ADGモードの使用の制限および要件

ExtractをADGモードで使用する場合、次の制限およびガイドラインに従います。

  • ADGモードのExtractは、適用プロセスによってスタンバイ・データベースに適用されているREDOデータのみを適用します。Extractがスタンバイ・データベースの前に実行されると、スタンバイ・データベースがキャッチアップするまで待機します。

  • スタンバイ・データベースでExtractを実行するには、クラシックExtractパラメータ・ファイルにADGモードを明示的に指定する必要があります。

  • フェッチおよびその他のメタデータの解決はデータベースで実行されるため、ADGシステムに接続するには、データベース・ユーザーおよびパスワードを指定する必要があります。

  • スタンバイ・データベースのスタンバイ・ログのREDOスレッドの数は、プライマリ・データベースのノードの数と一致する必要があります。

  • クラシックExtractがスタンバイ・データベースで作成された後は、新しいRACインスタンスをプライマリ・データベースに追加することはできません。新しいインスタンスを追加すると、新しいスレッドのREDOデータはクラシックExtractによってキャプチャされません。

  • スタンバイ・データベースからアクセスされるアーカイブ・ログおよびスタンバイREDOログは、プライマリ・データベースの正確なコピーになります。REDOデータ、トランザクション・データおよびサプリメンタル・データを含む、サイズおよび内容は一致します。これは、適切に構成されたADGデプロイメントによって保証されます。

  • ADGロール変更は不定期で、どちらの場合もユーザーの介入が必要です。

  • スイッチオーバーでは、REDOログ・ファイル・ヘッダー(REDOログの終端(EOR)マーカー)に、ログ・ストリームの終端を示すインジケータがあり、これにより、スタンバイのクラシックExtractはRAC調整を正常に完了し、コミットされたすべてのトランザクションを証跡ファイルに転送できます。

  • フェイルオーバーでは、新しいインカーネーションID、RESETLOG順序番号およびSCN値で、プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの両方に新しいインカーネーションが作成されます。

  • TRANDATAまたはSCHEMATRANDATAの追加はプライマリ・データベースで実行されるため、これを行うには、GGSCIからプライマリ・データベースに接続する必要があります。

  • DDLレプリケーション(ADDTRANDATAを除く)をサポートするために、DDLトリガーをスタンバイ・データベースで使用することはできません。Oracle GoldenGate DDLパッケージをプライマリ・データベースにインストールする必要があります。

  • DDL ADDTRANDATAはADGモードではサポートされておらず、DDLレプリケーションにはADDSCHEMATRANDATAを使用する必要があります。

  • スタンバイ・データベースでExtractを追加する場合は、特定のSCN値、タイムスタンプおよびログの位置を使用して、開始位置を指定する必要があります。NOWなどのタイムスタンプの相対値は不明瞭になり、データの不整合につながる場合があります。

  • スタンバイ・データベースでExtractを追加する場合は、プライマリ・データベースからのすべての関連スレッドを含む、スレッドの番号を指定する必要があります。

  • フェイルオーバーまたはスイッチオーバーの実行中または実行後は、プライマリ・データベースまたはスタンバイ・データベースにスレッドを追加したり、削除することはできません。

  • クラシックExtractは、1つのRESETLOG操作の介在のみを使用します。

  • Oracle GoldenGateインストールを再配置しない場合は、プライマリ・データベースおよびスタンバイ・データベースからOracle GoldenGateインストール・ディレクトリにアクセスできる共有スペースに配置する必要があります。

  • キャプチャをADGスタンバイ・データベースからプライマリ・データベースに移動する場合は、ネット別名がプライマリ・データベースを指すようにし、TRANLOGオプションを削除する必要があります。

  • 互換性設定が10.2以上(10gリリース2)で実行しているOracle Databaseリリースのみがサポートされます。

  • クラシックExtractでは、DBLOGREADERオプションはサポートされません。ASMUSER (約20gb/時の読取り制限があります)を使用するか、プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの両方で、オプション・ログとアーカイブ・ログをアプリケーション・セキュリティ・マネージャ(ASM)の外に移動します。

    ノート:

    MINEFROMACTIVEDGオプションとDBLOGREADERオプションの組合せは、クラシックExtractではサポートされていません。ただし、この組合せが使用されていても、Extractプロセスは警告またはエラーなしで開始します。ADGでクラシックExtractを使用する場合は、この組合せを使用しないでください。