1 ヒュージ・ページについて
Oracle Linuxでは、物理メモリーはページと呼ばれる固定サイズのブロックで管理されます。x86_64アーキテクチャでは、各ページのデフォルト・サイズは4KBです。
カーネルは、ページの仮想アドレスから物理アドレスへのマッピングを、ページ表と呼ばれるデータ構造に格納します。ただし、ページ表のルックアップはリソースを大量に消費するため、最近使用されたアドレスはCPUのTranslation Lookaside Buffer (TLB)にキャッシュされるため、取得が高速になります。CPUがアドレスマッピングのリクエストを満たす必要がある場合、CPUは最初にそのTLBキャッシュを検索します。TLBヒットは、TLBキャッシュ内のアドレスを見つけるCPUを示します。TLBミスは、リクエストされたアドレスマッピングがキャッシュ内に見つからないCPUを示します。その場合、システムはページ表上でリソースを大量に消費するルックアップを実行してアドレス情報を取得します。
4KBのデフォルト・ページ・サイズは、ほとんどのアプリケーションに適しています。ただし、大量のメモリーで動作するアプリケーションの場合、必要な4KBページの数が増加し、TLBミスの数が多くなり、パフォーマンスのオーバーヘッドが発生する可能性があります。より多くのメモリーを必要とするアプリケーションがより少ないページで要件を満たすことができるように、Oracle Linuxにはヒュージ・ページ機能が提供されています。