A Leappアップグレードでサポートされているリポジトリ

この付録では、Leappユーティリティによるシステムまたはインスタンスのアップグレードで使用されるリポジトリを示します。

リポジトリ・マッピング

次の表では、Oracle Linux 7Oracle Linux 8の間のリポジトリ対応を示します。この表は、ホストでOracle Linux 8へのアップグレードが完了した後にLeappユーティリティによって使用可能になる、対応するリポジトリを特定するのに役立ちます。

Oracle Linux 7 Yumリポジトリ Oracle Linux 8 DNFリポジトリ 注記

ol7_latest

ol8_baseos_latest

ol8_appstream

すべてのOracle Linux 8アップグレードには、BaseOSおよびAppStreamリポジトリが必要です。

ol7_kvm_utils (x86_64)

ol7_latest (aarch64)

ol8_kvm_appstream

aarch64プラットフォーム用のOracle Linux 7では、KVMパッケージはol7_latestリポジトリにあります。

ol7_UEKR5

ol8_UEKR6

Oracle Linux 8には、最小UEKバージョンとしてUEK R6が必要です。

ol7_UEKR6

ol8_UEKR6

 

ol7_addons

ol8_addons

 

ol7_ksplice

ol8_ksplice

Oracle Cloud Infrastructureインスタンスでのみ使用できます。

ol7_$basearch_userspace_ksplice

ol8_$basearch_userspace_ksplice

Oracle Cloud Infrastructureインスタンスでのみ使用できます。

ol7_oci_included

ol8_oci_included

Oracle Cloud Infrastructureインスタンスでのみ使用できます。

ol7_optional_latest

ol8_codeready_builder

開発者システムにのみ推奨されます。

ol7_UEKR5_RDMA

ol8_UEKR6_RDMA

 

ol7_UEKR6_RDMA

ol8_UEKR6_RDMA

 

この表では、Oracle Linux KVMスタックのリポジトリ・マッピングを示します。

コマンド引数を使用したリポジトリの有効化

将来のバージョンのLeappユーティリティではアップグレード可能な製品が増えるため、アップグレード後に有効にする必要があるリポジトリの数も増える可能性があります。有効にするリポジトリを手動でコマンド構文でリストすると、Leappアップグレード・コマンドが長く複雑になります。

オラクル社は、Leappのpreupgradeまたはupgradeコマンドで使用できる、次の便利なスイッチまたは引数を提供しています。これらの引数を使用すると、アップグレードするホストに適したリポジトリに--enablerepoサブコマンドが自動的に適用されます。

--enablerepo

オプションを使用して、必要なリポジトリを有効にします。有効化するリポジトリごとにこのオプションを使用する必要があります。次に例を示します:

sudo leapp preupgrade --enablerepo 'ol8_addons' --enablerepo 'ol8_codeready_builder' ...
--oraclelinux

この引数は、ローカルまたはリモートで実行するシステム・アップグレードで使用します。この引数を指定した場合は、システムのアーキテクチャが検出され、そのアーキテクチャに適用可能なリポジトリが自動的に使用されます。

この引数を使用すると、次のリポジトリが自動的に有効になります。

  • ol8_baseos_latest
  • ol8_appstream
  • ol8_UEKR6 1

このオプションの使用は、リストされたリポジトリごとに--enablerepoを個別に使用することと同じです。

--enablerepoを使用して、--oraclelinuxにまだ含まれていないその他の必要なリポジトリを追加できます。次に例を示します:

sudo leapp preupgrade --oraclelinux --enablerepo 'ol8_addons' --enablerepo 'ol8_codeready_builder' ...

このコマンドは次と同じです :

sudo leapp preupgrade --enablerepo 'ol8_baseos_latest' --enablerepo 'ol8_appstream' --enablerepo 'ol8_UEKR6' --enablerepo 'ol8_addons' --enablerepo 'ol8_codeready_builder'
--oci

この引数は、Oracle Cloud Infrastructureインスタンスのアップグレードで使用します。この引数の対象となるリポジトリは、--oraclelinux引数のスーパーセットです。

この引数を使用すると、次のリポジトリが自動的に有効になります。

  • ol8_baseos_latest
  • ol8_appstream
  • ol8_UEKR6 1
  • ol8_addons
  • ol8_ksplice
  • ol8_oci_included

このオプションの使用は、リストされたリポジトリごとに--enablerepoを個別に使用することと同じです。

--enablerepoを使用して、--ociにまだ含まれていないその他の必要なリポジトリを追加できます。次に例を示します:

sudo leapp preupgrade --oci --enablerepo 'ol8_codeready_builder' ...

このコマンドは次と同じです:

sudo leapp preupgrade --enablerepo 'ol8_baseos_latest' --enablerepo 'ol8_appstream' --enablerepo 'ol8_ksplice' --enablerepo 'ol8_oci_included' --enablerepo 'ol8_UEKR6' --enablerepo 'ol8_addons' --enablerepo 'ol8_codeready_builder'

1 aarch64プラットフォームの場合、ol8_UEKR6リポジトリは存在しません。かわりに、UEK R6がol8_baseosリポジトリの一部となります。