コンパイラおよび開発ツール
このOracle Linux 8リリースでは、コンパイラおよび開発ツールに関連する次の機能、拡張機能、および変更が導入されています。
Clangリソース・ディレクトリの移動
Clangが内部ヘッダーおよびライブラリを格納するClangリソース・ディレクトリは、/usr/lib64/clang/17
から/usr/lib/clang/17
に移動されました。
バージョン0.190に更新されたelfutils
elfutils
0.190更新では、次の変更が導入されています:
-
libelf
: このライブラリに相対再配置(RELR)が含まれるようになりました。 -
libdw
: このライブラリは、.debug_[ct]u_index
セクションで機能するようになりました。 -Ds
、--use-dynamic --symbol
: これらのオプションをeu-readelf
ツールとともに使用すると、ELFセクションを使用せずに動的セグメントに記号を表示できます。-
eu-readelf
: このツールは、.gdb_index
バージョン9を表示するようになりました。 -
eu-scrlines
: この新しいツールは、指定されたDWARFファイルまたはELFファイルに関連付けられたソース・ファイルのリストを生成します。 -
debuginfod
: このサーバー・スキーマは、ファイル名表現を圧縮するようになりました。この機能を使用する前に、再索引付けする必要があります。
grafana-selinux
パッケージの追加
grafana-selinux
パッケージにはgrafana-server
のSELinuxポリシーが含まれ、デフォルトでgrafana-server
とともにインストールされ、リリースに追加されます。この更新により、grafana-server
がunconfined_service_t
SELinuxタイプとしてではなく、grafana_t
SELinuxタイプとして確実に実行されます。
バージョン1.10.9に更新されたant
ant:1.10モジュール・ストリームがバージョン1.10.9に更新されました。この最新バージョンには、プロバイダ・クラスおよびプロバイダ引数を使用したコード署名の機能が含まれています。
更新されたant:1.10モジュール・ストリームには、antおよびant-libパッケージのみが含まれていることに注意してください。Antに関連する残りのパッケージは、サポートされていないCodeReady Linux Builder (CRB)リポジトリのjavapackages-toolsモジュールで配布されます。このリポジトリは更新されていません。
更新されたant:1.10モジュール・ストリームのパッケージは、javapackages-toolsモジュールのパッケージと並行して使用できません。Ant関連のパッケージの完全なセットを使用するには、ant:1.10モジュールをアンインストールして無効にし、CRBリポジトリを有効にして、javapackages-toolsモジュールをインストールする必要があります。
maven-openjdk21
パッケージの追加
maven:3.8
モジュール・ストリームにmaven-openjdk21
サブパッケージが含まれるようになりました。このサブパッケージは、OpenJDK 21のMaven JDKバインディングを提供し、システムOpenJDK 21を使用するようにMavenを構成します。
バージョン3.26に更新されたcmake
cmake
パッケージがバージョン3.26に更新されました。主な変更点は次のとおりです:
-
C17およびC18言語標準の追加。
-
cmake
は、/etc/os-release
ファイルを問い合せてOSを識別できます。 -
cmake
では、CUDA 20およびnvtx3
ライブラリを使用できます。 -
cmake
では、Pythonの安定したアプリケーション・バイナリ・インタフェースを使用できます。 -
Perl 5は、Simplified Wrapper and Interface Generator (SWIG)ツールで使用できます。
バージョン3.22.0に更新されたValgrind
Valgrindがバージョン3.22.0に更新されました。詳細は、https://valgrind.org/docs/manual/dist.news.htmlを参照してください。
バージョン1.75.0に更新されたRustツールセット
- 定数の評価時間が無制限になりました
- パニック・メッセージは、引用符で囲まずに独自の行に出力されるようになり、読みやすくなりました。
- 認証済レジストリに資格証明プロバイダが必要となるように、Cargoレジストリ認証が拡張されました。
async fn
およびreturn_position_impl_trait_in_trait
を安定させることで、Rust言語および特性システムの表現性が改善されました
バージョン1.21.0に更新されたGoツールセット
- min、maxおよびclearビルトインが追加されました。
- プロファイル・ガイド付き最適化の公式サポートが追加されました。
- パッケージ初期化順序が正確に定義されました。
- 型推論が改善されました。
- 下位互換性が改善されました。
詳細は、Goアップストリームのリリース・ノートを参照してください。
GCCツールセット13の更新
GCCツールセット13は、最新バージョンの開発ツールを提供するコンパイラ・ツールセットです。このツールセットは、AppStream
リポジトリのソフトウェア・コレクション形式のアプリケーション・ストリームとして使用できます。
GCCツールセット13では、次のツールおよびバージョンを使用できます:
- GCC 13.2.1
- GDB 12.1
- binutils 2.40
- dwz 0.14
- annobin 12.32
ツールセットをインストールするには、次のように入力します。
sudo dnf install gcc-toolset-13
GCCツールセット13からツールを実行するには、次のように入力します:
$ scl enable gcc-toolset-13 tool
GCCツールセット13のツール・バージョンでこれらのツールのシステム・バージョンをオーバーライドするシェル・セッションを実行するには、次のように入力します:
scl enable gcc-toolset-13 bash