6 Exalogic Elastic Cloud Software

Oracle Exalogic Elastic Cloud Softwareは、Exalogic Elastic Cloud Hardwareを機能させOracleのFusion Middlewareおよびビジネス・アプリケーションのプラットフォームとして使用できるようにするために必要な、ソフトウェア・コンポーネント、ツールおよびドキュメントのセットです。

Exalogic Elastic Cloud Softwareライセンスでは、製造時にOracleによってExalogic Elastic Cloud Hardwareにインストールされるソフトウェアとファームウェアのサポートされる全機能を使用する権限が付与されます。

Exalogic Elastic Cloud Softwareを使用する必要のないExalogic Elastic Cloud Hardwareを動作させるサポートされた手段はありません。Exalogic Elastic Cloud Softwareの主なコンポーネントは次のとおりです:

  • Exalogic Base Image: デバイス・ドライバ、デバイス・ファームウェア、ソフトウェア・ライブラリおよび構成ファイルの集合で、他のソフトウェア製品でのExalogic Elastic Cloud Hardwareの使用を可能にし、システムの最適なパフォーマンスと信頼性を確保します。このソフトウェアの部分は、Exalogic Elastic Cloud Hardwareを動作させるために必要なOracle LinuxおよびOracle Solarisの起動可能なオペレーティング・システム・イメージを拡張します。

  • Oracle Traffic Director: 最適化されたソフトウェア・ロード・バランサ機能であり、Exalogicに対して高可用性、高パフォーマンスのルーティング、キャッシングおよびネットワーク・トラフィック成形機能を提供します。

    Oracle Traffic Directorには、次の使用制限付きライセンスが含まれます:

    • Oracle WebLogic Server Enterprise EditionとStandard Editionの使用制限付きライセンス。WebLogic Serverを、Oracle Traffic DirectorでJava EEランタイム環境を提供するホストとして使用することにのみ制限されています。

  • Oracle Virtual Assembly Builder: 仮想環境およびクラウド環境における複数層アプリケーション・トポロジの迅速な構成およびプロビジョニングが可能になります。

    Oracle Virtual Assembly Builderには、次の使用制限付きライセンスが含まれます:

    • Oracle WebLogic Enterprise Editionの使用制限付きライセンス。WebLogic Serverを、Exalogic ControlのOracle Virtual Assembly Builder DeployerでJava EEランタイム環境を提供するホストとして使用することにのみ制限されています。

    • Oracle Coherence Enterprise Editionの使用制限付きライセンス。Exalogic ControlのOracle Virtual Assembly Builder Deployer機能に、永続性、状態管理アーキテクチャおよび高可用性を確保するために使用します。

  • Exalogic System Utilities: Exalogicシステムの構成、物理的状態、ファームウェアおよびソフトウェアの構成と検証に使用されるユーティリティの集合です。

また、Oracle Exalogic Elastic Cloud Softwareには、Fusion Middleware製品のパフォーマンスおよび信頼性を向上させる、ライセンスで限定された機能のセットが含まれます。Exalogic Elastic Cloudにおけるこれらの最適化の使用方法は、Exalogic Elastic Cloud Enterpriseデプロイメント・ガイドのOracle WebLogic Server 11gリリース1におけるExalogic固有の拡張機能の有効化に関する項(http://docs.oracle.com/cd/E18476_01/doc.220/e18479/optimization.htm)を参照してください

Oracle Exalogic Elastic Cloud Softwareには、次に示す各Fusion Middleware製品に対して、次のパフォーマンス最適化の権利があります。

この章は、次の項目で構成されています:

Oracle Coherence

親トピック: Exalogic Elastic Cloud Software

Oracle WebLogic Server

親トピック: Exalogic Elastic Cloud Software

Oracle Tuxedo

親トピック: Exalogic Elastic Cloud Software

Oracle Private Cloud ApplianceおよびOracle Private Cloud at CustomerでのExalogic Elastic Cloud Softwareの使用

Oracle ExalogicからOracle Private Cloud ApplianceまたはOracle Private Cloud at Customerにミドルウェアまたはアプリケーション開発を移行するユーザーは、6か月間、Exalogic Elastic Cloud SoftwareライセンスをOracle ExalogicとOracle Private Cloud Appliance (またはOracle Private Cloud at Customer)の両方で使用する権限が付与されており、技術サポートがライセンスを保持していれば、移行を容易に実行できます。「二重に使用している」期間、ライセンスはこれらのシステムのいずれかで本番環境のみに使用できます。

Exalogic Elastic Cloud SoftwareはOracle Private Cloud ApplianceおよびOracle Private Cloud at Customerで使用できます。

ハードウェア/ソフトウェア・インフラストラクチャの違いのために、Oracle Private Cloud ApplianceまたはOracle Private Cloud at Customerでサポートされていないコンポーネントおよび権限が次の表に示されています:

表6-1 Oracle Private Cloud ApplianceまたはOracle Private Cloud at Customerでサポートされていないコンポーネントおよび権限

Exalogic Elastic Cloud Softwareのコンポーネント パフォーマンス最適化の権限

  • Exalogicベース・イメージ

  • Oracle Virtual Assembly Builder

  • Exalogicシステム・ユーティリティ
  • WebLogic Server

    • JDBCおよびデータ・ソース最適化 (Active GridLink for RACがサポートされています)

    • Exalogic Elastic Cloud Softwareのソケット・ダイレクト・プロトコル

  • Oracle Coherence

    • Exalogicにおける最適化されたポイント・ツー・ポイント通信

  • Oracle Tuxedo

    • ノード間通信におけるOracle Tuxedoの最適化

    • Exalogic Elastic Cloud Softwareのソケット・ダイレクト・プロトコル

親トピック: Exalogic Elastic Cloud Software