Autonomous Databaseに適用するReplicatの構成

この項では、すでにソース環境が構成されていることを前提として、Oracle Autonomous Database環境でレプリケーションを確立するために必要なステップについて説明します。

Oracle GoldenGateインスタンスで、次の操作を実行する必要があります。
  1. 「Autonomous DatabaseへのOracle GoldenGate Replicatの構成の前提条件」に示したステップを実行します。

  2. 「Autonomous Database用のOracle GoldenGate Replicatの構成」に示したステップを実行します。

  3. 「Autonomous Databaseクライアント資格証明の取得」に示したステップを実行します。

  4. Oracle GoldenGateがインストールされているサーバーにログインします。

  5. Oracle Autonomous Databaseからダウンロードした資格証明zipファイルをOracle GoldenGateインスタンスに転送します。

  6. Oracle GoldenGateインスタンスで、新しいディレクトリ/u02/data/adwc_credentialsに資格証明ファイルを解凍します。これがキー・ディレクトリになります。

  7. 接続の詳細を構成するには、Oracle GoldenGateインスタンスのOracle Clientの場所からtnsnames.oraファイルを開きます。
    cd /u02/data/adwc_credentials
    ls
    tnsnames.ora
  8. Oracle GoldenGateインスタンスのtnsnames.oraファイルを編集して、tnsnames.oraファイルで使用可能な接続詳細がキー・ディレクトリ(Oracle Autonomous Databaseからダウンロードした資格証明zipファイルを解凍したディレクトリ)に含まれるようにします。

    Sample Connection String
    graphdb1_low = (description= 
                    (retry_count=20)(retry_delay=3)(address=(protocol=tcps)(port=1522)(host=adb-preprod.us-phoenix-1.oraclecloud.com))
                    (connect_data=(service_name=okd2ybgcz4mjx94_graphdb1_low.adb.oraclecloud.com))
                    (security=(ssl_server_cert_dn="CN=adwc-preprod.uscom-east-1.oraclecloud.com,OU=Oracle BMCS US,O=Oracle Corporation,L=Redwood City,ST=California,C=US")))
    ネットワークのタイムアウトまたは切断のためにReplicatが応答しなくなった場合は、次の内容をtnsnames.oraファイルの接続プロファイルに追加してください。
    (DESCRIPTION =  (RECV_TIMEOUT=120)   (ADDRESS_LIST =
          (LOAD_BALANCE=off)(FAILOVER=on)(CONNECT_TIMEOUT=3)(RETRY_COUNT=3) 
          (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = adb-preprod.us-phoenix-1.oraclecloud.com)(PORT = 1522))

    ノート:

    資格証明ファイルで提供されるtnsnames.oraファイルには、次のように識別できる3つのデータベース・サービス名が含まれています。
    ADWC_Database_Name_low
    ADWC_Database_Name_medium
    ADWC_Database_Name_high
    Oracle GoldenGateレプリケーションには、ADWC_Database_Name_lowを使用します。
  9. ウォレットを構成するには、Oracle GoldenGateインスタンスのOracle Clientの場所にsqlnet.oraファイルを作成します。
    cd /u02/data/oci/network/admin
    ls
    sqlnet.ora tnsnames.ora
  10. このsqlnet.oraファイルを編集して、キー・ディレクトリが含まれるようにします。

    WALLET_LOCATION = (SOURCE = (METHOD = file) (METHOD_DATA = (DIRECTORY="/u02/data/adwc_credentials"))) 
    SSL_SERVER_DN_MATCH=yes
  11. GGSCIを使用して、Oracle GoldenGateデプロイメントにログインします。

  12. Replicatが使用するためのGGADMINユーザーとパスワードを格納する資格証明を作成します。たとえば:
    ADD CREDENTIALSTORE ALTER CREDENTIALSTORE ADD USER ggadmin@databasename_low PASSWORD complex_password alias adb_alias
  13. Replicatを追加してOracle Autonomous Databaseに配信するように構成します。Replicatとその他のプロセスの設定については、「Replicatの追加」を参照してください。

    次の例は、rautoというReplicat (Oracle Autonomous Databaseにレプリケートするために必要)を作成し、すぐに開始するように指示しています。
    ADD REPLICAT rauto, PARALLEL INTEGRATED, EXTTRAIL ./dirdat/et
    COUNTRY.EMPLOYEEHR.EMPをレプリケートする場合、map文は次のようになります。
    MAP HR.EMP, TARGET COUNTRY.EMPLOYEE;

    ノート:

    クラシックReplicat、調整Replicatおよび非統合モードのパラレルReplicatを使用できます。Oracle Autonomous Databaseでは、統合モードのパラレルReplicatもサポートされています。
  14. この時点で、Replicatを起動して、Autonomous Databaseへのデータのレプリケーションを実行できます。次に例を示します:
    START REPLICAT rauto

    ノート:

    Oracle Autonomous Databaseは、アイドル状態が60分以上のReplicatをタイムアウトにして切断します。Replicatは、アイドル状態になった後で変更を適用しようとすると(新しい変更を取得した場合)、データベース・エラーが発生して異常終了します。タイムアウトになったときに手動でReplicatを再起動しなくても済むように、AUTORESTARTプロファイルを指定してOracle GoldenGateを構成することをお薦めします。