2.15 ALTER CREDENTIALSTORE
ALTER CREDENTIALSTORE
コマンドでは、資格証明ストアのユーザーIDとパスワードのペアを管理します。このコマンドにより、資格証明を資格証明ストアに追加することや、ユーザーに別の別名を指定することができます。
資格証明ストアの使用は、NonStopプラットフォームではサポートされていません。
構文
Admin Client構文:
ALTER CREDENTIALSTORE {
ADD USER userid | REPLACE USER userid | DELETE USER userid }
[NOPASSWORD | PASSWORD password]
[ALIAS alias]
[DOMAIN domain]
ALTER CREDENTIALSTORE {
ADD USER userid [@tns_alias] | REPLACE USER userid | DELETE USER userid }
[NOPASSWORD | PASSWORD password]
[ALIAS alias]
[DOMAIN domain]
-
ADD USER userid
-
ノート:
MAでは、ALIAS
を電子メールIDとして使用するADD USER
は失敗します。ただし、Classic Architectureでは機能します。指定したユーザーおよびその別名を資格証明ストアに追加します。
ALIAS
オプションを使用しない場合、別名はデフォルトでユーザー名になります。ALIAS
オプションを指定してそれぞれに別の別名を指定する場合を除き、資格証明は1回だけ入力できます。PASSWORD
オプションが使用されている場合を除き、コマンドは指定したユーザーのパスワードを要求します。ユーザーは実際のユーザー名またはSQL*Net接続文字列を使用できます。GGSCIでは、CDBとPDBでユーザーが異なるマルチテナント・データベースの場合、資格証明ストアにユーザーを追加するときに
@TNS_Service_Name
を指定する必要があります。 -
REPLACE USER
userid
-
指定したユーザーのパスワードを変更します。
ALIAS
オプションを使用しない場合、別名はデフォルトでユーザー名になります。このオプションを使用してユーザーの別名またはドメインを変更することはできませんが、ADD USER
オプションを使用して、必要なALIAS
またはDOMAIN
の下のユーザーに新しいエントリを追加することができます。PASSWORD
オプションが使用されている場合を除き、コマンドは指定したユーザーの新しいパスワードを要求します。 -
DELETE USER
userid
-
指定したユーザーの資格証明を資格証明ストアから削除します。
ALIAS
オプションを使用しない場合、別名はデフォルトでユーザー名になります。ユーザーIDと別名が異なる場合は、ユーザーIDと別名の両方を指定する必要があります。例:alter credentialstore delete user c##ggadmin alias ggadmin
-
NOPASSWORD | PASSWORD
password
-
Kerberos認証などの外部認証にパスワードは必要ありません。そのため、外部認証を使用する場合は、
PASSWORD
オプションのかわりにNOPASSWORD
オプションを使用します。NOPASSWORD
オプションの設定後は、DBLOGIN
コマンドを使用して、パスワードなしでデータベースにアクセスできます。Oracle GoldenGateリファレンスのUSERIDALIASパラメータおよびUSERID | NOUSERIDパラメータも参照してください。
PASSWORD
オプションを使用して、ユーザーのパスワードを指定します。このオプションを使用すると、パスワードはエコーされます(不明瞭化されません)。このオプションを省略すると、コマンドはパスワードを要求しますが、入力時に不明瞭化されます(より安全な方法として推奨されます)。 -
ALIAS
alias
-
ユーザー名に対して別名を指定します。ユーザー名をパラメータ・ファイルまたはコマンドに指定したくない場合にはこのオプションを使用します。
ALIAS
を使用しない場合、別名はデフォルトでUSER
の名前になり、ログインが必要な場合に、これがパラメータ・ファイルおよびコマンドで使用される必要があります。ADD USER
オプションをALIAS
とともに使用することで、ユーザーに対し、それぞれが異なる別名を含む複数のエントリを作成できます。 -
DOMAIN
domain
-
指定したドメイン名の下に資格証明ユーザーを保存できます。同じ別名を、同じ資格証明ストアを使用する複数のOracle GoldenGateインストールが使用できるようにします。デフォルト・ドメインは
Oracle GoldenGate
です。たとえば、システム1の管理者が、システム1で使用されるのと同じ資格証明をシステム2にアクセスさせたくない場合があります。このような資格証明は、たとえばDOMAIN system1
の下にALIAS extract
として保存できます。一方で異なる資格証明のセットをDOMAIN system2
の下のALIAS extract
に保存できます。
例
-
次の例では、
scott
という名前のユーザーを追加しますが、外部認証を使用しているため、NOPASSWORD
オプションを使用します。OGG (http://localhost:9005 demo) 2> alter credentialstore add user /@cdb1_pdb1 nopassword alias ora1 2020-06-22T21:08:33Z INFO OGG-15102 Credential store created. OGG (http://localhost:9005 demo) 3> info credentialstore Default domain: OracleGoldenGate Alias: ora1 Userid: /@cdb1_pdb1
資格証明ストアを、
NOPASSWORD
オプションを使用するように更新すると、データベースのKerberos認証でDBLOGIN
コマンドを使用できます。OGG (http://localhost:9005 demo) 4> dblogin useridalias ora1 Successfully logged into database CDB1_PDB1.
-
この例では、ユーザー名
scott
を追加しますが、PASSWORD
指定は省略しているので、コマンドはscottのパスワードを要求します。ALTER CREDENTIALSTORE ADD USER scott Password: ********
-
この例では、ユーザー
scott
とパスワードtiger
を追加し、scsm2
という名前の別名をscott
に指定します。ALTER CREDENTIALSTORE ADD USER scott PASSWORD tiger ALIAS scsm2
-
この例では、ユーザー
scott
をドメインsupport
の下に追加します。ALTER CREDENTIALSTORE ADD USER scott ALIAS scsm3 DOMAIN support Password: ********
-
この例では、2つの
ALTER CREDENTIALSTORE
コマンドを発行し、それぞれはscott
エントリを追加しますが、別の別名を含みます。ALTER CREDENTIALSTORE ADD USER scott ALIAS scsm2 Password: ******** ALTER CREDENTIALSTORE ADD USER scott ALIAS scsm3 Password: ********
-
次に、
DELETE USER
オプションの、ALIAS
オプションがある場合とない場合の動作を示します。次のコマンドは、
ALIAS
がユーザー名と同じuser1
エントリを削除します。ALTER CREDENTIALSTORE DELETE USER user1 Alias: user1 Userid: user1
次のコマンドは、別名
alias1
に関連するユーザーuser1
のエントリを削除します。ALTER CREDENTIALSTORE DELETE USER user1 ALIAS alias1 Alias: alias1 Userid: user1
-
次の例では、ユーザー値としてSQL*Net接続文字列を使用します。この場合、
PASSWORD
オプションは省略されます。コマンドを発行したユーザーはパスワードの入力を求められます。パスワードは非表示です。ALTER CREDENTIALSTORE ADD USER oggext1@ora1 ALIAS ora1
親トピック: 共通コマンドライン・インタフェースのコマンド