ディスクの要件

ディスク領域の要件は、インストールされるプラットフォーム、データベース、およびOracle GoldenGateアーキテクチャに応じて異なります。

Oracle GoldenGateのインストール・ファイルのディスク要件

Oracle GoldenGateをインストールするためのディスク領域の要件は、使用しているオペレーティング・システムおよびデータベースによって異なります。ダウンロード・ファイル、拡張ファイルおよびインストール・ファイル用に十分なディスク容量があることを確認します。これは最大2GBになる可能性があります。

一時ディスクの要件

キャッシュ済トランザクション・データの合計がCACHEMGRパラメータのCACHESIZE設定を超えると、ExtractはOracle GoldenGateインストール・ディレクトリにある一時ファイルへのキャッシュ・データの書込みを開始します。Classic Architectureの場合はインストールのdirtmpフォルダにあり、Microservices Architectureの場合はそのデプロイメントの/var/tempフォルダにあります。

キャッシュ・マネージャは、ファイル・システムのすべての空き容量を使用可能とみなします。トランザクション・サイズが大きいトランザクションが多数ある場合、これらのディレクトリはすぐに満杯になります。I/O競合とディスク関連のExtractの失敗を防ぐには、ディスクをこのディレクトリ専用にします。CACHEMGRパラメータのCACHEDIRECTORYオプションを使用して、このディレクトリに名前を割り当てます。

ノート:

CACHEMGRは、内部的な自己構成および自己調整のパラメータです。このパラメータを変更する必要はほとんどありません。不必要に行うとパフォーマンスが低下する可能性があります。Oracleサービス・リクエストをオープンしてOracleサポートに問い合せる前に、経験的データを収集しておくことをお薦めします。

通常はオペレーティング・システムによるディスクへのスワップの方が、Extractによる一時ファイルの書込みよりも効率的です。デフォルトのCACHESIZE設定はこれを前提としています。したがって、これに対応する十分なディスク領域が存在する必要があります。CACHESIZEの値が超過した場合のみ、Extractがトランザクション・キャッシュ済データをファイル・システムのネームスペース内の一時ファイルに書き込むためです。システムで複数のExtractプロセスを実行する場合、ディスク要件が増大する場合があります。Oracle GoldenGateは、オープン・トランザクションを格納する十分なメモリーがないときにはディスクに書き込みます。トランザクションがコミットされるかロールバックされると、コミットされたデータは証跡ファイルに書き込まれ、データはメモリーから解放されて、Oracle GoldenGateはそのトランザクションを追跡しなくなります。1つ1つの操作後に毎回トランザクションがコミットされるときは、これらのトランザクションがディスクに書き込まれることがないため、ディスクの最小要件はありません。

ノート:

環境によってはパフォーマンスが低下する可能性があるため、OracleではCACHESIZEを変更しないことをお薦めします。

ディスク領域のその他の考慮事項

Oracle GoldenGateによってインストールされるファイルおよびバイナリに必要なディスク領域に加えて、Oracle GoldenGate証跡を保持するための追加のディスク領域を確保します。証跡のサイズはデフォルトで500MBですが、最大2GBのサイズで作成できます。必要な領域は、選択した証跡のサイズ、レプリケーション用に取得されるデータの量、消費された証跡がディスクに保持される期間によって異なります。証跡に割り当てられる推奨の最小ディスクは、次のように計算できます。

((トランザクション・ログのサイズ * 0.33) * 1日当たりのログ・スイッチの数) * 証跡を保持する日数

トランザクション・ログのサイズが1GBであり、1日当たり平均10個のログ・スイッチが存在する場合、Oracle GoldenGateは、この等式に基づき1日当たり3.3GBのデータを取得することがわかります。証跡を7日間保持できるようにする場合、証跡を保持するために必要なディスク領域の最小容量は23GBになります。

証跡とは、停止および処理中の作業データを格納する自己エージング・ファイルのセットです。証跡によって消費される領域は処理されるデータ量に応じて異なるため、これとは多少異なる容量が必要となる場合があります。