ヘッダー・フィールドの説明

次に、Oracle GoldenGateレコードのヘッダー・フィールドについて説明します。一部のフィールドは特定のプラットフォームにのみ適用されます。

表13-2 Oracle GoldenGateレコードのヘッダー・フィールド

フィールド 説明

Hdr-Ind

この値は常にEである必要があり、レコードがExtractプロセスによって作成されたことを示します。それ以外のすべての値は、無効なデータであることを示します。

UndoFlag

(NonStop) Oracle GoldenGateがTMF監査証跡から中断されたトランザクションを抽出する場合に条件付きで設定されます。通常、UndoFlagは0(ゼロ)に設定されますが、レコードが以前成功した操作を取り消したものである場合、UndoFlagは1に設定されます。制約違反によりディスク・プロセスで行われた取消しは、UNDOとしてマークされません。

RecLength

レコード・バッファの長さ(バイト単位)。

IOType

レコードにより表される操作のタイプ。操作タイプのリストは、**INTERNAL XREF ERROR**を参照してください。

TransInD

現在のトランザクション内におけるレコードの位置。値は次のとおりです:

0 — トランザクションの最初のレコード

1 — トランザクションの最初と最後以外のレコード

2 — トランザクションの最後のレコード

3 — トランザクションの唯一のレコード

SyskeyLen

(NonStop)ソースがNonStopファイルであり、システム・キーを保持している場合、そのシステム・キーの長さ(4または8バイト)。システム・キーが存在する場合、レコードの最初のSyskeylenバイトがシステム・キーです。それ以外の場合、SyskeyLenは0 (ゼロ)です。

AuditRBA

Oracle REDOログ順序番号などのトランザクション・ログ識別子を識別します。

Continued

(WindowsおよびUNIX)レコードが、大きすぎて1つのレコードに収まらないより大きなデータの1セグメントであるかどうかを示します。各セグメントには、LOBCLOBSおよび複数のVARCHARが格納されます。(UPDATERECORDFORMATパラメータにより)単一レコードの変更前イメージと変更後イメージの両方を含む統一されたレコードは、レコードの最大長を超える可能性があり、セグメントを生成する可能性もあります。

Y — レコードはセグメントです。Oracle GoldenGateにこのデータが別のレコードに続いていることを示します。

N — データは別のセグメントに続いていません。一連のデータの最後の部分であるか、より大きなデータのセグメントではないレコードです。

Partition

WindowsおよびUNIXのレコードの場合、このフィールドの値は常に4(内部形式におけるFieldComp圧縮レコード)です。これらのプラットフォームでは、Partitionという語は、データがデータベース構造内の特定の論理パーティションまたは物理パーティションであることを示しているわけではありません

NonStopのレコードの場合、このフィールドの値は、レコード・タイプによって異なります。

  • BulkIO操作の場合、Partitionは、バルク操作が実行されたソース・パーティションの数を示します。これによって、Oracle GoldenGateは、データが最初に書き込まれたソース・パーティションを判別します。Replicatは、Partitionフィールドを使用してターゲット・パーティションの名前を特定します。レコード・ヘッダーのファイル名は、常にプライマリ・パーティションの名前になります。BulkIOレコードの有効な値は、0から15です。

  • 他のバルク操作以外のNonStop操作の場合、値は0または4のいずれかです。4の値は、データがFieldCompレコード形式であることを示します。

BeforeAfter

レコードが更新操作の変更前(B)イメージまたは変更後(A)イメージのどちらであるかを示します。UPDATERECORDFORMATパラメータの結果として変更前イメージと変更後イメージの両方を組み合せるレコードは、変更後イメージとしてマークされます。挿入は常に変更後イメージであり、削除は常に変更前イメージです。

IO Time

操作が発生した、ソース・システムのローカル時刻での時間(GMT形式)。この時間は、操作が発生した場合に応じてトランザクションの各操作で同じである場合も異なる場合もあります。

OrigNode

(NonStop)データが抽出されたシステムのノード番号。NonStopクラスタの各システムは、一意のノード番号を持ちます。ノード番号の範囲は、0から255です。

NonStop以外から導出されたレコードの場合、OrigNodeは0(ゼロ)です。

FormatType

データがトランザクション・ログから読み取られたか、データベースからフェッチされたかを示します。

F — データベースからのフェッチ

R — トランザクション・ログからの読取り

Incomplete

このフィールドは現在使用されていません。

AuditPos

データのトランザクション・ログでの位置を識別します。

RecCount

(WindowsおよびUNIX) Oracle GoldenGateファイルに書き込むためにLOBデータをチャンクに分割する必要がある場合に使用されます。RecCountは、チャンクを再構築するために使用されます。