5 Oracle Cloud Marketplaceでのコロケート/Java EEエージェントのドメインの構成

この章では、Oracle Cloud Marketplace上のコロケート/Java EEエージェントのOracle Data Integrator (ODI)ドメインの作成と構成について説明します。

Oracle Cloud Marketplaceでのコロケート/Java EEエージェントの構成には、次の概要ステップが含まれます:

  • 所定の場所(ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin)に移動してスクリプトconfig.shを実行し、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。
  • ODIコロケート/JEEエージェント・テンプレートを選択してデプロイします。
  • デプロイメントに成功したら、コロケート/JEEエージェント、Weblogic Serverおよび管理対象サーバーを起動します。

前提条件

ノート:

次のステップは、ODIリポジトリにAutonomous Database (ADWまたはATP)を使用するOracle Cloud Marketplaceインスタンスにのみ適用できます。埋込みMySQLリポジトリを使用するコロケート/J2EEエージェントは、サポートされていません。

Oracle Cloud Marketplaceでコロケート/Java EEエージェントを構成する前に、次の前提条件を構成してください:

  1. リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)で作成されたSTBおよび他の必須スキーマ。

    ノート:

    リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)のスキーマはデフォルトでOracle Cloud Marketplaceに作成され、デフォルトのSTBスキーマ名は<schema_prefix>_STBの形式になります。正確なスキーマ名をサポート・チームに確認してください。スキーマ名(例 - ADW11_STB)は、odi-setup.propertiesファイルで次のプロパティとともに確認することもできます:
    • sMasterDBDriver
    • sMasterDBUsername
    • odiSupervisorUser
    • sMasterDBUrl
  2. ODI Studioの物理エージェントは、エージェント名がOracleDIAgentで、OracleDIAgentを構成するhost nameおよびportを指しています。

    ノート:

    これはJava EEエージェントで、ODI Studioで作成すると、構成ウィザードですべての構成を完了し、管理サーバーおよびマネージャ・サーバーを起動した後にのみ機能します。

コロケート/Java EEエージェントのドメインの構成

次のステップは、Oracle Cloud Marketplace上のコロケート/Java EEエージェントのドメインの構成に役立ちます:

  1. /u01/oracle/mwh/oracle_common/common/binに移動し、コマンド/u01/oracle/mwh/oracle_common/common/bin>./config.shを使用してファイルconfig.shを実行します。

    Oracle WebLogic Server構成ウィザードが表示されます。

  2. 「ドメインの作成」画面で、「新規ドメインの作成」オプションを選択し、「参照」をクリックして、必要なドメインを選択します。選択した場所が「ドメインの場所」テキスト・ボックスに表示されます。「次へ」をクリックします。
  3. 「テンプレート」画面で、「製品テンプレートを使用してドメインを作成」オプションを選択します。使用可能なテンプレートが表示されます。Oracle Data Integrator - コンソール、エージェントおよびJ2EEプラグインを選択します。すべての依存テンプレートが自動的に選択されます。「次へ」をクリックします。
  4. 「アプリケーションの場所」画面で「参照」をクリックして、アプリケーションの目的の場所を選択します。選択した場所が「アプリケーションの場所」テキスト・ボックスに表示されます。「次へ」をクリックします。
  5. 「管理者アカウント」画面で、次のフィールドに管理サーバーのログイン資格証明を入力します:
    • 名前
    • パスワード
    • パスワードを確認して、「次へ」をクリックします。
  6. 「ドメイン・モードおよびJDK」画面で、「JDK」「Oracle HotSpot 1.8.0_191/u01/oracle/jdk1.8.0_191」オプションを選択して「次」をクリックします。
  7. 「データベース構成タイプ」画面で、「次を使用して自動構成オプションを指定します」パラメータの「RCUデータ」オプションを選択し、次のフィールドに必要な詳細を入力します:
    • 接続URL
    • スキーマ所有者
    • スキーマ・パスワード
    「接続プロパティ」をクリックします。「接続プロパティ」画面に、次の詳細が表示されます:
    oracle.net.authentication_service TCPS
    oracle.net.ssl_server_dn_match false
    <Path to wallet location for ODI repository>)
    javax.net.ssl.keyStoreType SSO

    ノート:

    トラストストア・パラメータおよびキーストア・パラメータのパスを、ウォレット・ファイルのパスと同じにする必要があります。
    「保存して閉じる」をクリックします。RCU構成をクリックして、「次へ」をクリックします。
  8. 「コンポーネント・データソース」画面で必要な詳細を指定します。

    ノート:

    各コンポーネント・スキーマの接続文字列、接続プロパティは前の画面から継承されないため、必ず変更します。

    図5-1 コンポーネント・データソースのサンプル

    図5-1の説明が続く
    「図5-1 コンポーネント・データソースのサンプル」の説明

    このイメージは、コンポーネントLocalSvcTblSchemaの変更を含むサンプルであり、次の変更を行う必要があります:

    • WLSスキーマ
    • ODIマスター・スキーマ
    • ODI作業スキーマ
    • OPSS監査スキーマ
    • OPSS監査ビューア・スキーマ
    • OPSSスキーマ

    図5-2 OPSS監査スキーマのサンプル

    図5-2の説明が続く
    「図5-2 OPSS監査スキーマのサンプル」の説明
  9. 前述のすべての詳細が入力されると、「JDBCテスト」画面が表示されます。すべての詳細を確認し、「次へ」をクリックします。

    図5-3 JDBテスト構成のサンプル

    図5-3の説明が続く
    「図5-3 JDBテスト構成のサンプル」の説明
  10. 「資格証明」画面から、ODIインスタンスのスーパーバイザ・パスワードを入力し、「次へ」をクリックします。
  11. 「拡張構成」画面で、次のサーバー/サービスのチェック・ボックスを選択します:
    • 管理サーバー
    • ノード・マネージャ
    • システム・コンポーネント
    • トポロジ
    • デプロイメントとサービス。「次へ」をクリックします。
  12. 「管理サーバー」画面に、管理サーバーがリスニングするポート番号が表示されます。これはデフォルトでは、自動入力されています。「次へ」をクリックします。
  13. 「ノード・マネージャ」画面の「ユーザー名」「パスワード」および「パスワードの確認」フィールドにノード・マネージャのログイン資格証明を入力し、「次へ」をクリックします。ノード・マネージャのログイン資格証明は管理サーバーのログイン資格証明と同じにすることができます。つまり、ノード・マネージャと管理サーバーの両方へのログインに同じユーザー名とパスワードを使用できます。
  14. 「管理対象サーバー」画面の「サーバー名」列と「リスニング・ポート」列にそれぞれサーバー名とポートの詳細を指定します。
  15. 「クラスタ」画面で、「追加」をクリックしてクラスタを新規作成します。「次へ」をクリックします。
  16. 「サーバー・テンプレート」画面に、使用可能なすべてのサーバー・テンプレートが表示されます。必要に応じて「追加」をクリックして新しいサーバー・テンプレートを追加し、「次へ」をクリックします。新規作成したクラスタに必要なサーバー・テンプレートを割り当てます。
  17. 「Coherenceクラスタ」画面に、使用可能なクラスタ名とポート番号が表示されます。「次へ」をクリックします。
  18. 「マシン」画面で、「追加」をクリックしてマシンを追加し、ノード・マネージャの名前、ポートおよびアドレスを入力します。マシンを追加したら、作成したマシンにAdmin serverODI_serverを追加します。「次へ」をクリックします。
  19. 「仮想ターゲット」画面に、構成された仮想ターゲットの詳細が表示されます(ある場合)。これには、名前、ターゲット、ホスト名、URI接頭辞、明示的なポートおよびポート・オフセットなどの詳細が含まれます。「次へ」をクリックします。
  20. 「パーティション」画面に、使用可能なすべてのパーティションの詳細が表示されます。「次へ」をクリックします。
  21. 「デプロイメント」画面に、すべてのデプロイメントデプロイメント・ターゲットのリストが表示されます。「次へ」をクリックします。
  22. 「サービス・ターゲット」画面に、すべてのサービスデプロイメント・ターゲットのリストが表示されます。「次へ」をクリックします。
  23. 「構成のサマリー」画面に、実行されたすべての構成のサマリーが表示されます。「作成」をクリックします。構成プロセス画面に、プロセスと構成のステータスが表示されます。
  24. 完了すると、「構成の終了」画面に、構成に成功しましたメッセージとドメインの場所および管理サーバーURLの詳細が表示されます。「終了」をクリックします。

その他の構成

  1. jps-config.xmlファイルを検索し、jps-config.xmlファイルで次のプロパティを構成します。デフォルトでは、このファイルは~/oracle/user_projects/domains/base_domain/config/fmwconfigにあります。この場所は、作成したベース・ドメインに基づきます。
    <property name="javax.net.ssl.trustStore" value="/u01/oracle/mwh/wallet_ADWSAT1/cwallet.sso"/>
                <property name="oracle.net.authentication_service" value="TCPS"/>
                <property name="oracle.net.ssl_server_dn_match" value="false"/>
                <property name="javax.net.ssl.keyStoreType" value="SSO"/>
                <property name="javax.net.ssl.trustStoreType" value="SSO"/>
                <property name="javax.net.ssl.keyStore" value="/u01/oracle/mwh/wallet_ADWSAT1/cwallet.sso"/>

    図5-4 JPS構成ファイル

    図5-4の説明が続く
    「図5-4 JPS構成ファイル」の説明
  2. コマンド・プロンプトで、ノード・マネージャのプロパティ・ファイル/u01/oracle/mwh/user_projects/domains/base_domain/nodemanager/nodemanger.propertiesに移動し、プロパティSecureListener= falseを編集して、リスナー・ポートが構成済ポートと一致していることを確認します。ファイルを保存してドメイン作成パスにナビゲートし、次のコマンドを使用してノード・マネージャを起動します:
    /u01/oracle/mwh/user_projects/domMains/base_domain/bin>./startNodeManager.sh
  3. コマンド・プロンプトで、ドメイン作成パス(前述のステップで構成)に移動して、次を実行します:
    • 次のコマンドを使用して、管理サーバーを起動します:
      /u01/oracle/mwh/user_projects/domains/base_domain/bin> ./startWebLogic.sh
    • 次のコマンドを使用して、管理対象サーバーを起動します:
      /u01/oracle/mwh/user_projects/domains/base_domain/bin> ./startManagedWebLogic.sh ODI_server1 http://localhost:7001
      

      コマンド/startManagedWebLogic.shを使用すると、ODIコンソールおよびOracle DIAgentを起動するために必要な管理対象サーバーを起動できます。

ログイン資格証明を指定し、「サインイン」をクリックして、Oracle Cloud Marketplace上のコロケート/Java EEエージェントのコロケート/Java EEエージェント・ドメイン用に新しく構成されたドメインにアクセスします。

ログイン後、サーバーのヘルスを確認できます。OCIコンソールから、サーバーおよびエージェントを起動および停止できます。このコンソールが機能しているかどうかを確認するには、コンソールhttp://localhost:managedserverport/odiconsoleにログインします。