パラメータ変更との関係で見たReplicat処理の理解

Replicat構成におけるオブジェクト指定の変更は、すでに適用されたトランザクションではなく、未適用のものにのみ影響が及びます。これは調整Replicatや統合Replicatを使用する場合の重要な考慮事項です。

クラシック・モードのReplicatでは、トランザクションがシリアルに適用されるため、適用済トランザクションと未適用のトランザクションの境界は明瞭です。しかし調整Replicatや統合Replicatでは、トランザクションが非同期でパラレルに適用されるため、証跡内に、適用済トランザクションと未適用のトランザクションを分ける単一のポイントが存在しません。

調整モードや統合モードには、最低水位標(それを下回るトランザクションはすべて適用されます)と、最高水位標(それを上回るトランザクションは適用されません)があります。それらの境界の間に、個々のスレッドの進捗に応じて、適用されている可能性もされていない可能性もあるトランザクションが存在します。その結果、Replicatが強制される場合、Replicatの構成におけるオブジェクト指定の変更が、Replicatの再開後、ターゲット上に不均等に反映される場合があります。これが適用されるパラメータ変更の例は、MAPマッピング、FILTER句およびEXCLUDEのパラメータに対する変更です。

Replicatの構成は、Replicatが異常終了または強制終了された後には変更しないでください。Replicatは、起動の後、最後のチェックポイントにリカバリできるようにしておきます。調整Replicatの場合は、「調整Replicat構成の管理」の管理手順に従うことができます。リカバリが完了するとSTOP REPLICATコマンドでReplicatを正常に停止できるため、その後でオブジェクト指定を変更できます。