新しいスイッチオーバーの文にはVERIFY
オプションがあり、スイッチオーバーに必要な多くの条件のチェックが実行されることになります。チェックされる項目の一部は次のとおりです。Redo Applyがスイッチオーバー・ターゲットで実行しているか、スイッチオーバー・ターゲットのリリース・バージョンが12.1以降か、スイッチオーバー・ターゲットが同期しているか、および実行中のMRPがあるかどうか。
プライマリ・データベースのDB_UNIQUE_NAME
がBOSTON
で、スイッチオーバー・ターゲット・スタンバイ・データベースのDB_UNIQUE_NAME
がCHICAGO
だとします。プライマリ・データベースBOSTON
で、次のSQL文を発行し、スイッチオーバー・ターゲットCHICAGO
のスイッチオーバーの準備ができていることを確認します。
SQL> ALTER DATABASE SWITCHOVER TO CHICAGO VERIFY;
ERROR at line 1:
ORA-16470: Redo Apply is not running on switchover target
この操作が正常に実行されると、「データベースが変更されました。」
というメッセージが返されますが、この例ではORA-16470
エラーが返されます。このエラーは、スイッチオーバー・ターゲットCHICAGO
のスイッチオーバーの準備ができていないことを意味します。スイッチオーバー操作の前にREDO Applyを開始する必要があります。
REDO Applyを開始した後で、次の文を再度発行します。
SQL> ALTER DATABASE SWITCHOVER TO CHICAGO VERIFY;
ERROR at line 1:
ORA-16475: succeeded with warnings, check alert log for more details
スイッチオーバー・ターゲットCHICAGO
はスイッチオーバーの準備ができています。しかし、ORA-16475
エラーで示された警告は、スイッチオーバーのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。アラート・ログには次のようなメッセージが含まれます。
SWITCHOVER VERIFY WARNING: switchover target has dirty online redo logfiles that require clearing. It takes time to clear online redo logfiles. This may slow down switchover process.
問題を解決できる場合、またはスイッチオーバーのパフォーマンスが重要ではない場合は、これらの警告を無視できます。必要だと判断した解決を行った後で、次のSQL文を再度発行します。
SQL> ALTER DATABASE SWITCHOVER TO CHICAGO VERIFY;
Database altered.
スイッチオーバー・ターゲットCHICAGO
のスイッチオーバーの準備ができました。