1.167 JOB_QUEUE_PROCESSES

JOB_QUEUE_PROCESSESには、DBMS_JOBジョブおよびOracle Scheduler(DBMS_SCHEDULER)ジョブの実行用に作成可能な、インスタンスごとのジョブ・スレーブの最大数を指定します。

特性 説明

パラメータ・タイプ

整数

デフォルト値

導出次の値の小さい方:

  • CPU_COUNT * 20
  • SESSIONS / 4
CDBについては、前述の導出結果がCDB内のオープン・コンテナ数の2倍未満である場合、CDB内のオープン・コンテナ数の2倍になるように、このパラメータの値が調整されます。コンテナには、CDB$ROOTPDB$SEED、PDB、アプリケーション・ルート、アプリケーション・シードおよびアプリケーションPDBが含まれます。次の問合せで、CDB内のオープン・コンテナ数を取得できます。
SELECT COUNT(*) FROM V$CONTAINERS
  WHERE open_mode != 'MOUNTED';

変更可能

ALTER SYSTEM

PDBで変更可能

はい

値の範囲

0 to 4000

基本

いいえ

Oracle RAC

複数インスタンスには、異なる値を指定可能。

DBMS_JOBおよびOracle Schedulerは同じジョブ・コーディネータとジョブ・スレーブを共有し、いずれもJOB_QUEUE_PROCESSESパラメータによって制御されます。Oracle Schedulerジョブ用に作成されるジョブ・スレーブの実際の数は、使用可能なリソース、リソース・マネージャ設定、現在実行中のジョブなどの複数の要因に応じて、スケジューラにより自動チューニングされます。ただし、非CDB、CDBまたはPDB内のDBMS_JOBジョブおよびOracle Schedulerジョブを実行するジョブ・スレーブの合計数は、その非CDB、CDBまたはPDBのJOB_QUEUE_PROCESSESの値を超えることはできません。

JOB_QUEUE_PROCESSESのデフォルト値では、アプリケーションのサービス品質とシステム・リソースの適切な使用の両立を図っています。ただし、すべての環境にデフォルト値が適合するとはかぎりません。そのような場合は、次のガイドラインを使用して、このパラメータを微調整できます。

  • 非CDBの場合:

    JOB_QUEUE_PROCESSESを、データベース・インスタンス全体で同時に使用できるジョブ・スレーブの最大数に設定します。JOB_QUEUE_PROCESSES0の場合は、データベース・インスタンスでDBMS_JOBジョブとOracle Schedulerジョブは実行されません。

  • CDBルートの場合:

    JOB_QUEUE_PROCESSESを、CDB全体で同時に使用できるジョブ・スレーブの最大数に設定します。このパラメータの値は、CDB内のオープン・コンテナ数の2倍以上に設定することをお薦めします。そうしないと、複数のジョブを実行しようとするPDBの間で重大なスタベーションが発生する可能性があります。CDBルートでJOB_QUEUE_PROCESSES0に設定した場合は、PDBレベルのJOB_QUEUE_PROCESSESの設定に関係なく、CDBルートまたはPDBでDBMS_JOBおよびOracle Schedulerジョブを実行できません。

  • PDBの場合:

    JOB_QUEUE_PROCESSESを、PDBで同時に使用できるジョブ・スレーブの最大数に設定します。実際の数は、リソース・マネージャによって割り当てられたリソースと他のコンテナでの需要によって異なります。複数のPDBがジョブをリクエストすると、Oracle Schedulerは、すべてのPDBにかなりの数のプロセスを付与しようとします。PDBのこのパラメータの値は2以上に設定することをお薦めします。ただし、DBMS_JOBおよびOracle SchedulerジョブをPDBで実行しない場合は、PDBのJOB_QUEUE_PROCESSES0に設定します。

マテリアライズド・ビューおよびAutoTaskでは、自動リフレッシュにOracle Schedulerが使用されます。JOB_QUEUE_PROCESS0に設定することにより、これらの機能および、Oracle SchedulerまたはDBMS_JOBを使用するその他の機能がすべて無効になります。

ノート:

DBMS_JOBは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)で非推奨となり、将来のリリースで削除される可能性があります。かわりに、DBMS_SCHEDULERを使用することをお薦めします。

関連項目: