CHR
構文
目的
CHRは、データベース文字セットまたは各国語文字セット(USING NCHAR_CSを指定している場合)の中のnに等しい2進数を持つ文字を、VARCHAR2値として戻します。
シングルバイト文字セットの場合、Oracle Databaseは、n > 256に対してn mod 256に等しい2進数を戻します。マルチバイト文字セットの場合、nは1つのコードポイント全体として解決される必要があります。無効なコードポイントは検証されないため、無効なコードポイントを指定した場合の結果は、予測不能です。
このファンクションは、引数として、NUMBER値、または暗黙的にNUMBER型に変換可能な任意の値を取り、文字を戻します。
ノート:
(オプションのUSING NCHAR_CS句の有無にかかわらず)CHRファンクションを使用すると、ASCIIおよびEBCDICベースのマシン・アーキテクチャ間で移植不可能なコードが戻されます。
関連項目:
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CHRの文字の戻り値に割り当てる照合を定義する照合導出ルールは、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』の付録Cを参照してください。
例
次の例は、データベース文字セットがWE8ISO8859P1と定義されているASCIIベースのマシンで実行されています。
SELECT CHR(67)||CHR(65)||CHR(84) "Dog" FROM DUAL; Dog --- CAT
文字セットがWE8EBCDIC1047のEBCDICベースのマシンでも同じ結果を戻すには、前述の例を次のように修正する必要があります。
SELECT CHR(195)||CHR(193)||CHR(227) "Dog" FROM DUAL; Dog --- CAT
マルチバイト文字セットの場合、このように連結しても異なる結果となります。たとえば、a1a2(a1は1つ目のバイト、a2は2つ目のバイト)という16進数の値を持つマルチバイト文字の場合、nに対して「a1a2」に等しい10進数、つまり41378を指定する必要があります。
SELECT CHR(41378) FROM DUAL;
次の例のように、a1に等しい10進数とa2に等しい10進数を連結させて指定することはできません。
SELECT CHR(161)||CHR(162) FROM DUAL;
ただし、次の例のように、マルチバイト文字を連結するマルチバイトのコードポイント全体を連結することは可能です。この例では、a1a2とa1a3の16進数を持つマルチバイト文字を連結しています。
SELECT CHR(41378)||CHR(41379) FROM DUAL;
次の例では、各国語文字セットがUTF16であると仮定します。
SELECT CHR (196 USING NCHAR_CS) FROM DUAL; CH -- Ä
