Oracle GoldenGateを使用するとき
Oracle GoldenGateは、考えられるほぼすべてのデータ移動要件に対応できます。一般的なユースケースの一部をこの項で説明します。
Oracle GoldenGateを使用すると、次のビジネス要件を満たすことができます。
ビジネス継続性および高可用性
ビジネス継続性とは、企業がその機能やサービスの運用を中断せずに提供できる能力です。高可用性とはフォルト・トレランスの最高のレベルです。ビジネス継続性を実現するために、システムは、十分な可用性を提供する複数のサーバー、ストレージおよびデータ・センターを使用して設計されています。このような環境を作り上げて維持するには、これらの複数のサーバーとデータ・センター間でデータを移動する必要がありますが、これはOracle GoldenGateを使用してたやすく行うことができます。
自分が英国ロンドンに拠点を置く多国籍銀行に勤務しているというシナリオについて考えてみてください。インドのバンガロールにある支店で働いています。この銀行では、すべての支店でグローバルに使用される財務アプリケーションのために特別な口座を使用しています。バンガロール支店のデータベースのこの口座で発生した取引を英国にある中央データベースと毎日同期することを上司から命じられました。取引数は大量であり、わずかの遅れでさえ業務に大きな影響を及ぼす可能性があります。この同じプロセスが、世界中のすべての支店のすべてのデータベースに対して複数の場所で必要になります。このプロセスは継続的にモニタリングする必要があり、できれば管理しやすいGUIベースのツールを使用することが望まれます。さらに、この銀行では、他のクリティカルではないアプリケーションもすべての支店で使用されています。これらのアプリケーションは、MySQLなどのOracle以外のデータベースに基づいていますが、これらのデータベース上で行われた取引も本店にあるOracle Databaseに読み込む必要があります。使用されるレプリケーション・テクノロジは、OracleとOracle以外のデータベースが互いにやりとりできるように両方に対応している必要があります。Oracle GoldenGateはこのようなシナリオに適したソリューションです。
初期ロードおよびデータベース移行
初期ロードは、ソース・データベースからデータ・レコードを抽出して、それらのレコードをターゲット・データベースにロードするプロセスです。初期ロードは、1回だけ実行されるデータ移行プロセスです。Oracle GoldenGateでは、システムをオフラインにせずに初期ロードのデータ移行を実行できます。
データ統合
データ統合では、様々なテクノロジを使用して格納されている異なるソースのデータを1つにまとめて、統一されたデータ表示を提供します。Oracle GoldenGateではリアルタイムのデータ統合が提供されます。