2.5 TIMESTAMP WITH TIME ZONEデータの簡略化されたアップグレード
タイム・ゾーン・ファイルはOracle Real Application Clustersをインストールするときにアップグレードされます。
Oracle Database 19cのインストールの一部として、タイムゾーン・ファイルがパスOracle_home\oracore\zoneinfo
にインストールされます。現在のタイムゾーン・ファイルを引き続き使用するか、または最新バージョンにアップグレードすることができます。最新バージョンのタイムゾーン・ファイルにサーバーをアップグレードすることをお薦めします。新しいバージョンのタイムゾーン・ファイルへのアップグレードによって、既存のTIMESTAMP WITH TIME ZONEデータが古くなる可能性があります。新しく提供されたDBMS_DST PL/SQLパッケージを使用して、最小限の手動手順とシステム・ダウンタイムでTIMESTAMP WITH TIME ZONEデータが透過的に更新されます。
Oracle RACデータベースのすべてのインスタンスが、同じタイムゾーンを使用する必要があります。インスタンスがSQL*Plusで起動されないかぎり、Oracle RACデータベースのタイムゾーンは、デフォルトで、Gridユーザーのタイムゾーンに設定されます。SQL*Plusを使用する場合、Oracle Clusterwareに使用されるデータベース・インスタンスに対して確実に同じタイムゾーン設定が使用されるようにする必要があります。次のコマンドを使用してOracle Clusterwareがデータベースに使用するタイムゾーンを変更できます(ここで、time_zoneは変更するタイムゾーンです)。
srvctl setenv database -env "TZ=time_zone"
タイムゾーン・バージョン・ファイルは、Oracleクライアントのインストールとともにインストールされます。Oracleクライアントのタイムゾーン・ファイルをすぐにアップグレードする必要はありません。アップグレードは、システム管理者の最も都合の良い時間に行うことができます。ただし、クライアントとサーバーで異なるタイムゾーン・バージョンを使用している場合、パフォーマンスがわずかに低下します。
関連項目:
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TIMESTAMP WITH TIME ZONEデータのアップグレード準備の詳細は、Oracle Databaseアップグレード・ガイドを参照してください。
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タイムゾーン・ファイルおよびTIMESTAMP WITH TIME ZONEデータのアップグレード方法の詳細は、Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイドを参照してください。
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異なるバージョンのタイムゾーン・ファイルで動作するクライアントおよびサーバーのパフォーマンスの影響については、『Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイド』を参照してください。