレクトNFSクライアントの負荷を軽減するために、128の値を推奨しますが、NFSサーバーのパフォーマンスに基づいて変更できます。

関連項目:

NFSの構成とマウントの詳細は、各ベンダーのドキュメントを参照